表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/70

30回目 1935年 日本軍配備兵器

 このゲームの特徴として、兵器をある程度自由に設定する事が出来る。

 能力を控えめにする代わりに、生産性を高めたり。

 攻撃力や防御力のどちらかを優先したり。

 完璧では無いが、ある程度は好きにいじる事が出来る。

 それがこのゲームの楽しいところだ。

 幅広くやるには、それだけ多くの研究をこなす必要があるが。



 それが手間な場合は、事前に用意されてる兵器を使えばいい。

 実際に使われた兵器などは、ゲームで使う事が出来る。

 あるいは、それを土台にして編集していけば良い。



 そうした機能を使い、ススムは必要な兵器を作っていく。

 ある程度ゲームをこなしてきたから、何を作ればいいのかは分かってる。



 戦車は世界大戦末期頃のものとほぼ同等のものを。

 M4シャーマンやT34のようなものをそろえていく。

 大戦開始時点では化け物じみた存在と言える。



 空も五式戦闘機級の戦闘機が飛んでいる。

 あともう少しすれば、P51級も出来る予定だ。

 もっとも、P51が出るよりも先に、ジェットが出てくる可能性もある。

 爆撃機もB29並のものが出来上がろうとしている。



 ヘリコプターなども既に実験段階に入ってる。

 そう遠くないうちに配備されるだろう。

 少数ながら兵士を輸送したり、上空からの機銃掃射が可能になる。

 さすがに攻撃ヘリコプターまではいかないが、これもまた戦場を変えていくだろう。



 艦船の方は新規は少ない。

 もとより、ススムは海軍の増強には興味がない。

 史実のように、無駄な海軍力は不要と考えている。

 カムチャッカからフィリピンにかけて内海化した部分を守れればよい。

 それに、艦船は建造に時間がかかる。

 これもあって、新規の艦船はどうしても少ない。

 ほとんどが既存の艦艇の改修や改造でまかなっていた。



 それでも、戦闘力は格段に跳ね上がってるが。

 なにせ、電探に水中探知機搭載だ。

 それだけでも戦闘力は大幅に向上。

 近代化改修で別物と言えるほどに姿形も変えている。



 また、史実の海軍と違い、護衛艦艇の比率が多い。

 艦隊決戦などという世迷い言を切り捨て、船団護衛という本来の役目に従事させる為だ。

 このためだけの護衛艦だけでも100隻ほど存在する。

 史実の駆逐艦に代わって配備されてる格好だ。

 一応、艦隊戦用の艦艇もあるが。

 それはかなり少なめだ。



 地味なところでは、エンジンの燃費があがり、航続力が増加していたり。

 火薬などの改良で砲の威力や射程が上がっていたり。

 装甲材質の向上で、防御力があがっていたり。

 史実の同等の兵器よりも全体的に能力は上がっている。

 見てくれはさして変わらないが、中身は別物と言えた。



 当然ながら通信機なども搭載されている。

 この時代のものよりも遙かに性能が高く、交信距離も持続時間も長い。

 雑音も入らず、声がきれいに通る。

 個人が携帯できるほど小型化はされてないが、車に搭載する分には十分だ。



 これらを増産する設備もそろっている。

 性能はいいが数が少ないという事態も回避している。

 戦前戦中の日本とは工業力の土台が違う。



 また、これらとは別に、戦後第一世代の兵器の研究も終了しようとしている。

 量産体制の確立はまだ少し先だが、いずれこれらも登場する事になる。

 ジェット戦闘機に90~100ミリ砲搭載戦車、ミサイル搭載軍艦。

 これらが戦場にあらわれる日も近い。



 また、こうした目立つ装備以外の部分も更新されていっている。

 物資や兵士を運ぶトラックに、何かと使われるジープなどの一般車両。

 それに偵察や伝令に便利なバイク。

 更に大型の輸送機に、輸送艦・補給艦・揚陸艦なども。

 これらも十分な性能のものが十分に配備されている。


 

 戦場での土木建築を担当する工兵にも新装備が配備されている。

 ブルドーザーにシャベルカーにクレーン。

 こういった建築用重機械が導入され、建設速度を大幅に増強している。



 史実の同時期における日本軍とは比べものにならない。

 正面から戦って勝てる国は現在存在しない。

 数に圧倒的な差があればどうなるか分からないが。

 その数にしても、更新されて生産力・工業力を高めた施設で増産に入ってる。

 全軍に配備されるのも、そう遠くない未来だ。



 これが60万人の日本軍に行き渡っていく。

 ススムからすれば、次の世代の兵器が作れるようになるまでのつなぎだ。

 その間を穴埋めするだけのものでしかない。

 しかし、そんなものでもこの時代の他国を圧倒するには十分すぎた。



 そして、これらによって旧式化された兵器が勢力下の他国にまわされていく。

 旧式とはいえ、それでもまだ現役で使えるものばかりだ。

 しかも、既に述べた通り、ある程度の近代化改修などもされている。

 全くの無力ではない。

 これによってフィリピン・満洲という日本に次ぐ国力を持つ国々が強化されていく。



 日本の戦闘態勢は着々とととのえられていった。

 そして、時同じくして。

 日本の敵となっていく国々の動きも表面化していった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ