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第41話 ニコルちゃんの性能



ふーえらい目に会った



牧野と俺は結局小一時間床に張り付いたまま、村長の怒りを買い続けていたのだ


なぜ俺まで!納得がいかーん!



で、ようやく解放されたときには体ガッタガタじゃないですか・・・どんだけ強いんや威圧・・・


牧野はちっとは懲りたのか「それじゃ・・・聖加さんまた・・・」と言ってそそくさと二階へと上がって行った。


あー恥ずかしかった


俺は皆の方を振り返ると千年はゲラゲラ笑ってるし、要はなんとも言えない表情をしているし、ニコルちゃんは・・・一人涙目である?


「ごめんごめん、怖かったね」

ほかの二人もニコルちゃんに気づき急によしよししたり、おどけて見せたりしている。

もともと賢いニコルちゃんは、俺たちの気遣いを察してすぐに泣き止んでくれた。



さて、次はニコルちゃんの「スキルとステータス」を一応聞くことにした。


例の、大塚さんの窓口に行ったとすれば、何か特殊な性能があるに違いないからである。


「ニコルちゃんは、何か出来るってお二階のお兄さんに言われた?」

「うんとね、なんだかすごい褒められた」


褒められた?


「ニコル良く分からなかったから、お兄さんが色々教えてくれたの。で、壁ばーっと作ったり、鉱石ばばばーっと降らせたり。」


うん、いまいち分からん。



俺達4人は外へ出た。ニコルちゃんの言うところの「ばーっと、ばばばーっと」と言うのをやってもらうためである。


まずは「壁ばーっと」からである。


ニコルちゃんは両手を挙げて「ゲンブ!」と声を張った。ゲンブと言えば亀に蛇が巻き付いた中国の神玄武か?もしかして召喚とかするの?やだカッコいい!ワクワクすっぞ!!


すると俺たちの目の前の地面が裂けてそこから岩で出来た分厚い壁がガッと生えてきたのである。


びっくりした千年が「・・・岩?」と言いながら壁を指でちょんちょんと触っている。

ニコルちゃんはと言えば、満面の笑みである。


そっかーそっちのゲンブかー

火成岩の玄武石の方かー


ちなみに火成岩とは地下の溶けたマグマが冷えて固まった岩石のことだ。

でもこれって、敵の攻撃を防ぐのに役に立つな!


「ニコルちゃんイエーイ!」俺はニコルちゃんとハイタッチをした。


いける!これはいけるぞ!


「ニコルちゃん!次やってみせて」


「うん分かった!」


ニコルちゃんはそう言うと、キリッとした眼差しになり、先程よりひときわ大きな声で


「ダイヤモンドカッター!!!」と、小さな体からは想像がつかない声を上げた。


すると空気中からキラリと光る何かが多数現れて、でかい木にザッと一気に刺さったではないか!

意外な光景に、恐る恐る刺さった物を見てみると薄いガラスのようなものが、木の幹一面に深く刺さっている。


しかし、ダイヤモンドカッターって

いかにも小学生ネーミングセンスだなぁ。



しかし


ちょっと待って防御と攻撃がこんだけ出来るって・・・俺らの中で一番性能良くね?




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