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【完結】夢の中でゲームをしたら歴史改変していた  作者: よぎそーと
本編

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36/70

36回目 史実と逆に仕掛けられてしまう

 現実は厳しい。

 各国植民地の騒動は大きくなる。

 その対策に、各国は躍起になっている。

 それと同時に、日本への感情も悪化していっている。



 それでも何とか提案を続けていく。

 このときほど国際連盟のありがたさを感じた事は無い。

 おかげで、オランダは提案を聞いてくれた。

 植民地の自治権を一段階引き上げる。

 それによって失うものもあったが、インドネシアの不満を和らげる事に成功した。

 出来ればあともう一段階くらい、欲を言えばもっと自治権を認めてあげてほしいのだが。

 そこまでやる気はないようだった。

 当面、植民地の不満が下がった事で満足なのだろう。

 ゲームのプログラム故に、何をどう考えてるのかは分からないが。



 しかし、ススムの望まない形で事は動いていく。

 オランダもイタリアも日本と距離を置き始めている。

 国際連盟には日本の勢力とオーストリア・トルコしか残ってない。

 あと、オーストリアとトルコの植民地の代表者。

 イギリス・オランダ・イタリアの外交官もいるが。

 特に何かを話すわけでは無い。



 状況は刻々と悪くなっていく。

 それはアメリカで行われてる様々な出来事からも判明している。



 敗戦国は残った数少ない技術者らをアメリカに派遣。

 また、軍人なども同様に送り込んだ。

 それらを用いて、新兵器の開発などを行っていく。

 また、軍人達に今後の戦略を練らせたり、新人の訓練を行わせていく。



 あわせて、様々な研究開発をさせ、アメリカの国力を増大させていく。

 このおかげでアメリカの能力は飛躍的に向上していく。



 もともと広大な国土に資源のある国だ。

 知識や技術があれば即座に巨大化していく。

 それが今始まっている。

 程なく新型の兵器が出てくる事だろう。

 そうなる前に片付けておきたいのだが。

 なかなかそうもいかない。



 攻め込めないわけではない。

 やろうと思えば出来る。

 なのだが、日本の勢力圏がまだ熟成していない。

 完璧を求めても仕方ないが、せめてあと少しは待ちたい。



 だが、まだ敵が体勢をととのえる前に攻め込んだ方がいいのかもしれない。

 ここは悩みどころだ。

 残念ながら、その為の準備もととのっていない。

 攻め込んでも、必要な兵数が足りないのだ。

 物資の備蓄も進んでいない。

 戦って勝てなくはないが、相手の首都まで乗り込んでいくだけの体力がない。

 それらがそろうのを待ちたいところだ。



 しかし、そうも言ってられない状況になる。

 アメリカにおいて軍拡が始まってるのだ。

 まだ兵器の質はそれほどではないが。

 それでも、ドイツの2号戦車に相当する車両は出来てくる。

 アメリカのM3軽戦車もだ。

 程なくその後継車両も出てくるだろう。



 それは戦闘機や軍艦にも言える。

 この時期のアメリカはまだそれほど軍備に力を入れてない。

 というか、軍縮ムードで軍備はそれほどでもない。

 だが、それも過去のものになろうとしている。



 アメリカの各工場もこうした兵器の生産を開始していっている。

 その増産体制が本格化すれば、大きな脅威になるだろう。



 加えて、海外旅行の名目でアメリカを訪れる敗戦国民。

 それらは人目のつかないところで軍事訓練に励んでる。

 広いアメリカの事、都市部どころか、農村などから離れた所もいくつもあるのだろう。

 そういったところで海外旅行名目の者達が激しい運動をしている。

 極めて軍事的な。



 その他、作戦立案などに携わる者達も相応の教育を受けている。

 若手の海外旅行者は授業を受け、生き残った高級武官などが教鞭をとっている。

 それらが本国とアメリカを行きつ戻りつ。

 あるいはアメリカに長期滞在しながら人と物を育てていっている。



 そういった動きが筒抜けなのがゲームらしい。

 しかし、動きが分かっても対策がとりにくい。

 渡航制限などはしてないからだ。

 あわてて今やったら、相手が感づいてなんらかの動きをとるかもしれない。

 それはそれで面倒になる。



 もしそのまま開戦にでもなったら面倒だ。

 準備もろくろくととのわないまま戦争突入になる。

 何とか確保した日本の勢力圏はガタガタになるかもしれない。



 戦えば確実に勝てる日本軍ではある。

 だが、まだ増産体制に入ってないので、最新兵器を広く展開する事が出来ない。

 仮に全部隊に行き渡っていたとしてもだ。

 たった60万人の兵力では、広大な戦線に行き渡らせる事は出来ない。



 日本の防衛範囲はカムチャッカからフィリピン。

 そしてウラル山脈あたりまでだ。

 この地域全体を保護するには60万人では少なすぎる。

 だからこそ、勢力圏の各国・各地域にも自衛出来るようにしてもらおうとしている。

 しかし、それもまだ時間がかかる。

 まともな兵隊、まともな軍隊を作るには時間がかかるのだ。

 何せ、まともな教育もされてない植民地から、人並みの状態に引き上げねばならない。

 その為にはどうしたって時間が必要だ。



 それが上手くいってるのはフィリピンや台湾くらいだ。

 あと、清の人材などをそのまま確保できた満洲と。

 それにしたって、いまだ求める水準に到達してない。

 フィリピンはまだ国内開発が進んでない。

 台湾も独立まであともう少し。

 満洲はあらためて旗揚げしてから時間がなく、状態がととのってない。



 あと10年。

 せめて5年。

 それだけの時間が欲しいところだ。

 せめて各国・各地域が自力で何とかやっていけるようになるまでは。



 なのだが、敵の動きは早い。

 そう思ってる間に行動に出てくる。



 西暦1937年。

 中華民国、清朝満洲に宣戦布告。

 中華の領土を取り戻すというのがその名目だった。

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