表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
An Endowment  作者: アタマオカシイ
第1章 家族
6/107

4蹴 2歳=32歳

「オマイラ(おまえら)!キイテオドロケ(聞いて驚け)!

2タイダド(2歳だぞ)!タンゾービダゾ(誕生日だぞ)!」

しゃべるとこんな感じだが、二歳の誕生日が来た。


まあ、何がすごいって、生まれた日が死んだ日で、死んだ俺の生まれた日もまた同じ日だ。

だから、昔の俺が生きていたら、32歳ということに・・・ならないよな。


目に付いた新聞を見て驚愕した。俺が死んでから、10年経っていたのだ。まあ、実際に死んだのかどうかはわからないのだが、魂ってものが存在するとしたら、それが赤ん坊の体に移っている時点で、元の体はからっぽだろうな。だから、死んだことにしたほうが何かと納得できる気がするのだ。自分以外に納得させる必要はないのだから、納得しなくてもよいが、そう考えるだけでまだましだ。たしかに前の母さんのことは気にかかるけど…俺がひかれたあと俺のままで生きているならもっと怖い。今の俺はなんなのだ。別人に乗っ取られているとしても怖い。それならむしろ死んでいたほうがよく思えるところではある。


それはともかく、2歳だ。もう歩き回っても不審に思われない。

ある程度であればしゃべってもおかしくない。しゃべれるだけでもいいもんだ。意思が出せるので、前みたいに泣かなくてもいい。トイレも自分で行って不思議ではないし…ああ、青春かなぁ(※絶対違います)。自由なのだ。確かに、子どもとして大人より語彙力がないので、語彙力なんて言葉も使えない。ゼッタイ!とかイッパイ!とかは言えるけど…四字熟語なんて使おうもんならみんな飛び上がって逃げ惑う…こともないだろうけど死にかけの爺さんがすっげー元気になりそうな…元気なばあさんが瀕死になりそうな…そんな感じである。四面楚歌とか、猪突猛進とか、酒池肉林とか焼肉定食とか…(変なの混じってる気がするが気にしない)難しい言葉は使えないにせよ、制限に燃えるのは人間の性か、あるいはオタクの血か…割とこの状況を楽しんでいる。


なにはともあれ、ようやく話せるようになったので、サッカーボールをねだってみたらすぐ買ってくれた。小さいやつだがこれでいい。まだ足を細かく動かせるわけではないが、蹴ることはできる。両手でも持てる。目標のサッカー選手への第一歩が、ようやく踏み出せたわけである。親の妨害もあるが、乗ってやるしかない。これは今でも悔しいところである。4歳にでもなったらフェイントテクニックの一つも覚えておきたいところだ。父、裕斗は運動ができるほうみたいなので、もしも抜くことができたら、もうそんじょそこらの小学生には負けないレベルなんじゃないか。こういった小目標を掲げるのも大きな夢をかなえるために重要だとテレビで聞いた。ちっとずつでも頑張るぞ!

年齢的に区切るのはここまで。タイトルに年齢書くかもだけどここから年はあまり関係なくなります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ