幕間 クオリティア
クオリティアが光太と出会う前を少し書いて見ました。おかしい、矛盾しているなどありましたら、報告お願いします。
毎日が暇だった。
とてもとても長い時の中で、ずっとひとりだった。
別に周りに人がいない訳じゃない。まぁ、人じゃなくて神なんだけどね。
でも、なんだかみんなよそよそしいから、そう感じる。
そんな中にも、ちゃんと接してくれる神もいるけど…
なんと言ったらいいのか、接する止まりなんだよね。
気軽にまでとは言わないから、もうちょっと肩の力を抜いても…
まぁ、仕方ないのかもしれない。きっと言葉には出さないけれど、みんな私を恐れてるんだと思う。
なにか粗相があったら、なにか一つでも間違いを犯したら『消されるかもしれない』、と。
この前だって...
「この前の銀河消滅の原因は分かったの?」
彼女は、法神ロア。法と秩序なんかを司ってる上級神の一柱。
法神として見過ごせない事なのは分かるんだけど、クオ必要なのかな?いらないよね?
そう思いながら、不満げにロアを見ていると。
「なんですか?クオリティア様」
「クオいらないよね。部屋に戻っていいかな?」
「何いってるんですか。もし、手のつけられない相手だったら誰が対応するんですか?」
「メーティスが何も言ってこないんだから大丈夫だって」
「それでも、一応いてください」
上級神は割と普通に接してくれる。でも、それ以上踏み込んでこない。今も上級神の一部はロアを咎めようとしているぐらいだ。
メーティスは、世界全体の危機でないと警告を出さない。だから、メーティスが何も言わないのなら、クオ以外でも対応できるってことなのに…
そんな風に話を聞き流しながらボーッとしていると、慌しく扉が叩かれた。
その後に、慌てた様子の下級神だろう男神が入ってくる。
「し、失礼致します!銀河消滅の原因が特定出来ました!」
「どうせあれだろ?科学神あたりの実験失敗じゃねぇのか?こう何度もやられたら堪らんぜ。もうそろそろ消すべきじゃねぇか?後釜くらいいんだろ」
武神が余計なことを言う。
上級神の間では日常的でないにしろ、定期的に交わされる話だからそうでもない。
けど、下級神以下はそう言ったことにはあまり触れない。今も、『消す』と聞いてクオに恐ろしモノでも見るかの様な目を向けている。
上級神が実行する事もあるが、大体こういうのは創造神の役目だ。
神とはそう簡単に消えることのないモノだから。
「武神。迂闊な発言は慎むべき。そんなにしょっちゅう消していいもんじゃない。あなたはいつも適当。もっと考えるべき」
「ふんっ」
闇神が武神を咎める。
確かに、武神は力で解決する嫌いが目立つ。
結局、銀河消滅には神は関係なく人類が発展させ過ぎた文明のせいで自ら滅んだ様だ。
まあ、神が関わると銀河ひとつ程度では済まない被害がでるからね。
こうして、変わり映えのしない時が過ぎて行く。
コータと出会うのはもう少し後の事だった。