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An Endowment  作者: アタマオカシイ
第10章 ユーティリティプレイヤー
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98蹴 サッカーをどうすごすか

投稿遅くなりました。いやぁ、ここまで振り回した自分の小説に、自分で振り回されて、なかなか筆が進まず…次も遅いかもしれませんが、何とか頑張ります。

オタワの冬は寒い。行かなくてもわかるが、どれくらいかはわからない。思ってるよりは寒いかもしれない。思ったほど寒くないかもしれない。


来てわかった。太平洋側の冬に慣れすぎると、とんでもなく寒い!ヨーロッパの冬も日本よりは寒かったが、カナダとなるとかなりきつい。2月にもなってくると-20℃になったり、北のほうへ行くと―50℃近くになるのだ。人の住むところじゃねぇ!冬の間にサッカーできるところが、完全な室内くらいしかないのだから、サッカーがはやりにくいのだろう。日本でも太平洋側のほうが、サッカーが強いイメージがある。冬になると雪が降る所では、グラウンドがグチャグチャになって、サッカーどころか外でやる球技すべてができなくなってしまう。そりゃあできることするよねぇ…室内スポーツがはやる所は、季節によってできないスポーツが多いところなのだろうか。改めてビッグマウスを痛感する。静岡で生まれ育ち、年中外でサッカーができる場所を渡り歩いていたものだから、こういうところを失念していた。サッカーの盛り上がりが少なかったのは、リーグ運営のせいだけとは言い切れなかったわけだ。


チームメイトやリーグ運営者はサッカー好きの集まりなので、あまり好きでない人に質問してみたいところである。

「サッカー?冬にできないじゃん。中でもできる?それならアイスホッケーのほうがいいし、かっこいいじゃん」

とでも言われるだろうか。



あそこまで言ってここにきて、何もできないと悔しいので、リーグが始まるまでの慣らしついでの練習はどうしても長くなりがちだ。オーバートレーニングをやめようと心掛けてはいるものの、あと一回、あと少しと伸びてしまう。終了時刻にだらしないので、施設のマネージャーさんに、時間がくる5分前から1分おきに言ってもらうようにして、時間内に片づけまで終わらせるようにする。大体最後までいるのは俺だけだから、そこまでやることになる。時間管理ができないと、試合に遅れかねないからね。


まだかまだかと準備をしていると、あと1週間でリーグの開幕である。いざ差し迫ってくると、変な焦りが出てくるものだ。仲間とも打ち解けてきたし、別のチームとも多少の繋がりができた。きっかけは、清水第三時代の後輩の一人、小清水武明こしみずたけあきが、トロントカリブーズに所属すると決まったことからである。


その電話は突然だった。

「もしもし、藤尊さんですか?」

この声は…!

「監督、ずいぶんと他人行儀ですね」

「いやいや、Jリーグトップ選手となるとそりゃあ頭も上がらんわな」

元・清水第三中学サッカー部監督、藤村徹その人であった。



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