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第5話 美しき巫女


「えと、お待たせ?」


俺の背後から声がした、千年だ。俺はゆっくり振り返ると、千年は巫女の装束のまま俺の顔を見てちょっと顔を曇らせた。


「この傷だろ?」


俺は顔を少し傾け、昨夜負傷した傷を千年に見せた。


「夢だったら良かったのにねー」


千年は急にけろっとした顔をしてニコニコ笑って俺を下から覗き込んだ。


「ふざけてるんじゃねーよ!」


・・・俺は少し強い口調でそう言った後に「一大事だろうよ・・・」とボソッと呟き、手水舎の社の柱に寄りかかってやれやれと空を見た。


千年は俺の様子を見て、クスッと笑って小首をかしげ


「ま、ウチ上がってよ、色々話したいこと…お互いにあるでしょ?」


そう言ってフワリと巫女装束をひるがえし背を向けた。



千年の家は神社本殿から少し離れた敷地内にある。


おじゃましまーす、と玄関から良く磨かれた廊下を千年の後を着いていくと、千年は途中の居間をのぞき込んだ。


「お仕事終わったよ、あとお客さん、尊とちょっと部屋で話すね」


「あ、ご家族お元気?また背伸びたんじゃない?千年よりか、かーなりおっきいねぇ」


千年のお母さんがニコニコと話しかけてくれる、さすが千年のお母さんかなりの美人である。


先に行ってしまった千年から「ちょっとーお」と自室から呼ぶ声がする。


おばさんに挨拶を終えると、勝手知ったる幼馴染の家、俺は千年の部屋へ向かい「入るぞー」と一応声をかけてからドアを開けた。



うわーあ、なんかいい匂いがするーぅ。


「で、今日尊がすっとんできたのは・・・」


そうだ俺は昨日の話をしにって・・・千年は俺の前で巫女装束を脱ぎ始めた。


「おま…いー体してんなー」


俺そのまま腕を組んで千年の着替をジーっと見続けた。


「・・・え、やだ、凝視されると流石に恥ずかし・・・」



そう言うと千年は横を向き頬をほのかに赤らめた…




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