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平凡な僕と桜坂さん  作者: まめるり
5/8

桜坂さんとお出かけ1


約束の日。天気予報の通り、雲ひとつないと言っても過言ではないくらいに晴れている。まるで僕の心を空に透過したかのようだ。


今日は待ちに待った桜坂さんとのお出かけ。一抹の不安を抱えながらも、とりあえず起きる。起きなきゃ何も始まらない。このまま二度寝なんてしたら悔やんでも悔やみきれなくなってしまうだろう。絶対に寝坊なんてできない。そういう危機感のおかげですぐに起きれた。やれば出来るじゃん。毎日それくらい早く起きれたらいいのに…


色々としたいことはあるが、とりあえず朝食を作る。奈央に朝食を作るのは日課になっているからだ。もう二年間も続いている日課なので、料理はそこそこうまいと思う。


たまに料理出来るのが凄いと言われることがあったが、そもそも料理ができない人はあまりいないと思う。切り方が分からない人とかは料理ができないかも知れないけど、大抵の人は小学校で習うので切るのは問題ないはず。失敗する原因は火加減か、味付けくらいだろう。漫画で出てくるような食べれないようなものは普通作ろうとしても作れないと思う。変に隠し味を入れるような人もいないだろうし。レシピに添えば大抵のものは何でも作れると思う。つまり、料理は人並みレベルなら大抵の人が作れる。なのでそんなにすごくはない。めんどくさいだけだ。


今日の献立はご飯と、味噌汁、目玉焼き、サラダという比較的簡単な献立だ。まあ一般的だと思う。


とりあえず奈央を起こしに行く。二階にある奈央の部屋の前までいく。そして扉を3回ノックする。いつもと同じように返事がないので、部屋に入った。

「おい、起きろー」

「………」

全く起きない。

「ご飯冷めるぞー、起きろー」

「………」

少し反応があった。多分少しだけ覚醒してきていると思う。なので

「早く起きないと学校遅刻するぞー」

「えっ!?」

奈央は飛び起きてすぐに時計を見る。たしかに学校の日だったら遅刻確定の時間だが、あいにく今日は日曜日だ。

「てか、今日日曜日じゃん!めっちゃ嘘じゃん!」

もっと寝ていたかったと不満げな目を向けられる。

「ごめんて、でもそうでもしないと起きないじゃん?」

「………」

「そうだ、もうご飯できてるから早く下来いよー」


そして奈央と朝食を食べた後、出かける準備をする。買った服が変ではないか少し気になるが奈央が選んでくれたのだから大丈夫だろう。奈央はセンスがいいので、奈央の友達も選んでもらっているらしい。

そして、気分が高揚したまま家を出た。


約束していた時間は10時なので10分前には着くつもりだ。駅まではそこそこ遠いので自転車で行く。汗をかきたくないのでゆっくりと漕ぐ。そして待ち合わせ場所である前回と同じ駅前に着いた。自転車を止めて、スマホで桜坂と会話する。もう少しで着くらしい。


僕が着いてから3分後くらいに桜坂も来た。お互い何をしゃべれば良いのか分からなくて少しきまずい…

「えっと…じゃあ行こうか?」

そう提案すると桜坂は喜んでうなずいた。


行く場所は事前に桜坂が決めておいてくれた。

映画を見て、昼食を食べ、ショッピングをして解散という流れだ。


僕たちはまず電車に乗って映画館へ向かった。電車に乗らなくても近くにはあるが、ショッピングモールへ行くときにどうせ乗るから先に乗っておこうという魂胆である。


映画館へ着くと思った通り人が多かった。けれど並ぶほどではなかったことは幸運だった。

「何か見たいものはありますか?」

「んー、映画とかあまり知らないからそっちに任せるよ」

実際は見たいアニメ映画化しているのでそれが見たいがさすがにそんなことは言えないだろう。オタクということはあまり知られたくない。

「では、これでもいいですか?見たかったんです。」

桜坂が指を指したのは有名な俳優が主演のラブストーリー。こういうのはあまり見たことないがせっかくなので見てみたい。

「じゃあ、それにしようか」

「はい!」

そうして僕と桜坂は中へ入った。

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