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第19話 はたしてその実態は!


料理が来た、古のなんとかのピクルスは、キュウリのピクルスを薄く切ってフライにしてあり実に美味い!


オリーブも新鮮なままの状態を塩水に浸してあるだけだが、オリーブの浅漬けって感じでこれまた瑞々しくて好きだ!


BLT…じゃないビビデなんとかも思っていた倍の高さで具もたっぷり、食パンは炭であぶってあるのかな?ちょっとスモーキーさがワイルドでイイ!


意外なクオリティを見せつけてきた料理を二人ガツガツ食っていると背後から…



「おや、見かけねえ顔だなぁ?新入り冒険者か?」と昼間っから酒を飲んでいるのか赤ら顔のおっさんが声をかけてきた。


「どうだい?この村は気に入ったかい?冒険者なら俺と組むといいぜ、年はいってるがこれでも銃の腕にはちったあ自信があるんだぜ!」と指で銃の形をつくりクッと上に上げた。


「ねーちゃん!こいつら新入りにエールでも差し入れしといてくれや!!」とおっさんは上機嫌で注文をしたが「彼ら未成年なんで」とあっさり断られていた。おっちゃんちょっとバツが悪そうだったがごめんなさい。


で・・・おっちゃんリアル世界で猪しとめてくれた田中さんっすよねー。


俺たちのことを知ってたり知らなかったりこっちの世界では記憶がつぎはぎなのかな?


もしかしたら俺たちもそうかもしれないから人と話すときは気を付けないと。


「じゃあな、駆け出し冒険者のにーちゃんとねーちゃんよ!女神さまのご加護あれだ!!」と茶々子のカードを俺たちに見せて言った、カードは俺たちと同じ銅の色のカードだった、ということは田中のおっちゃんも冒険者登録してるってことなんだな。


銃かーなかなか良さそうだな、メンバーに入ってもらったら心強いだろう。



サンドイッチをワシワシほおばりながらそんなことを考えていると、いつの間にかスッとウエイトレスのお姉さんがスッと寄ってきて・・・


「辞めといた方がいいですよー、同じメンバーで活動するのはー」と小声で言ってきた。


「なぜですか?なんか手馴れてる感じですし」


「あの人、自分でも言ってたけど銃使いなんですが、銃ってのがガトリング砲なんですよ、もう、それこそ銃で討伐対象バラッバラにしちゃうんで、結局懸賞金いつも半分しかもらえないんですよねー、本来は一撃で捉えて光の粒を回収するんですが、バラバラだと素材は剥げない上にあと片付けも大変で~」


俺と千年は口の中の物をゴクリと飲み込んで顔を見合わせた。


「か、過激やん」そう言うと千年は引きつって笑っていた。



デザートのクレープも平らげると流石に腹がいっぱいになってしまった。


「ちょっとお昼にしては多かったね」千年もニッコリ笑っている。つか絶対お前の方が俺より食ってる。


デザートのクレープもなかなかで、折りたたんだクレープには薄くクリームチーズが中に挟んであり、上にはクルミやピスタチオなどのナッツが乗っていた。


そして目の前でオレンジのリキュールとウォッカをかけて炎を付けてアルコールを飛ばして食わせてくれるのだ、緩んだクリームチーズとむっちりとしたクレープ生地にコリコリとした触感のナッツ、煮詰めたリキュールの甘さの中にほのかに香るオレンジの香り、これはレベル高い!


つかこの食堂クオリティ高けえよ!!そりゃ元の世界の料理もうまかったよ!カレーうどんとか、かつ丼とか・・・でもよ、バランス!元の世界とのバランス!


「さて、行きますか」おれはニヤリと千年に微笑みかけた


千年も同じくニヤリと笑って席を立った。



いよいよこの世界の住人としての一歩である。




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