第1章:第6話「~税金できること~みんなでつくる やさしいしくみ」
このお話では、“公共のために出し合う”ことを学びます。
もぐらのおじいさんであるモグモグさん、コウモリの子どものコモちゃんが登場!!
村の道や井戸を整えるため、ふくろう村長が“みんなで少しずつカードを出し合う”提案をします。
~みんなの道路~
ひまわり村がますますにぎやかになってきたころ。
りすのしんが見つけた「信用創造」のしくみで、
村のあちこちに新しいお店や仕事が生まれました。
パン屋のぴょん様も、
家具職人のジョーくんも、
帽子屋のツネオくんも――
どこも笑顔と笑い声でいっぱいです。
けれど、にぎやかさのかげで、
すこしずつ“みんなの困りごと”もふえてきました。
例えばもぐらのおじいさんであるモグモグさん。
モグモグさん:「むむ……このあいだの雨で道がぬかるんで歩けんのう。荷車のタイヤもすっぽりうまってしまうわい。」
ぴょん様:「たしかに。パンを運ぶとき、よく転びそうになるの。」
森の高い木の上で、それを見ていたふくろう長老が羽をすこしふるわせました。
ふくろう長老:「ふむ……みんなが使う道が悪くなっておる。これは“だれかひとりのため”ではなく、“みんなのため”の仕事じゃな。」
~ コモちゃんの願い~
そのとき、空を見上げていたコウモリの子ども、コモちゃんが言いました。
コモちゃん:「わたし、水くみに行くのがたいへんなの。毎日山をこえるの、ちょっとこわいんだ。もしも村の近くに水をくむ場所があったらいいのに……。」
ぴょん様:「うんうん、みんなの困りごとを少しずつよくできたらいいよね。」
~長老のひらめき~
ふくろう長老:「それなら、ひとりひとりが“少しずつ”カードを出し合うのはどうじゃろう。みんなで出した“ありがとう”を集めて、村のために使うんじゃ。」
リオ団長:「なるほど。モグモグさんの道を直したり、コモちゃんの水くみ場をつくったりできるね!」
ぴょん様:「すてき! “みんなのありがとう”で、みんなが助かるんだね!」
~「みんなのありがとう」を集めるしくみ~
リオ団長は村の広場に立ち、大きな声で呼びかけました。
リオ団長:「みんな! ひとりにつき1サンキューずつ、“村のためのありがとう”を出し合おう!それを集めて、道をなおしたり、水くみ場をつくろう!」
しばのすけ:「集めたカードはワンワンバンクであずかるワン!“みんなのありがとう袋”を作っておくね!」
たいぞーさん:「ぼくが道づくりのチームをまとめるよ!」
こうして、村のどうぶつたちはみんなで少しずつカードを出し合いました。
それは、だれかひとりに渡す“ありがとう”とはちがう、
「みんなで未来をつくるありがとう」でした。
~やさしい道と、わき水の音~
数日後。
道はすっかりきれいになり、
新しい水くみ場もできました。
モグモグさん:「これで足もぬれんで済むのう!」
コモちゃん:「お水がこんなに近くに! すごい!」
村じゅうが笑顔に包まれました。
ぴょん様:「“みんなのありがとう”って、あったかいね。」
リオ団長:「そうだね。ひとりひとりの“ありがとう”が集まると、村全体が元気になるんだ。」
ふくろう長老:「うむ。これが“みんなでつくるありがとう”――世の中の流れをまもる、やさしい風じゃ。いずれ、村が大きくなるほど、この流れはもっと大切になるじゃろう。」
その夜、風がやさしく村をなでていきました。
葉っぱがさらさらと鳴り、ひまわりの花がゆっくりと首をふりました。
こうして、ひまわり村にはじめての“みんなで出し合うしくみ”が生まれたのです。
それは、のちに「税金=みんなのありがとう制度」(公共の道・水くみ場など“みんなで使うもの”の費用)と呼ばれ、村の平和とあたたかさを支える大切な流れとなっていきました。
“税金”とは、誰かが取るものではなく、みんなが支え合う仕組みです。
出し合ったカードが道をつくり、水を運び、村全体を豊かにしました。
次回はおとなりのタンポポ村、ハリネズミのハリーさんが登場!!
村を跨いでモノを交換する仕組みについて考えます!!
ゆん吉先生の解説ページはこちら!
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