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the curiesu~ハーレム建国物語  作者: ぷよた
第1章 召喚→転移の章
2/22

第1話 3人の日本人

 まずは、異世界に召喚された3人の人物から紹介させてもらおう。

 

 実は、ほかに異世界へ転生したりしたものたちもがいるのだが、筆者の都合で今は三人の紹介でとどめておきたい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 まず一人目。

 

 彼の名はヒカル。

 

 15歳。


 ヒカルの最大の趣味は、戦うことだ。彼の祖父は、古流剣術の使い手であり、彼もまた、祖父から剣術を教わっていた。世界最強ともいっていい彼の祖父から稽古を受けた彼は、祖父を除けば、世界最強の剣士だった。 だが、そんな彼は不満だった。 彼の住む日本は平和だったたからだ。 いくら鍛えても、殺し合いは存在しなかった。 だから憧れていた。 自分の剣が存分にふるえる世界に。


 そんな彼は、今、山の中で、祖父と剣を向け合っていた。 真剣での命の取り合いだ。


 「ヒカル。お前に教えることはもうない。後はただ、どちらが強いか決めるのみ。」


 「じいちゃん...」


その数分後、ヒカルの手には祖父の血で濡れた刀が握られていた。


 ヒカルは、祖父を越え、世界一の剣士になったのだ。


 ヒカルは、世界で最も尊敬し親しかったはずの祖父を自らの手で殺めたにもかか

わらず、高揚していた。 今まで戦い以外に強い興味を持たなかったヒカル。 その

ヒカルは、確信した。 自分が生きていることを実感できるのは、強者の命を奪う

時だけだと。 だが、この世界で一対一で、彼を本気にさせられるものなどいない

と筆者は思う。 彼もまた、祖父以外に自分に並び立つものがいないと実感してい

るのだろう。 先ほどの高揚感を感じていた顔が、どこか寂しそうな顔に変わって

いく。

 

 彼は死闘を演じて疲れたのだろうか。

 

 木に背をかけ、夢の世界へ旅立った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 二人目。


 彼の名はトモヤ。


 本作の主人公あなたのことでもある。

 

 27歳。


 顔はそこそこイケメン。 頭もそこそこ。 運動神経も、そこそこ。すべてに中途

半端な男だ。少なくとも、彼自身は自分をそう評価していた。 その中途半端さゆ

えの自信のなさが原因か。未だに彼女1人もいたことはない。 そん彼は今夢を見ていた。


「グリード・・・」


「ドラール・・お前さえいなければ。だが、お前に力は残されていないだう。」


「刺し違えるくらいはできるさ。」


「・・・・」


「グリードどおお!!!」


「ドラーあるるる!!!」


 一方の男の剣だけがもう一方の男の体を刺し貫いていた。


 彼は、夜中びっしょりと汗を欠いた状態で跳ね起きた。


「なんか嫌な夢を見たような・・・」


 そう呟いた彼は、再び夢の世界へ旅立った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

最後の一人。

 

 彼は、ヒロシという名のおっさんだ。

 

 38歳、独身。

 

 親の脛をかじってニートをしている典型的なダメ人間だ。 だが、15の頃の彼は、まともで正義感のある少年だった。 15の頃のヒロシは、確かに、ブサイクで、頭も悪く、デブで運動音痴だったが、人に優しかったし、女子からはともかく、男子からは慕われていた。 そんな彼が、同級生の女子からいじめられている少女を助けたときが、彼の人生のターニングポイントだった。

 

 彼は、彼女を助けようとしたものの、極度の運動音痴。そのヒロシは、あろうことか、同世代の女子にすら勝てず、ボコボコにされたのである。 それでも、少女は、ヒロシに「ありがとう。」と言ってくれた。 ヒロシは、その少女が好きに

なった。当然だろう。 その少女は、学校のどの女子よりも可愛かった。 きっと、

嫉妬から他の女子にいじめられていたのだろう。

 

 それから暫くし、助けた少女は、頻繁にヒロシに声をかけるようになった。 なんとなく、自分のことが好きなのではとヒロシは感じていた。 二人はいつも顔赤くして話していたから、周囲もなんとなく両想いではないかと感じていた。 ある日のこと、ヒロシが1人で街を歩いていると、上級生に囲まれた。 その中には、学校一怖い不良だが一部の女子に人気があると言われる男がいた。


 そして、その男の隣には、助けた少女がいた。 そして男は、ヒロシにこう

いった。

 

 「こいつ、今日から俺の女になったから、気安くしゃべりかけんなよ。いい

な。」


 隣の少女は続けてヒロシに話しかける。


 「ごめんね。ヒロシくん。私、今日から、彼と付き合うことにしたの。あんたあ

んまりキモくてかわいそうだから、今まで話しかけてあげてたんだけど。彼が嫉妬

しちゃうからさ。」


 「そういうことだから。それじゃあ。」

 

 ヒロシは、二人から一方的に告げられた言葉に対して、ただ呆然と立ち尽くし

た。 もともと付き合っていたわけでもない。なぜわざわざこんなことをいいに来

たのだろうか。 きっと、自分をを見下すためだったんだ。 彼はそんな風に考え

た。 ヒロシは、泣きながら家に帰った。 学校に行くのが辛くて、部屋に閉じこ

もった。ヒロシは自分でも気づかないくらいあの少女を好きになっており、ショッ

クを受けたのだった。

  一か月くらいしたとき、友達がヒロシの家にきた。 その友達は、ヒロシにとんでもないことを言ってきた。 ヒロシがが好きだった少女が、援交しまくっているというのだ。 見舞いに来た友達もまた、お金で少女を抱いたという。

 

 「なあ、ヒロシ、あいつのこと好きだったんだろう。3万くらい用意すれば、抱

かせてもらえるぜ。」

 

 ヒロシは、この時絶望した。 女は所詮、性処理の道具なのだとさえ思った。 次

第に二次元へと彼は逃避した。そして、20年以上たった今、ヒロシの体はでっぷりと脂肪を付け、醜悪な匂いを漂わせている。 部屋には、美少女のフィギュアが並

び、一見して気持ち悪がられるタイプのオタクだとわかる。


 「ヒロシ。ごはんよ。降りて来なさい。」


 「うるせえよ。ばばあ。部屋の前に置いとけっていつも言っているだろう。った

く、今いいところだってのに。」


 母親にもキツく当たっている。 どうしようもないクズだ。 彼は、パソコンの前

で、自家発電を行い、快感に浸っていた真っ最中だったのだ。

 しばらくすると、疲れたのか、ベットへ向かい夢の世界へ旅立った。


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