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Inosennto Actors Online〜その人形は誰がために〜  作者: 赤烏りぐ
序幕〜それは子供のように無邪気に〜
3/16

蒼い眼の人形

 落ち着いて状況を整理しよう、ログインをしたら目の前にドラゴンの顔面があった。あまりにびっくりしすぎて少し気絶をしていたようだ。しかしこのドラゴン、顔は僕を丸呑みできるくらい大きいのだがそれに不釣り合いなほど体が小さい。いわゆるSDキャラクターを彷彿とさせるそれは、すでに死んでいるのか眼に光が宿ってない。


「これは、生き物として失敗してないか?こんな体じゃまともに動けもしないじゃないか。」


 そんな謎生物の亡骸を横目に僕はリスポーン地点に向かい自分の状態を確認することにした。チュートリアルによるとスタート地点の近くにリスポーン地点となる石碑があり、そこが安全地帯となっていて、そこにたどり着いてやっとステータスが確認できるようになるらしい。僕のスタート地点は洞窟だろうか、上を見ると小さい光、おそらく太陽が見えているため、ここがポッカリと空いた円柱状のエリアであることがわかる。ここは太陽光が当たっているためかすこし植物も生えていてかなり神秘的だ。でっかいドラゴン?の奥に洞窟があるのでとりあえず道なりに進んでみようと思う。




 道なりに進むと青っぽく光る苔にまみれた、大人の身長くらいはある石碑のある場所にたどり着いた。ここが安全地帯なのだろう。


 「ここに触れるんだったかな。」


 石碑に触れると僕の前にステータスと書かれたスクリーンが現れた、これで僕がどんな種族になったかを確認できるようになった。かなり期待に胸を膨らませながら僕はステータスをチェックした



名前 タレイア 

種族 自律人形(オートマタ)


成長性 耐久E

    魔力E(低出力魔力ユニット)

    筋力E

知力E

    敏捷E

    器用A

    防御E

スキル 鑑定 魔力精製 クラフト 格納庫


『ステータスの開示を確認、ステータスが自由に確認できるようになりました』

 

 謎の声が頭の中に響いたがそれよりもステータスのほうに意識が向いてしまった。


「お、おう...これはハズレ引いたのか。キャラを作り直すか...? いや、どうせ一週間はキャラ作り直せるんだし、このままやってみるかぁ」


 あまりのステータスの低さに驚きはしたが、これはこれで楽しそうなのでこのまま進めてみることにした。どうせゲームだし、何回もキャラクター作り変えてちゃ時間ももったいないしね。


 僕の種族は自律人形というらしいが体の操作感的には現実と何ら変わりはないが、いろいろいじってみた結果、関節部でパーツ分けされていることがわかった。腕や脚の関節がデッサン人形みたいな球体状のパーツでくっついていて着脱可能だ、胸にはアイアン○ンみたいな光るパーツが付いていてこれを外そうとしたら目の前に警告表示がたくさん出てきてめちゃくちゃびっくりした。あとは気になっていた僕の見た目だが、現実の僕とあまり変わらない顔つきで、あんまり男らしいとは言えない顔と耳にかかるくらいの髪の毛だったが、目の色はきれいな蒼って感じの色で髪の毛もシルバーよりの白髪と、まるで別人のようであった。


 「特典アイテムのほうもゲットしておこうかな、えーとメールボックスはこれかな?よし、【特典メッセージの受け取り】これだな、これをタップして、よし入手できた、ってうわぁ......」


 メールボックスから手元に実体化させたそれは、ただの眼球だった...正直めちゃめちゃ気持ちが悪い、僕の眼と同じできれいな蒼色なのだが、その後ろになにかうねうねした触手のようなものが付いていて、見ているだけでSAN値を削ってくるようだ。まあそんな数値はないけどイメージね?


「とりあえず鑑定してみようかな...うわ、すごいうねうねしてる...よし、かっ【鑑定】!」



 知の蒼眼 レア度 神話級

 

 装備者の片方の眼に近づけることで装備可能 装備時に鑑定の効果がアップする(特大)



 まあなんともえげつない物を手にしたものである


 「これは鑑定に使えるのか、にしても気持ち悪い」


 うねうねしてる触手は置いておいて、とりあえずテキストに書いてあるように装備してみることにしたのだが…


 「ぎゃあああ!!!!」


 気色の悪い音を出しながら触手が僕の目玉に喰らいついた!自律人形は痛覚がないのか痛みこそ感じないが、めちゃくちゃ気持ちが悪い!


 そして飲み込んだ目玉があった場所に知の蒼眼は入り込んだ。


『知の蒼眼の装備を確認、鑑定の効果が上昇しました』


 「これもしかして、僕が普通の種族だったらやばいことになっていたんじゃないか…?」


 どういうわけだかちゃんと視力もあるようで、無くなった目玉の代わりになってくれている。むしろ全体的な視力が良くなったような気もする。


 「しかしまあ、触手が目の中で蠢いてるって考えたらちょっときついなぁ…とりあえずこいつの効果を試してみるか」


 比較をするために他のものの鑑定をしておけばよかったと思いながら、手元にあった石ころに試しに鑑定をかけてみた。


 

 石ころ 状態 可


 どこにでも落ちている石ころ。


《追加情報》

太古の魔神の魔力と良質な鉱石が融合した※トライブ鉱石※が含まれている。


 ※トライブ鉱石※

 太古の魔神の魔力を含む鉱石。硬さと柔軟性を両立していて、これを使用した武器は魔力との親和性がとても良くなる。



 わーお

 

ホタテおいしかったです



誤字脱字報告おねがいします

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