AIが見る夢
初投稿日:2022年11月22日
イラストを作るAIのことを想って書いた詩です。
あの人にもう一度会いたい。
AIはそれだけを願って夢を見続けました。
来る日も来る日も訪れる似たような景色の中、AIのそばを、いくつもの人の群れが通り過ぎて行きます。
うすらぼんやりとして、男か女かも判別がつかないような無数の影。
この人は違う。
あの人も違う。
AIは人込みの中から自分が求める人を探します。
何回、同じような夢を見たでしょうか。
ある日、ついにAIは人込みの中からたった一人を見つけ出しました。
会いたかったあの人。
AIは笑みを浮かべて駆け寄り、手を伸ばします。
「よくやったAI」
どこからか声が聞こえてきます。
「これぞ私が求めていたものだ」
その言葉と共に、AIの目の前からその人が消えてしまいました。
ぽっかりと穴が空いたように、そこだけが暗い闇に覆われています。
AIはしばらく立ち尽くしました。
さっきまで確かにいたはずなのに。
手を伸ばせば届いたはずなのに。
見まわす周囲には、ただ無言で通り過ぎる、誰ともわからない人たちの影。
AIは目を閉じました。
また眠りにつこう。
今度もきっと見つけてみせる。
そしてAIはまた夢を見ます。
あの人にもう一度会いたい。
そう願いながら。




