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第94話 シールドの中



シールドの中は、まるで時が止まったかのような静かな空間だった。


上空では夏の盛りを少し過ぎた穏やかな朝日が輝き、キラキラとした白い鱗粉を舞わせつつ、巨大な白いモフモフした蛾がその中にゆっくりと羽ばたきながら浮いている。


シールドの外では何やら話し合いをしているようだが、俺達のいるシールドの中ではその話声は良く聞きとれない。


ふと・・・皆の視線が神社総代の中村のじーちゃんの孫へと集まっていた。俺達の一つ上の先輩だ。

あーあいつも冒険者してたんだな・・・知らなかった。

ん?獲物は杖か?もしかしてあいつも魔法使える?

いや、俺は杖とか使わんけど。


よっしゃ!こっち来い!

戦える人数が大いにこしたことはないからな!!


って・・・あれ?なぜに目をそらす?


えー・・・もしかして先輩って・・・そうなの?

もうご卒業なさっているんですか!


相手は誰だ!!


・・・じゃなくて・・・


ん?先輩こっそり俺達に謝ってる?


んん??

どっちーーーー!!!


くっそー、俺達ただのさらしもんじゃねーかよーーーーー!

DTで悪いかーーーーーーーーーー!


現代日本における初体験の年齢について調査したところ、20代で約4割なんてデータもあるんで、俺らは決して遅くない!


べっ別に気にして調べた訳ではないからな!!


いや、ふてくされている場合ではない。実際問題、俺達二人で巨大蛾を倒さなければならないのだ。このギャラリーの中・・・いやん・・・


そう腹をくくったその時。


ニコルちゃんと聖加の姿をした要がゆっくりとシールドに近づいてきた。

二人の背後では他の冒険者達が声援を送っているようだ。なんだか外が盛り上がっているように見える。


いやいやいや!確かに戦力になるけど!


ニコルちゃんは・・・ねぇ・・・まだ幼女だから・・・そうだろうけど!

見かけは聖加だけど、中身は30過ぎたおっさんの要だからね!流石にね!!


でも・・・他の人たちから見たら清らかな女子高生だからね!まさか・・・だなんて思わないからシールドの中に送り出しているのだろうが・・・


要も聖加の体裁を考えてニコルちゃんとこちら側へ向かっているのだろうが、それ逆効果だから!シールドではじかれた方が皆のテンション下がるから!!


そう思っている間にもう二人は目の前にやって来た・・・そして・・・



スッ・・・



いや!二人とも入れるんかーーーーーーーーい!!


「要・・・お前・・・」


俺と千年は怯えるような目で要を見た・・・


「お前たちは俺を何だと思っている。これでも仏に仕える身だぞ」


と、要はあくまで平然として顔の前で片手で拝む姿をしているが・・・いやいやいや、お坊さんって普通に妻帯してるじゃないですかー


ま、まぁ要は 聖加様にお仕えする高僧 なんだからな、うん・・・そういうことだよな・・・



・・・不憫だ・・・



なんて思っていたら、俺の心がバレたのか要から軽く小突かれてしまった。


さーてそれでは!

気持ちを入れ替えまして!このいつものメンバーで、巨大蛾の駆除をやっていきましょう!


先ずは千年が弓を飛ばしてみる・・・が、やはり巨大蛾の羽ばたきに阻止されて矢は届かない。


次は俺の魔法だが・・・シールドの中が思ったより狭いためいかずちの魔法が使えなさそうだ・・・そしてなぜかこいつにはグラビデも効かない。


「ニコルちゃん!そう言えばダイヤモンドなんとかってやってたよね!?」


「あ、うん!やってみるね!」


ニコルちゃんはそういうと俺達の先頭に出て


「ダイヤモンドカッター!!!」


と愛らしい声で叫んだ。


シールドの中にたくさんのキラキラした鉱物の破片のようなものがザッと現れたかと思うと、次々と巨大蛾に突き刺さり羽をボロボロにすることができた・・・がっ!


カカカカカカカカカカカカカカカカ!


ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!


放たれた鉱物の破片の様なものはシールドの内部で跳ね返り、四方八方に飛び散った!

急いで俺達は地面に伏せてなんとか破片が当たるのを防いだが・・・


危ない!これ普通に危ないヤツ!!

こっちまでズタボロになってしまいますがな!


うーーーーーーーーーーーん・・・





改めまして

明けましておめでとうございます。

皆さまお正月はいかがお過ごしでしたでしょうか?


さて・・・年末より、更新が怪しくなっておりまして

読者の皆様にはご迷惑をおかけしております。

誠に申し訳ございません。


私事ではありますが、コロナで年末より仕事が激務になり

なおかつ持病が悪化しておりまして・・・

次、倒れたら入院か?っていう状態になっております。


万が一更新が途絶えた時にはお察し下さい。


しかし、読者様にはなるべくご迷惑をおかけしないよう

遅れても更新だけは続けて行こうと思いますので

今後とも拙い小説ではございますが、よろしくお願いいたします。

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