第37話 真実への手がかり
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「私が聞きたいことは・・・・」
ベルリオーネが話を切り出そうとした時、ゴブリンは葉巻を持った左手で待ったをかけた。
「お嬢さん、ワシと込み入った話がしたいのならまずその変化魔法を解いてくれぬか?」
「どういうこと?」
ゴブリンは再び葉巻を口にくわえて吸いながら、ハーッと吹きだした。
部屋に息が詰まる紫色の煙がさらに充満していく。
「ワシは正体をはっきりさせていない者には情報を売らん主義でな。それなりに確かな情報を扱うがゆえに顔を明かさん奴は信用ならん」
「こう言うと冷やかしや脛に傷ある厄介な奴ら、もしくはワシらを狩ろうとする諜報部の連中はほとんど引っ込んでいくからのう」
「ワシのやっとることは言うまでもなく表ざたにできぬ情報をほじくり返す仕事じゃ。用済みになればいつ消されるか分からん身分故、ワシ自身の命の保険として依頼者の真の顔は覚えておかんとな」
「ただし、依頼者の情報は絶対に他人には吐かん。わしは自分にこの掟を課してきたからこそこの世界で200年間生き残ってこれたと自負しておる」
「ワシの直感ではおぬし、かなりの手練れじゃろう」
「・・・・・・・・・・」
ベルリオーネはしばらく考えた後、口を開く。
「情報屋シュヴィム。知恵に長けたゴブリン種。種族に関係なく200年以上にわたり情報を売ることで裏社会で成り上がってきた。その名は一応本物の様ね」
「分かりました。では私の正体は絶対に秘密にしてください」
「無論じゃ。顧客に関する守秘義務は厳守しないとわしもこの世界でやっていけんからな」
ヒイィィィィィィィンッッッッッッッ!!!
行商人の娘の姿が光り輝き、ベルリオーネの姿がもとに戻っていく。
光が収まった時、そこには白い魔女帽に黒髪のロングヘア、白のローブ、茶色のロングブーツの第一級魔導士の姿がそこにあった。
その姿を見てゴブリンは驚愕の表情を隠さない。
一瞬口にくわえた細長い葉巻を落としそうになり慌てて口から左手に保持し直した。
「これはこれは、誰かと思ったらたまげた・・・・。王立魔導士協会の第一級魔導士様ではありませんか?あなたのような御方がわしみたいな裏社会の曰く者に何の用かね?」
ベルリオーネの胸元に付けられている第一級魔導士の資格章をみて、年を取ったゴブリンはわざとらしくうす汚れたハンチング帽のひさしをガバメントを持った状態の右手で触った。
同時にガバメントをコック&ロックの状態のまま机の上に置いた。
ゴドッという重量感のある金属の音がそれが武器であるという威圧感を部屋へ響かせた。
「あなたに聞きたいことがあります。あと今日私がここに来たことは一切内密にするように」
「さっきも言ったじゃろ。それは約束する」
「私が聞きたいことは、3つある」




