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第11話 父光也の誘い

 一日の授業が終わって、僕は楠木を一緒に帰るように誘う。そこに勝也が混ざって3人になる。井上たちは別行動をする。僕たちは他愛のない会話をしながら帰って行く。

 楠木は普通に話をしている。ただ、勝也には、楠木が霊を見えたりすることは内緒にしている。

 家に帰ると母が寝込んでいた。僕は父に言う。

 「お母さんと話をしたいんだ。」「今日はやめておいた方がいい。やっと落ち着いて眠った所だから。」

 「分かった。また今度にするよ。」「それから、楠木さんと話しがしたい。家に呼んでくれないか。」

 「明日頼んでみるよ。」「私は2、3日会社を休むからその間に頼むよ。」「うん、わかった。」

僕は母の様子を知りたかった。何もできないかもしれないが心配だ。母は僕に起こったことが受け入れられないに違いない。

 護符を貰ってから、僕は、夜に人を殺すリアルな夢を見ていない。クラスメイトが殺されている連続殺人も斎藤が殺されてから誰も殺されていない。

 やはり、アラタという穢れに操られた僕が犯行を繰り返していたのだろうか。

 僕の頭の中は夢と現実が混ざり合って本当は何なのかわからなくなっている。

 とりあえず、両親には悪いが、夢を見ることなく十分に眠れた。朝になり、一階に降りると父が朝食と弁当代を渡してくれる。

 また、コンビニで朝食と弁当を買って、コンビニの駐車場で朝食を食べて登校する。途中、勝也と合流する。

 「光喜、俺はお前の味方をするからな。」「どうしたんだ。」

 「楠木のことだよ。このままだとクラスからハブられるぞ。俺が井上たちも巻き込んでやる。」「ありがとう。助かるよ。」

 「本当にお前たち付き合っていないのか。」「付き合っていないけど。お父さんに会いたいと言われたいるんだ。」

 「光喜の親父さんは楠木をどうするつもりかな。」「どいうこと。」

 「ここらでは楠木友里は有名なんだ。友達の死を予言して幼稚園に通えなくなってしまったことは有名な話だ。」「知らなかったよ。」

 「光喜は人に興味を持たないからな。」「僕、そんな風に見えるのか。」

 「仲良くなるまで壁があるんだよ。」「酷いなー」

 「井上の趣味知っているか。」「知らないよ。」

 「ガンプラだ。クラスではみんな知っているぞ。」「分かったよ。僕は他人に興味がないんだ。」

 「その光喜が楠木に積極的になっている。少なくとも気があるように見えるだろ。」「いろいろあって話すようになった。」

 「まあ、話す気がでたら教えてくれ。」「ああ。」

僕たちは学校に到着する。校門で井上たちが待っていた。井上が僕に話しかける。

 「光喜、楠木に気があるのか。あいつだけはやめとけ。」「ただの友達だよ。なぜ、みんな楠木を避けるのさ。」

 「勝也、説明していないのか。」「説明したよ。ぞっこんだそうだ。」

 「重傷だな。」「勝也、からかうなよ。」

 「本当はどうなんだ。」「今の所、友達らしい。」

僕は井上たちを説得しようと試みる。

 「せめて、楠木と普通に接して欲しい。」「今更、無理だよ。」

 「楠木に恨みがあるわけではないだろ。」「そうなんだが・・・」

勝也が助け舟を出す。

 「遊ぶ時に誘うくらいはいいだろ。」「勝也まで言うのか・・・分かった。学校の外だけだぞ。」

井上が折れると他の仲間もうなずく。僕は、また一歩進んだと思う。僕たちは教室に入る。楠木はすでに来ている。僕は楠木に近づいて頼みごとをする。

 「今日、僕の家に来てくれないか。父さんが楠木と話がしたいと言っているんだ。」「分かった。覚悟は出来ているからいいわよ。」

聞いていた井上が勝也に言う。

 「光喜の奴、バカじゃないのか。親に話したらだめだろ。付き合うなと言うに決まっている。」「まあ、いろいろとあるんだろ。」

井上も勝也もこれから起こることを考えると頭が痛い。

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