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第1章:第5話『~信用創造~お金が増える? ― りすのしんの大発見 ―』

このお話では、“世の中に出回るお金がなぜ増えるのか”のお話です。

りすのしんは数字に強く、なんでも調べるのが得意なリス。

ふくろう長老にお願いされて大活躍するのです!!

~ひまわり村のサンキューマネー~


ワンワンバンクの「貸出」のしくみが始まる、少し前のこと。

ひまわり村では、みんながますます仲よくなって、たくさんの「ありがとう」が飛び交っていた。


ある日、森の高い木の上から村を見ていたふくろう長老が、ぽつりとつぶやいた。

ふくろう長老:「もっとみんなが使いやすく、“ありがとう”を届けられるようにならないものかのう……」


~もっと“ありがとう”を届けるには~


その言葉を聞いたリオ団長が言った。

リオ団長:「なるほど。いまのカードもいいけど、もう少し種類があってもいいかもしれないね。」


大工のたいぞーさんがうなずく。

たいぞーさん:「じゃあ、いろんな形や絵柄を試してみようパオーン。

モミジの葉っぱの模様とか、サラダのマークとか、ケーキみたいなコインとかどうだ?」


ぴょん様:「わぁ、楽しそう!見てるだけでうれしくなるね!」


村のみんなで相談して、ふくろう長老に新しいカードとコインを作ってもらうことになった。


~「ありがとうの大きさ」を変えてみよう~


できあがったカードやコインを手に取って、リオ団長が首をかしげた。

リオ団長:「見た目はいいけど、どうやって使い分けたらいいんだろう?」


ふくろう長老:「“ありがとう”にもいろんな種類や重みがあるじゃろう。

ちょっとしたお手伝いの“ありがとう”と、命が助かるような大きな“ありがとう”では重みが違う。

だから、たとえばリオ団長のカード1枚=モミジの葉カード10枚分にしてみたらどうじゃ?

そうすれば気持ちをもっと細かく伝えられるじゃろう。」


リオ団長:「なるほど、それなら“ちょっとのありがとう”も“おおきなありがとう”も分かりやすいね!」


~サンキューマネーの誕生~


こうして村のみんなの話し合いで、新しいカードやコインは「サンキューマネー」と呼ばれるようになった。

リオ団長たちは、今までの500サンキューマネーにくわえて、

新しく500サンキューマネー分のカードやコインを作り、

一人につき50サンキューマネーずつを平等に配った。


~りすのしん、村をまわる~


数日後の夜。ふくろう長老が夜空を見上げながら言った。

ふくろう長老:「みんな、ちゃんと使いこなしておるかのう……」


それを聞いたりすのしんが胸をたたいた。

りすのしん:「ぼくが調べてみるよ!村のみんなに聞いてくる!」


りすのしんは調べものが得意で、小さな体を活かして何でもすばやく見つけるしっかり者。

村じゅうを走り回り、どうぶつたちから話を聞いてまわった。


「小さい買い物にはコインが便利!」

「いろんなカードを組み合わせて使えるのがうれしい!」


みんなとても楽しそう。

けれど、調べるうちに、しんはふと気づいた。

りすのしん:「あれ……?村にあるサンキューマネーの合計が、前よりふえてる……?」


~ふしぎな発見~


前に数えたとき、村のサンキューマネーは全部で1000。

それがいま数えてみると1300になっていた。


りすのしんはあわててワンワンバンクのしばのすけのところへ行った。

りすのしん:「しばのすけくん!サンキューマネーがふえてるみたいなんだけど……!」


しばのすけ:「ふえてる?うーん、それは“貸出”のせいかもしれないワン。

ぼくが村のみんなにカードを貸した分があるからね。」


りすのしん:「えっ、それって……“新しくカードを作った”のと同じこと?」


しばのすけ:「そうかもしれないワン。

だって、ぼくが貸した分で家具や帽子が作られて、

そのおかげで村が元気になってるんだもの!」


~長老の導き~


しんとしばのすけは、急いでふくろう長老のもとへ行った。

ふくろう長老:「なるほどのう……。

もともと1000サンキューマネーだったものが、

みんなの“借金”で300ふえたんじゃな。

これは“貸出残高が積み上がったぶん、村で使える預金が増えたということ”じゃ。」


ふくろう長老:「だれかが“先にありがとう”を受け取るとき、

その信頼の分だけ新しい流れが生まれる。

つまり、“ありがとう”の数も増えるということじゃ。」


リオ団長:「なるほど……!“信用”って、そういうことなんだね。」


りすのしん:「村の中の“ありがとう”がふえて、みんなが元気になる。

それってすてきなことだね!」


ふくろう長老:「うむ。信頼は、目には見えぬ“新しい風”を生み出すのじゃ。

ただし、その風が強すぎれば、いつか嵐にもなる。

このことを忘れちゃならんぞ。」


夜風がそっと吹き、木々の葉がさらさらと鳴った。

こうしてりすのしんは、ひまわり村のふしぎな発見――

“信用創造”と後に呼ばれるしくみを見つけたのだった。

りすのしんが気づいた“ありがとうのふえ方”は、実は“信用創造”と呼ばれる現実の銀行の仕組みです。

お金は金庫から生まれるのではなく、貸出によって新しいお金が生まれるのです。

次回は「みんなでつくる やさしいしくみ=税金」についてのお話です!!


ゆん吉先生の解説ページはこちら!

→https://note.com/yunkichi_note

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