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第43話 取り調べ

 僕は取調室に入れられる。浅野刑事が入って来る。

 「光喜君、とうとう目撃者を出してしまいましたね。」「何のことですか。」

 「君はクラスメイトの川口君を殺そうとして逃してしまった。」「僕の知らないことです。」

 「川口君は日下光喜に殺されそうになったと証言しているんですよ。」「川口が何を言おうと僕はやっていません。」

 「正直に話したらどうですか。楠木友里さんが悲しみますよ。」「楠木に何をした。」

 「事情聴取をしただけです。彼女は君を信じていましたよ。君はそれを裏切った。そうでしょ。」「僕は裏切っていない。川口に会わせろ。」

 「できません。彼は被害者だ。」「だったら、話すことはありません。」

僕は浅野刑事の質問を無視し続けた。取り調べは長時間続けられた。警察は僕に自白させたいに違いない。僕は池田以外は殺していない。すべてはアラタが行ったことだ。

 だが、そんな話をしても聞いてもらえるわけがない。とうとう、外が暗くなり始めている。

 浅野刑事が呼び出される。浅野は取調室の外で誰かと話している。浅野は取り乱したように大声を出す。

 「釈放なんて冗談じゃない。人の皮をかぶった獣を解き放つのですか。」

 「反対です。川口の供述が揺らいでるくらいでなんだというのです。」

 「分かりました。私は反対だったと記録しておいてください。」

僕は釈放されるらしい。川口の供述が揺らいでいるとは、逮捕する証拠が怪しくなってきたということだろうか。

 家まで送られて、僕は帰宅する。僕は一日何も食べていないことに気づいてカップ麺で腹を満たす。疲れていたのでそのままベットに倒れ込むと眠り込んでしまう。

 翌朝、僕はいつものようにコンビニで朝食を買って食べると登校を始める。途中、勝也と合流する。

 「光喜、良く来れたな。たいへんだぞ。」「みんな、ぼくが犯人だと思っているのか。」

 「そんな感じだ。担任が誤認逮捕だと説明したが、どうかな…」「覚悟をするよ。」

僕は連続殺人犯の人として疑われることを覚悟する。教室に入ると静かになる。みんなが僕に注目している。楠木が僕の所に来て、弁当を渡しながら言う。

 「大丈夫。昨日は警察で取り調べだったのでしょ。」「大丈夫だよ。精神的に疲れたけどね。それより刑事が来たんだろ。」

 「ええ、おかげで両親と顔も会わせていないわ。」「楠木、大丈夫なのか。」

 「私には日下君がいるから大丈夫よ。」「力になるよ。」

楠木に頼られると力が湧いて来る。もうクラスに者が僕をどんな目で見ていても気にならない。

 クラスの女子が楠木に言う。

 「楠木、日下といると仲間だと思われるよ。」「私は日下君の彼女です。日下君は悪くないわ。」

 「そうなの。あなたも人殺しの仲間なのね。」「日下は犯人じゃないだろ。犯人だったら学校に来られるわけないだろ。」

勝也が助け舟を出してくれる。すると井上が勝也に言う。

 「日下は怪しいのだよ。だから警察に調べられたのさ。」「井上・・・」

 「勝也はこっちだろ。日下は犯人の決め手の証拠がないだけだよ。」「井上、友達だろ。」

 「日下は勝也の友達と言うだけだ・」

僕と楠木は、クラスで孤立した。

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