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しるし2(詩集)

さかなになる

作者: さゆみ


そいつには羽がなかった

近くに落ちている

茶色い羽を貼り付けて

スズメになった

カカシに睨まれた


そいつには羽がなかった

田んぼの中に落ちている

白い羽を突き刺して

白鷺になった

飛べやしない


そいつには羽がなかった

ごみ捨て場の脇に落ちている

黒い羽を巻き付けて

カラスになった

カァーと鳴けない


そいつには羽がなかった

橋の上に落ちている

グレーの羽を叩きつけて

ハトにはならなかった

そいつは川に落ちた

気持ちよかった

もう羽は必要ない


そいつは鮭の稚魚(さかな)になった

海へ下っていった

苦難しながら

湾内に着くと

そこには仲間が待っていた

北洋へ行こう


いつの日か

そいつは北洋にいた

オレはそいつに出会えた

そいつは酒の肴になった


いい味だ

まてよ、鯵だったか?








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― 新着の感想 ―
[良い点] 素敵な詩ですね。ありがとう
2019/10/05 04:01 退会済み
管理
[良い点] 面白いですね。最終連が締まってます。好きです。この詩。軽やかな飛躍に満ちています。
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