第23話 ワーム現る!
突然背後から ズズズズン!!!! という音がした!
俺たちは素早く振り返ると…そこには!はいっ!出ました~!
俺の想像通りのワームが地面から鎌首持ち上げて、ビルの3階はあろうかという高さから俺たちを見下ろしている?いや目らしきものがないから分かんないが、明らかにこちらを見ている。
「よし、行くぞ千年!お前の矢でも一発くらわしてや・・・」と千年の方を向くがいない!
ちょ待てよ!なんで職員さんと二人して、遠―――――――――くにいるんだよ!
「ふざけんな!」「「何やってるのかなー」」俺と上司の鷹見さんも二人に向かって言った。
若い職員さんはまた号泣してるし、千年は古傷が痛むのか片手は股間を抑え、片手は自分の顔の前で手を振って「無理無理無理無理」と青ざめたまま念仏のように唱えている。
えーい役にたたん奴らめ!こ、こいつくらいオイラ一人でなんとかできらぁっ!
「ライトニング!」俺はたぶんそうじゃないかなーって勢いで右手をそいつに向けて叫んでみた!
すると先日出た閃光が俺の右手から放たれたのである!イエーイかっちぇー!!(つか良かったー出て・・・)
強い光を浴びたワームは
「ギュゥワアアアアアアアーーーー!!!」と叫ぶと穴に暴れつつ帰って行った。
(お、やった俺?)と思った矢先
「「ちょっとちょっと!閃光弾はやめて下さいよ、危ないですよ!ヤツ興奮しちゃったじゃないですか!!」」と鷹見さんが言ってきた
(おやぁ?)
「「ふだんは大人しくて、人を見ると遊んで欲しくて寄ってくる生物なのですが、なんせあの図体と遊び方がアレですから・・・レベル3の討伐なんです、でも閃光を浴びると興奮して何するか分からないんで、だから曇りの日を選んで来ていただいたのに」」
「ちゃんと説明しろやーーーーーーーー」俺は叫んだ
「「注意事項に書いてありますっ!!」」とバッサリ切り捨てられてしまった。俺は千年を見ると千年は依頼書を読んでウンウンと頷いている(はい、すんませんでした)
「どうしたらいいんすかねー」と鷹見さんに聞いてみたところ
「「そうですねー、ちょっと想定外なんで様子見しかないですねー、待機してもらっていいですか」」
(待機ねぇ・・・なんか地面の下にいる奴相手に待機ってやだなー)と思いつつも自分のミスだ仕方ないと、その変の木陰に遠くに逃げていた二人をひっつかまえよっこらせと、湖の近くに座り込んだ。
ところがものの数分もしないうちに、湖からドバーーーーーンと水柱が上がったではないか!
ヤツだ!ワームのヤツ地面の下から移動して湖から出て来やがった!と思ったら今度は違う地面から出てきた!いかん完全に暴れているじゃないか
(俺のせいだが)
「「いけないですよ!これでは水源が!!」」
本当だ、見て見ると湖とヤツがさっき出た穴とが繋がり上の地面がボッコリ陥没しているじゃないか!うわヤベェ!!湖から水がどんどん陥没した穴にはいりこんでやがる!
「「牧野君!ちょっと陥没地点まで近づいてみて!」」「「ここからじゃ良く見えないんだよ!!」」
どうやら役所の若い牧野君とやらのにーちゃんが端末を持って画像を送っているらしく、今の状態だと役所の鷹見さんからは良く見えないようだ。
「ほら牧野さん近くに行かないと、被害状況見えないっしょ!」といつの間にかまた遠くに逃げた牧野さんを、しっかり木にしがみついて離れない。
この使えないお兄さんを、をひっぺがそうと引っ張った、が、がんとして動かない
「「ほら良く見てこい牧野!おまえしか現場にはいないんだぞ!!!」」と鷹見さんも叫んでいる、しかし牧野さんは・・・
「見えません!分かりません!見えません!分かりませーん!!!」しか言わない、いや目の前陥没してるっちゅーの。
あ
思い出した
この牧野さんって職員さん、リアルで去年までは別の市にいて同じ水道課で…たしか駅前の幹線道路が陥没したとき奔走してて、心に傷を負ってしまい生まれ故郷の天の村にUターンした人だったわー・・・
あっらー別のトラウマの扉開いちゃった?
それではここで問題です。
奴を刺激させるしかできない俺の魔法
ミミズ大っっっ嫌いな千年
トラウマの扉が開いて錯乱状態の役場の職員牧野さん
以上3名でこの状態をどうすることができるのでしょうか?
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どーせーっちゅんじゃーーーーー!