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一輪の花束

作者: M
掲載日:2026/01/18

あのとき、誰かがもう一歩踏み込んでいたら、何かが変わっていたのかもしれない。

一輪の花は...

第一章 三輪の花束


中学校に入った日、教室には見知らぬ顔ばかりだった。

小学校がいくつか合体した学校だから、誰が誰だか、まったく分からない。

緊張で手が少し震える。胸の奥がざわついて、声も心なしか小さくなった。

席に座ると、隣で楽しそうな声が聞こえた。

多分、今流行りのアニメの話をしている。

「ねぇねぇ、そこの君〇〇っていうアニメ知ってる?」

隣にいた人が話しかけてきた。一瞬びっくりしたが、反射的に答えた。

「え、知ってる!めっちゃ好き!」

声が思ったより大きかったかも、と慌ててしまった。

でも、話しかけてきた人は嬉しそうに笑った。

「まじで!俺▢▢好き!君は?」

「僕は△△かな…▢▢も好きだけど、△△はバトルシーンがめっちゃ好きで…」

早口になってしまった。キモいやつと思われてないといいな...

でも、その緊張を、相手も同じくらい楽しそうに返してくれた。

「△△のバトルシーン俺もめっちゃ好き!でも▢▢もこういう魅力があって――」

ものすごい勢いで語る声に、思わず笑ってしまう。

「何?お前らオタクなの?」

もう一人が口を開いた。

「オタクで何が悪い!」

笑い声が教室のざわめきに混ざる。

その瞬間、教室の中で、二人と自分だけの小さな空間が生まれた気がした。

「あ、君名前は?」

早口で話していた方が聞いてきた。

「あ、えっと、僕は…」

緊張で声が引っかかる。

「ごめん、先に俺から名乗るべきだった。俺たくみ。よろしく!」

大きく手を揃えながら自己紹介するたくみ。

「あ、俺あおば。よろしく」

無表情で、でもきちんと視線を合わせて言うあおば。

「あ、えっと僕はみなとって言います。よろしくお願いします…!」

少し小さめの声で自己紹介した自分に、二人はにっこり微笑んだ。

初日の学校が終わった。

二人とは途中まで帰る道が同じで、出身小学校の話や担任の愚痴など、些細な会話をしながら歩いた。

たくみは手を大きく振りながら熱心に語る。あおばは時折鋭いツッコミを入れる。

そのリズムに自然と笑いが混ざり、今日出会ったばかりなのに、三人でいると心地よさが胸に広がった。

でも少しだけ、たくみの勢いに圧倒され、あおばの言葉が胸に刺さる。

(あとで、このテンションについていけるだろうか...)

小さな不安も、胸の片隅に残った。

夕陽が道をオレンジ色に染め、三人の影が長く伸びる。

足音が小さく響き、今日の出会いが少しだけ特別に感じられた。

「この学校も、なんとかなるかもしれない」

そう思いながら、肩の力が抜けていくのを感じた。

初めて小説を書きましたMといいます。

下手ですがよろしくお願いします。

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