第23話 殺しの影響
僕は朝起きると学校へ行く用意を始める。手が震える。学校へ行くことが怖い。僕はもう学校に行く資格がないのではと考える。その時、父が来て、僕の心を見透かしたように言う。
「学校へ行くことが怖いのか。」「うん、僕には、その資格がないよ。」
「アラタに負けるつもりか。学校へは行きなさい。」「うん。分かった。」
僕は家を出て、コンビニでサンドイッチ買って食べて、登校する。途中、勝也と合流する。勝也の態度は変わらない。
「どうした。暗いぞ。」「昨夜、近藤を殺してしまった。」
勝也が驚き。こぶしを強く握る。僕は殴られるのかと覚悟する。勝也は深呼吸をする。
「アラタがやったことなんだろ。」「僕を殴らないのか。」
「殴りたいよ。でもそれは光喜じゃない。」「我を殴りたいのか。覚悟は出来ているのだろうな。」
「お前は、殺してやる。」「我が死んだら、光喜も死ぬぞ。」
他の生徒が多くなってきたので、勝也は黙り込む。教室に入ると楠木が僕たちに近づいて来る。
「おはよう。」「おはよう。」
他の生徒の視線が僕たちに集まる。楠木が誰かに挨拶をするなど初めてのことだった。僕は楠木と勝也を連れて教室を出る。そして、空き教室に入る。
「僕は昨夜、ショッピングモールで近藤を殺した。」「アラタがやったのね。」
「奴を止められないのか。」「僕は体を取り戻そうとしたが無駄だったよ。」
「日浄さんでも、なんともならないのよ。」「僕が死ぬしかないか。」「冗談はやめて。」
朝のホームルームの時間になるので、僕たちは教室に戻ることにした。
教室に入ると井上が近藤と連絡がつかないと言ってきた。僕たちは言葉を失う。近藤はすでに死んでいるのだ。
担任が教室に入って来る。担任は青い顔をしている。生徒たちは悪い知らせがあると感づいているようだった。
「みんな落ち行いて聞いてくれ。近藤君が殺されているところを朝、発見されたそうだ。」「もーう、いや。耐えられないわ。」
女生徒がわめく。この教室から4人が殺されている。教室の生徒たちは危機感を募らせている。男子生徒が担任に質問する。
「先生、なんでこのクラスから殺されるんだ。」「分かりません。警察が調査しています。」
担任は質問をかわすと教室から出ていく。女子の中には泣き出す者までいる。授業は中止になる。代わりに教師による生徒に対する聴取とカウンセリングが行われた。




