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創造神の力で異世界無双  作者: TKG
異世界ディファード
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三姉妹

 五人連れ立って冒険者ギルドを目指していると横から聞いたことのある声が聞こえてきた。


「あっ!コータじゃん!ひさしぶりー。あれから見なかったから心配してたんだよー。主にアイリが。」


「ばっ!ばかっ!心配なんかしてないし!」


「更に女の子増えてますよ。これまた美少女。これはアイリもピンチですね。」


 姦しく騒ぎ立てながらこちらに寄ってきたのは例の俺が暴走してしまった件の被害者であるエルフ三姉妹である。

 三つ子で長女がセシリア、次女がベリル、三女がアイリーンだ。三人でパーティを組んでいるらしい。


 セシリアは自分は長女なのでみんなを引っ張って行かねばと三人のまとめ役、つまりパーティリーダーをしている。と自分では思っているが結構抜けていて、二人に支えてもらっている。

 ベリルはかなりの博識で参謀ポジションだ。三人の行動指針はベリルが握っていると言っても過言ではない。因みに眼鏡を掛けているが伊達だ。そして一番耳が弱いのもベリルだ。

 アイリーンはパーティのマスコット的存在だ。というかいじられ役である。妙にツンデレチックで弄ったら可愛いからとセシリアとベリルは言っていた。

 顔は三人とも殆ど同じで髪型が違うだけで髪を下ろしたら見分けがつかない。

 セシリアは肩下までのストレートで、ベリルはポニーテール、アイリーンはショートカットだ。


 クオはこの前また暴走とか言っていたが、実は会うのはこれが二度目ではない。もう何度か会っているのだ。

 なので、もう暴走することもないと思う。


 あの時耳を触らなかったのはアイリーンで、あの怒り方のせいで会う度に行われるくだりが出来ている。


「そうだねー。コータは周りに女の子をいっぱい増やしてそんなにアイリを怒らせたいのかなー。」


「多分そうでしょうね。毎回毎回懲りない男ですね。アイリも怒った方がいいと思いますよ?」


 毎回毎回同じ事をしているのはお前たちだろうが!

 そう声を大にして言いたいがこいつらは出会い頭の勢いに乗せてやってくるので口を挟みづらいのだ。


「またぁ〜。あれ恥ずかしいからこんな往来の激しい場所で嫌なんだけど。はぁ。」


 ここは冒険者ギルドの結構近くで、冒険者ギルドはメインストリートに位置しているので陽のあるうちは時間帯に関わらず結構往来は激しい道である。

 そのど真ん中ではないが目立ってはいる。

 どうして俺の周りは目立つ事を目立つ場所でやるのだろうか。

 最近不名誉な噂が流れ始めているらしいのでやめてほしい。称号につかないかが心配で仕方ない。


 しかし、嫌がりながらもアイリは必ずやる。別にM属性があるわけではなく、二人がやるまでやめないからだ。

 普段はこんなことはないらしいのだが、このくだりを結構気に入ってしまったらしい。これは本人談である。

 やられる側のアイリは最初は猛反発していたが、次第に諦めていった。慣れてきたらしい。


「ほら。早く触りなさい。そうしないと二人がいつまでたってもしつこいでしょ。」


 諦めた感じだが顔がほんのり赤い。

 慣れてきたとはいえ恥ずかしいようだ。俺だって恥ずかしいし、その言葉は少々誤解を招くのでやめてほしい。また変な噂が流れるじゃないか。

 仕方ないので耳に手を伸ばそうとしたらストップがかかる。


「だめー。そんなの面白くないじゃん。ちゃんとやんないとあの事バラしちゃおっかなー。」


「そうですね。それも面白いかもしれません。」


「なんのことかわからないけど駄目だからね!わかったから!ちゃんとやるから!」


 本人も何をバラされるかは分かっていないようだが、適当に済ませる気はなくなったらしい。

 まあ、姉妹でずっと一緒にいるようだから色々知っていることもあるのだろう。


「もうっ!いつか仕返してやるんだから。女の子が増えてるみたいだけど、わ、わ、わたしのことを忘れているわけじゃないでしょうね。そうじゃないならい、い、いつもみたいに、み、耳を触りなさいよ。」


 言っていることは結構おかしなことになっているが二人は満足のようだ。

 別にアイリーンは俺のことが好きってわけではないと思うし、実際そんなことはないだろう。

 顔を赤くしているのは公衆の面前でこんなことをやらされているからだろう。

 収集がつかないので仕方なく、本当に仕方なく耳を触る。大事なことなので二回言いました。


「ひゃっ!ちょっと!いつも言ってるじゃない!強く触りすぎなのよ!エルフは人族よりも耳が敏感なんだから、もっと優しく触りなさいよ!」


「ん?こんな感じか?」


 ありゃ。ちょっと強かったかもしれない。

 なので言われた通りに優しく、撫でるように、しかし時には少し力を入れて緩急をつけるように触っていく。


「あっ、うっ、いやっ、やっ、やめなさいよ。違うから。さ、触れってことじゃ、ひゃっ、な、ないから!」


 軽く突き飛ばされてしまった。

 どうやら違ったらしい。そんな感じに触れということなのかと思った。

 顔を真っ赤にして蹲ってしまった。


「いつもいつも何なのよ。みんなしてわたしであそんで。それに今回はこんな大勢の前で。もうお嫁にいけないじゃない。」


「そんなことはないと思うぞー。アイリは可愛いからなー。きっと貰い手も沢山いるさー。」


 ここからはいつも通りの茶番が入るので俺も棒読みである。


「そうだよー。アイリは可愛いから引く手数多だよー。」


「万が一貰い手がいなくても、きっとコータが貰ってくれますよ。今もアイリの事可愛いって言ってましたから。」


「あぁ。そうだなー。俺もアイリみたいな子だったら大歓迎だー。」


「ほ、本当でしょうね?嘘だったら承知しないんだから。」


 ここまでが一連の流れである。

 まあ、耳を強く触るくだりは本来なかったのだが何度かやってしまい、それを二人が気に入ってしまいくだりに入ってしまったのだ。

 最初に強く触ってしまった時に今みたいにアイリが微ツンデレを発揮してそれを気に入ったらしい。

 アイリには申し訳なく思う。だが正直、役得だとも思っている。


 二人の顔は満足げなので終了でいいのだろう。


「もうちょっとコータの棒読みが直ったら最高よねー。」


「次は真面目にやらないと終わらないと思ってくださいね。」


「なっ!コータのせいで長引いたりしたら許さないからね!」


 周りに集まっていた野次馬も散っていく。

 最初は野次馬から俺を罵倒する声が上がっていた。

 そりゃそうだろう。この三姉妹は冒険者の中ではアイドル的存在だ。そんな存在を街のど真ん中で耳を触り赤面させているんだから。

 だが、最近は最初と比べて、というかまだ10回程なのだが茶番感が増したのかその声も減ってきた。決してなくなったわけではないが。

 一日に複数回行われることも当たり前なのでまだ出会って数日だがこの回数行われている。


「やっと終わったみたいだね。いつも思うけどよく飽きないよね。おつかれ、コータ。」


 串焼きを頬張りながらクオが言う。

 他の三人も同じように串焼きを食べている。

 このくだりが始まりそうになるとクオとレティはいつの間にかいなくなっている。そして終わった頃に戻ってくるのだ。

 上手いことやっている。まあ、それを咎めるつもりはない。


 レティはセシリアとベリルと話をしている。

 からかう立場同士気でもあったのだろう。

 逆にクオとアイリも仲が良い。ここにリルも加わったみたいだ。残念だったな、リル。お前の未来はそちら側だったようだ。

 グレイスはここでも同じようなことをやっているのかと言いたそうな目でこちらを見ている。

 口を大にして言いたい。決して自分からはやりだしてはいないと。


 三人の目的地も冒険者ギルドだったので一緒に向かうことになった。すぐそこだけど。

 冒険者ギルドに着くまでの短い時間だが、女三人寄れば姦しいとはこの事だと思わざるを得なかった。


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