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An Endowment  作者: アタマオカシイ
第10章 ユーティリティプレイヤー
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100蹴 前夜(2)

ビデオメッセージは続いた。同級生、その両親、お世話になった監督たち、コーチたち。ファンにもメッセージを募ったみたいで、登場人物は1000人を超えていた。もちろん、1シーンで数十人いるのもあったので、1000シーンあったわけではないし、そんなにシーンがあったら1日では見ていられない。それでも3時間くらいは続いていた。


最後に父親がまとめた。いかにもなセリフだったので、すぐに忘れてしまいそうだが…


思えば、たくさんの人に支えられてきた。直近から遡ると、チームメイトに監督、コーチ、スポンサー、ファンの方々。練習をするときに使った道具を作った人たち、食事を作ってくれた人たち、その食材を運んだ人たち。知識をくれた(ほとんど2回目だったから小学校低学年はあまり増えなかったが、それ以降は授業が変わっていることが多かったし)先生方もそうだし、ケガをしたときに通った医院の医師たちもそう。


人は一人では生きられないことを身をもって学んだ。



人生は奇妙なものだ。俺の身に起こったことほど奇妙なものは無いかもしれないが、それを除いても意外な展開は多い。ドラマだったらありえないようなことが起こる。少なくとも、何かが起こる前に伏線なんてないから、予想出来ないことばかりだ。事実は小説よりも奇なりなんて言うのは、予兆がないからなのではないだろうか。ドラマでいうと階段を一段ずつ上がっていくようなことも、実際ならば1段戻ったり、それどころか2段飛ばしで駆け上がることだってあるかもしれない。わかりやすいブラフなんて見えないし、建てられたフラグが解決するとは限らない。運命というのは、そんなことから「この時にこうなる予感がしていた」が当たっただけに過ぎないのかもしれない。でも。それでも運命を信じたいのは、それだけ大切な、何にも代えられない1事件が起こったことを何とかして表したいからなのだろう。


事実は小説ほど分かりやすくない。ただ、小説のような運命も存在する。


自分の努力は嘘をつかなかった。だが、努力を続けられる条件が整い続けていたからこそ、ここまでやってこれたということをひしひしと感じる。選手生命にかかわる大怪我がなかった。途中で挫折しても立ち直れた。それを応援してくれた人がいた。それを管理できた。努力できる才能というが、努力できる条件が整っていて初めて、それは発揮される。


天賦の才があってもそれだけでは何も変わらない。それを活かせる状況、活かせる人がいて初めてそれは発揮されて、認められることを知った。




明日から、シーズンが始まる。培ってきた技術すべてを使って、勝つ。そして、ファンに報いる。わがままでカナダまで来たからには、いろいろ返さねばならない。すべてを出し切り、そして報いる。それだけだ。

中途半端に見えるかもしれませんが、ひとまずここで物語は終了です。

100話とキリがいいので・・・w

それだけではないですが、一応番外編的に追加するつもりは有ります。

母親の話とか、もっと早めに入れておきたかったのが、入れるタイミングを損ねて入れられてませんでしたので、その辺から、他の部分の清算もしてしまってから、完全に終わらせますので、もうほんの少し続きますが。

ひとまずここまでということで、読んでくださった方々、ありがとうございました。

正直、途中まで行って直しようもない気がするくらいにバラバラになっていたような気もしますが、それでも読んでくださる方のために続けました(むしろグチャグチャのグダグダになってるからもっと早く終わらせろなんて意見もあるかもですが)。


とにかく、感謝しかありません。ありがとうございました、

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