第33話 告白
僕は教室に帰ると質問攻めにあう。僕は沈黙を決め込む。放課後、僕と楠木、勝也は願本寺へ行く。僕はそこで池田のことを全て話すことにする。
本堂へ行くと日浄さんがいる。僕はみんなに言う。
「池田のことでみんなに話すことがあるんだ。」「担任に呼ばれた件か。」
「あれは学校に刑事が来ていたんだ。」「池田と何かあったな。」
「僕は、ナイフを持った池田に追いかけられた。」「警察に助けを呼ばなかったのか。」
「逃げるだけで精一杯で警察署に逃げ込もうとしたんだけど、途中で追いつかれそうになって、河川敷に逃げ込んだ。」「なぜ、人目が無い所なんだ。」
「アラタが僕に言ったんだ。僕がアラタの力を使えるようになっていると。」「使えるのか。」「ああ。」
僕は右腕を黒くして鞭のように動かす。楠木と勝也が青くなる。
「僕はこの力で池田と戦って殺したんだ。」「殺すことはないだろ。」
「池田はこの姿を見て化け物だと言ったよ。生かしておけるわけないだろ。」「警察に・・・いいや、だめだ。」
勝也が頭を抱える。日浄さんが発言する。
「今の話は聞かなかったことにしましょう。」「人が死んでいるんですよ。」
「もし、警察に話しても連続殺人の犯人にされるだけです。」「・・・そうですね。」
「他言無用ですよ。」「はい。」
僕も楠木も勝也も言葉を飲み込んだ。楠木と勝也は僕に言いたいことがあったはずだ。
日浄さんが僕に言う。
「光喜君がアラタの力を使えたことは、アラタとの同化が進んでいる証拠だよ。」「完全に同化したら僕は消えてしまうのですか。」
「それは光喜君次第だ。アラタに飲み込まれたら消えてしまうだろう。」「僕は消えたくないです。」
「ならば、光喜君がアラタを支配するか、自分の意識を保ってアラタと同居するしかないよ。」「僕の意識ですか。」
「そう、自分を保ち続けるのさ。」
僕は強固な意志や自分と言うものを持っているわけではない。どうすればアラタに対抗できるのだろうか。
僕には彼女が出来たのだからアラタに飲み込まれるわけにはいかない。
「我に抵抗するわけが彼女か、不純だな。」「僕は負けないぞ。」
「そうか頑張ってくれ。」
心の隅でアラタが僕を嘲笑する。




