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第32話 新たな刑事

 僕は、いつものように家を出てコンビニでサンドイッチを食べて登校する。途中、勝也と合流して学校へ向かう。

 教室に入ると楠木がお弁当を手渡してくれる。僕と楠木の仲はクラス公認になってしまった。僕は楠木と勝也と話をして時間をつぶす。

 ホームルームの時間になり、席に着く。しばらくして担任が教室に入って来る。担任の様子がおかしい。勘のいい生徒は、また悪いことが起こったのだと勘ぐる。

 「みんなに話がある。池田君が見つかった。」「おーっ。」「池田は元気なんですか。」

 「済まない。死体で発見されたそうだ。」「・・・・・」

生徒たちが息を止めたように教室が静かになる。担任に井上が質問する。

 「池田は殺されていたのですか。」「分からない。先生も死体で発見されたことしかわからない。」

担任は僕を見て言う。

 「日下は私について来てくれ。」「はい。」

クラス中の目が僕に集まる。僕が席を立つと担任は教室を出る。僕は担任について行く。

 「僕はなぜ呼ばれたのですか。」「警察が来ている。日下の話を聞きたいそうだ。」

河川敷に防犯カメラはないはずだ。僕の犯行を見ていた人がいたのか。落ち着け、何の証拠もないはずだ。

 僕は担任について応接室に入る。ソファにはスーツ姿の中年男性が座っていた。刑事だ。僕は小山に付きまとわれた経験から直感的に判断する。

 「君が、日下君だね。ナイフを持った池田君に追いかけられて大変だったね。」「必死に逃げました。」

 「そうだね。もしかしたら死んでいたのは君かもしれなかった。」「僕が死んだ方が良かったですか。」

 「連続殺人の被害者だが君のクラスの生徒以外に刑事が一人いることはしているかな。」「もしかして、小山刑事ですか。」

 「よく知っているね。」「新聞で読みました。公園で殺されたのですよね。」

 「ああ、ひどい状態だったそうだ。」「新聞記者ですか。」

 「これは申し遅れた。東署の浅野だ。刑事をしている。」「僕に何の用ですか。池田君に追いかけられたことは全て話しています。」

 「もちろん知っているよ。でも全て話してくれたのかな。」「覚えていることは他にないですよ。」

 「川の方へは行っていないのかな。」「分かりません。必死でしたので、どこへ行ったのかわかりません。」

 「河川敷とかは行っていないのかな。」「覚えはありません。」

 「そうか、河川敷のことをよく思い出しておいてくれ。」「池田の死体は河川敷にあったのですね。」

 「さあ、覚えていないなー、今日はここまでにしておこうか。先生、ご協力ありがとうございました。」「・・・・・」

浅野は僕が河川敷に行ったと思っているようだ。担任が僕に言う。

 「日下は、刑事に縁があるな。」「僕の方はたまりませんよ。」

クラスでは、いろいろと噂になっているだろう。僕は、楠木と勝也には全てを話しておいた方が良いと考える。

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