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平凡な僕と桜坂さん  作者: まめるり
8/8

奈央の苦悩

迅が桜坂さんと出かけているころ、妹の奈央は1人で暇を持て余していた。


数時間前


「ごちそうさま。奈央は……まだ食べてるのか。食べ終わったら皿洗っておいてな」

兄さんは食べ終わった後、皿を洗いに席を立った。皿を洗う水の音が心地よく感じる。今日は部活もないしテストも終わったばかりなので特に予定はない。なのでゆっくり朝食を食べている。

奈央が迅より少し遅れて食べ終わった頃

「行ってきまーす」

といつもよりほんの少しだけ楽しそうな声が聞こえてきた。兄さんはこれから女友達と遊びに行くそうだ。中学までは男友達しかいないようなやつだったのにどうして急にそんな友達ができたのだろうか……ちゃんとした人なのだろうか……考えるほどになぜか嫌な気持ちが込み上げてきた。

「あーーもう!」

気持ちを切り替えるべくゲームをすることにする。どうして兄さんのことで私がこんなにモヤモヤしなきゃいけないんだ。

奈央はとりあえず目の前にあった体を動かす系のゲームを選んだ。ゲーム機とテレビをコードで繋ぎ、ソフトをゲーム機に差し込んだ。ゲームはいつでもできるように常に充電は満タンだ。

特にやりたいものもないので、とりあえずバスケのゲームをすることにした。バスケなら部活でもゲームでもよくやっているので無心でやることができる。今は頭を使う気は起きない。

テレビからボールの音が響く。

「んっ……それ!」

奈央がシュートをするとボールは綺麗な放物線を描きながらゴールへ吸い込まれていった。


15分ほどやると流石に飽きてきた。少し疲れたので休憩することにする。

静寂がなぜか大きく感じてきた。そこでふと皿を洗ってないことを思い出した。

「はぁ………洗うかぁ」

やることもないので皿を洗うことにする。いつもなら兄さんが洗ってくれるが今日はいない。気を紛らすように奈央は皿を洗い始めた。皿を洗う水の音がなんだか寂しく感じる。


「一日が長い………」

ポツリとそう呟くのであった。



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