第33話 スキル
攻撃技、この先も討伐を進めていく上で最も大事な事。
「千年はどう思う?」
「まずは、自分の現在のスキルを知らなけりゃ、いけないでしょ」
もっともな話だ
「それすら理解できてないのはおかしな話だよね」
「そうだな・・・」
二人とも沈黙に沈んだ
だがやはり分からないものは考えても仕方ない。
「・・・じゃぁ、また明日に」
「また明日な」
そう言って通話を切ったが、明日はまたどうなっているのやら。
俺は作業のように夕食をすますと自室へと戻った。
そして改めてギルドカードを出してしみじみと眺めてみる。
するとカードの四隅にまるで月の満ち欠けのような模様があるのを見つけた。
「これってもしかして・・・」俺はそっとカードを窓辺に・・・月明かりが当たるところに置いてみた・・・
ものは試しと
「ステータス」と低い声でつぶやいてみる
すると昼間に役所でみた俺の例の INT > LUK 極振りのステータスが現れた。
「おお・・・」
「次は スキル だ!」俺は深夜であることも忘れ、カードに向かって声を張った。
すると俺の部屋天井いっぱいに、なにか網の目のようなものがザァツと広がった!
まるで蜘蛛の巣のような、いやもっと不規則な模様が・・・
「すごいぞこれ、なんだか複雑な檻の中にいるみたいだ」
だが不思議と美しい。蜘蛛の巣と言ったが、理科室にある人体模型の血管のようにも見え、まるでドクンドクンと血潮が流れ、音すら聞こえてくるようだ。
その美しさと怪しさに魅了され眺めていると、あることに気づいた。
「んん、何かマークが見えるぞ」
「あ・・・あ・・・」
見ていると、まるで迷路にでも迷い込んだかのように見えるスキルの 網 を
肉、野菜、魚、猪、ワーム、炎、光、風?のようなマークがちらほらと見える、ほかにもいくつかみえるが何を意味するのかは分からない。
「お、おお・・・これが俺の今の状態なんだな!って、ほとんど空欄なんですけど!」
「・・・まぁ、仕方ないか。」
おれは、スキルの網の目を眺めつつベットに横になった。
あ、千年にもこの事を教えてやらないと。
だが今日は疲れた・・・
明日にでも
すぐに・・・千年に教えてやらないと・・・