第42話 光喜逮捕
僕は家に帰るが楠木のことが心配だ。ベットに横になるが楠木のことが頭から離れない。それでも知らないうちに眠ってしまう。
夢を見る。例のリアルな夢だ。僕はまずいと思う。アラタが僕の体を使っているに違いない。建物の中だが荒れている。僕には覚えがある廃病院だ。
僕の目には霊が見えている。これはアラタの目を通したからなのだろうか。霊たちは近づいてこようとはしない。怯えているように見える。
通路の奥から川口が歩いて来る。川口は僕に気がつくと駆け寄って来る。
「日下、お前も着ていたのか。寝ていたはずなのに目が覚めたらここにいたんだ。」「・・・・・」
「何か言ってくれよ。怖いだろ。」「我に言葉を求めるか。」
「なんだよそれふざけているのか。」「まあいい、死ね。」
「いい加減に・・・日下、その顔・・・日下じゃないのか。」
僕は集中して気を丹田に集めている。どうか間に合ってくれ。
川口は光喜の顔が黒くなっていくところを見て初めて異常に気づく。アラタは右腕を黒くして鞭のようにする。
「ば、化け物だ。」
川口は後ずさりする。そこにアラタの右腕が首に巻きつき、締め上げ始める。
「がああぁぁぁーーー」
僕は集めた気を爆発させる。するとアラタの右腕の首への絞めつけが緩む。川口はその隙に右腕を振り払って逃げ出す。
「おい、逃げられてしまったぞ。」「もう殺すな。」
「追わねば。」
だがアラタは歩くことがせいぜいだった。川口は廃病院から逃げ出す。僕はアラタに体を返してもらって、警察官に見つからないように家に戻る。
川口は町に戻るとスマホで110番する。近くで警戒していた警察官が川口の所に急行する。
「お巡りさん助けて!化け物が出たんだ。」「化け物だって、寝ぼけているのか。」
「廃病院で日下が化け物に変わって僕を首を絞めて殺そうとしたんだ。」「日下光喜か。」
「そうだよ。化け物が日下に化けていたんだ。」「日下光喜にやられたんだな。違うよ、犯人は化け物だよ。日下の姿をしていたんだ。」
警察官は川口が混乱して日下を化け物に見えたと判断する。警察官は、犯人は日下光喜と判明と報告する。
僕は朝になり起きて登校の準備をしているとチャイムが鳴る。僕は朝から何かと思いながら玄関へ行き、ドアを開けると警察官がいた。
「日下光喜、連続殺人の容疑で逮捕する。」「えっ。」
僕が驚いているうちに手錠をかけられる。
「7時21分逮捕。」
指揮をしているらしい警察官が言う。僕はそのままパトカーに乗せられて連行される。




