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第47話 孤立

 僕と楠木は学校に居場所を無くしてしまった。二人の居場所は、僕の家と願本寺だけになってしまった。僕たちは学校へ行くことをやめて、願本寺へ通うことにする。

 日浄さんは、僕たちが高校へ行けなくなったことを聞いてアドバイスをしてくれる。

 「高卒認定試験に受かれば、大学へ行く道が開けるよ。通信制の高校に変わる手もあるよ。」「ありがとうございます。でも、アラタのことが片付いてからです。」

僕たちは本堂を借りて、気を使う訓練をする。訓練を続けるがなかなか上達しない。そんな中、僕たちは日浄さんが檀家から僕たちが寺にいることにクレームがあり、対応に苦慮していることを知ってしまった。

 僕たちは願本寺へ行くことをやめた。結局、僕たちの居場所は僕の家だけになる。それでも僕たちは二人の生活を楽しんだ。

 しかし、楠木は僕の家が警察によって監視されていることを知る。

 「日下君、どうするの。」「どうするのって。放っておくよ。」

 「気持ち悪くないの。」「大丈夫だよ。それに見張ってくれているのだから安心だろ。」

 「そうね。そう思うことにするわ。」

僕たちは、スーパーマーケットへ行く以外、家の中で過ごす。なるべく人に会わず静かに過ごしたかったのだ。

 しかし、街中に僕たちのうわさが流れる。「連続殺人の容疑者と女子高生が同棲している。」といった内容だ。

 僕たちは街を歩くと注目を浴びる。そしてうわさ話をしていることが分かる。

 スーパーマーケットでは、店員が迷惑そうに見ている。僕たちは何を言っても話は通らないだろう。黙って耐えるしかないのだろうか。

 僕は何とか耐えていたが、楠木は精神的に追い詰められているようだ。

 そんな中、僕は久しぶりにリアルな夢を見る。場所は僕の教室、つまり桐ヶ丘高校1年2組の教室だ。真っ暗な教室の中に誰かがいる。誰かが言う。

 「いるのは誰だ。どうして俺はここにいるんだ。」

声から井上だとわかる。僕は井上に声をかけようとするが体に自由が利かない。アラタが井上に言う。

 「我を学校から追い出したのはお前か。」「日下か、謝るよ。俺がクラスにこっそりうわさを流したんだ。」

 「お前は、積極的に発言していたな。」「日下がいなくなれば、殺しは無くなると思ったんだ。」

 「ふん、悪知恵が働く奴だ。」「助けてくれ。」

 「我が殺していると思っているのか。」「日下じゃないのか。」

 「我はアラタ、廃病院で我を目覚めさせた礼をしているだけだ。」「だったら見逃してくれ。」

僕はアラタを止めなくてはならなかったが、今回は集中できなかった。僕らをはめた井上を助ける気にならなかった。

 アラタは僕の体を黒く染めていく。井上が叫ぶ。

 「化け物!来るなー」

右腕が黒い鞭に変わる。井上が後ずさる。鞭が振るわれる。井上の右足がちぎれ飛ぶ。

 「ああ、いてー、足がああぁぁーーー」「いいざまだ。」

アラタはさらに鞭を振るって井上の四肢をちぎる。井上は激痛で意識が飛んでいる。アラタは井上がこのまま死ぬだろうと判断して去る。


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