朝ごはんと一家の小会議
4人で黙々と朝ごはんを食べている最中、ルルは思い出したかのように俺に話しかけてきた。
「ねぇ?ペル、あなたって誕生日っていつなの?」
誕生日...あー、生まれた日か。覚えていない。俺の誕生日...?
「ごめん、覚えてないや。両親は生まれてから死んだらしいから。そんなこと、気にすることなんてなかったんだ。なんで、急に?誕生日なんか知ってどうするんだ?」
「ペル、ここに住み始めてそろそろ1年でしょ?覚えてないなら、そうね...明日にしましょう!そうと決まったら、誕生日パーティね!」
「え、いいよ。そんなの。準備だって大変なのに。やめとこうよ。」
ルルを止めようとすると、お義母さんは
「いいのよ。この子の我儘は絶対に止まらないのよ?そうね、そうと決まったらケーキ作らなきゃね!お母さん頑張っちゃうー!」
なっ...絶句する。このまま、物事が進めば面倒になってしまう。もし、面倒事が増えたら、そしたら俺はこの家から見捨てられるかもしれない。俺はこのまま、このまま、ここで暮らしていたい。それ以外は何も望んでないのに...。俺は頭を全力で回転させる。その結果、
「お義父さんっ...。」
助けを求める。
俺が助けを求めた偉丈夫はまるで読めていたかのように既に家を出ていた。晴れ晴れとした気持ちいい気候のその日の日付は4月3日だった。