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創造神の力で異世界無双  作者: TKG
異世界ディファード
33/221

魔法作成と夢に出てきそうな魔法

 

 次の日、俺は一人で魔物の森に来ていた。


 というのも、先の一週間はレベルアップと戦闘慣れのことだけを考えて行動していた。

 しかし、これから強敵と闘うのに自分の戦闘に対する選択肢が少な過ぎると考えたのだ。


 そこで選択肢を増やそうと考えた時、一番手っ取り早いのは魔法だと思った。クオとレティの魔法を見ているだけでも、その種類は多種多様に感じるからな。

 だが、俺はまだ殆ど魔法を使えない。そんな状態で、剣が手元になかったら死を待つのみの状況になってしまうかもしれない。

 なので魔法の練習をする事にした。というのがここにいる経緯である。


 クオとレティに教えてもらえばと思うだろうが、これからも教えてもらうばかりでは駄目だと思うので今日は一人で来たという訳だ。

 クオとレティには危ないと止められたが、まずは一度やらせてくれと押し通した。

 二人の、まるで苦渋の決断でも迫られたような表情には驚かされたが、今頃はカフェで気分転換でもしてるんじゃないだろうか。


「しかし、ここ不思議だよな。魔物一匹いやしない」


 魔物の森には、どこから湧いて来るのかわからないほど大量の魔物がいるのに、ここには魔物の姿は見当たらない。

 別に魔物の森から出たわけではないのだが。


 ここはちょっとした広場になっており、少し奥に入った所にあるので冒険者からも見つかりにくい。

 魔法の練習にはうってつけなのだ。


「まず、使える魔法は光魔法、水魔法、闇魔法、空間魔法だな。それと複合魔法で威力上げもできるのか」


 生活魔法は戦闘向きじゃないので、今回は除外だ。


「魔法はイメージだったな。だったらまずは風魔法と土魔法を覚えるか」


 あれもこれもと手を出していては収拾がつかなくなりそうだが、今回に限っては選択肢増加が目的だ。

 それに何より、魔法が存在し自ら使えるのなら、色々試したくなるというものだろう。わかるだろう?同胞諸君!


 話を戻すが、火魔法は森の中なのでパスだ。またの機会に覚えるとしよう。

 因みに、魔法が殆ど使えないとは、戦闘で、という意味だ。

 俺はまだ魔力を瞬時に特定の場所に集めるという、魔法を戦闘で使う時の前提が出来なかったのだ。

 なので、先の一週間でそれを練習していたのも、魔法自体の練習を先延ばしにしていた理由でもある。

 生活魔法を覚えたのは、その練習を街の中で行なっていたので、最も無難な選択肢だったというのも一つの理由だ。

 戦闘中はクオとレティに魔物を拘束してもらったり、お膳立てをしてもらってから魔法を使ったりもした。

 その結果、瞬時に魔力を集めることができるようになった。


「魔力を風に変えるイメージ。風、風......おっ、涼しくていいな。えーっと、よし、ステータスにも風魔法があるな。次は土なんだけど...、よくわからんな。地面を隆起させたりしたらいいのか?」


 そのイメージでやってみる。


 ………ボコッ


 下を見ていないと気づかないような、躓きそうな出っ張りが出来上がった。


「ま、まあ、一応は成功、だよな?ステータスにも土魔法があるってことはいいんだろうけど。...次だな。お待ちかねの魔法の作成だ」


 魔法作成にあたり知っておかなければならないことがある。

 それは魔法の属性ごとの特性についてだ。

 簡単に纏めると、闇魔法は状態異常系が多く、光魔法はその逆で回復系が多い。

 火魔法は継続的なダメージ量が多く、水魔法は操作性に長ける。

 風魔法は範囲攻撃が多く、土魔法は間接的に行動阻害するものが多い。

 これらの特性は、他の属性がこの特性を持っていないとか、その属性がこの特性以外もっていないとかではなくそれに長けているというだけの話だ。

 しかし、魔法はイメージ。イメージと込める魔力量さえあれば威力は自然と大きくなる。

 だがその逆もまた然りで、逆にイメージ出来ないことは出来ないし、弱いイメージだと魔力量に関係なく弱い魔法の出来上がりだ。

 なので、一般的にはイメージしやすいよう、その魔法の特性に沿って魔法は使われる、らしい。


「まずは防御系からだな、やられたら終わりだし。死なんらしいけども。そうだな、防御となると...無難に土魔法かな」


 さっきよりも魔力を込めて、土の壁が出来るイメージをする。

 ズゴゴッ。


「おぉ!さっきとは比べ物にならんな。スキルがあるかないかで大分変わるってことか。これなら安心だ、魔力をもっと込めれば強度も上がるだろうし」


 そういえば、名前を決めないといけないのか。

 戦闘中は魔法名で意思の疎通を図ると言っていた。


「無難に『アースウォール』だよな」


 そこっ、安直だとか言わない!

 分かりやすいのが一番なんです。



 それから単属性の魔法を作っていった。


 案外苦労させられたな、クオとレティに定番の魔法を聞いとけばよかった。


「そろそろ複合魔法に移る、前に昼食タイムだな」


 かなり夢中になっていたようで、結構時間が経っているみたいだ。お腹が訴えかけてきている。

 時間も惜しいと、パパッとエマに作ってもらったサンドイッチを食べる。


「ふぅぅ。腹ごしらえもしたし、今度こそ複合魔法、はそうだけど、どんな感じで掛け合わせたら強くなるんだろうか。威力は無くても便利であれば良いけど」


 便利といえば、戦闘だとどれだけ楽にしてくれるかだろう。

 幾ら威力が高くとも当たらなければ意味がない。


「うーん...泥沼とか良いかもな。あとは...視界を奪って行動阻害するって意味では砂嵐とか。この二つだと、泥沼は土魔法と水魔法、砂嵐は土魔法と風魔法ってところか」


 早速やってみよう。

 まず、地面の土に魔力を流して操作できるようにする。そしてイメージだ。

 水魔法で水と土を混ぜて泥沼を作るイメージ。足を取られて抜け出せないような、力を入れればどんどん沈んでいくようなイメージ。

 よし、こんな感じかな。


 発動してみる。


 目の前の地面が、ゆっくりと変質していく。

 さっきまで周りと変わらない固い地面だったのが、田んぼというか蓮根畑のような感じになっていく。

 込めた魔力の分しか深さはないが、少しでも行動阻害出来れば良いので成功と言っていいだろう。

 もっと深さがいるなら魔力を込めればいいのだ。

 湯水のごとく魔力を込めれば底なし沼だって夢ではない。


「今は周りに魔物がいないから試せないか。帰るときに遭遇するだろうしその時でいいか。うし、次は砂嵐だ」


 その前に、泥沼を土魔法で固めておく。

 自分で嵌ったりしたら一生使わない自信がある。せっかく作成した魔法を封印なんかしたくないからな。


 しっかりと固まったのを確認して、一つ頷く。

 そして魔力を集めて、イメージ。

 土魔法で砂を生成して、それを風魔法で視界を塞がるような突風に乗せる。これに巻き込まれると目も開けられないだろう。不用意に目を開けると砂が入り物理的に目にダメージが入るだろう。


 発動。


 うん、俺はあの中に絶対に入りたくないな。

 レティが魔物相手に使っていた『ブラインドミスト』とは違い物理的に目を開けられない、つまり視界を奪う魔法だ。

『ブラインドミスト』は闇魔法で、黒い靄を周囲に広げて触れた対象を盲目の状態異常を付与する魔法だ。魔法的な状態異常なので時間が経てば元の状態に戻る。

 両方に長所短所はあるが、防ぎ方だったりが異なるので両方覚えれば結構強いんじゃないだろうか。


「魔法名は......泥沼が『マッドポンド』、砂嵐が『サンドストーム』ってところか。これで便利なのは出来たけど、威力の高い、攻撃用の魔法も欲しいな」



 水魔法と風魔法で何か出来ないだろうか。泥沼も砂嵐も土魔法を合わせているので、この組み合わせはまだだ。

 水と言われて雨がすぐ思い当たった。これの威力、貫通力を上げる感じで風魔法を使うのはどうか。

 イメージとしては、水の針を上から降らせて、それの推進力と貫通力を上げる為に風魔法を使う感じか。


 発動してみよう。


 ドドドドドドドドッ!!!


「地面穿って...これは人相手には使えないな、グロ映像一直線な感じがプンプンする。...魔法名はそうだな、篠突く雨って感じだったから『ペルティングレイン』だな」


 範囲を広げ過ぎると周辺被害が酷そうだから局地的な使い方になるだろうな。

 その場合、避けられたりしそうだけど...

 その時は、さっき作った土魔法の『アースクエイク』と組み合わせれば使えそうだ。


 『アースクエイク』とは、地面を揺らして行動阻害する魔法で、昼前に作った魔法の一つだ。

 『ペルティングレイン』と『アースクエイク』を併用してみる。


 思いの外難しい...何でだ?


 …ああ、そうか。二つの魔法を一緒に使おうとしたからだ。

 複合魔法は、二つの魔法を一緒に発動する魔法じゃない。二つの魔法を一つの魔法として発動する魔法だ。

 まあ、そのおかげで【並列思考】なんてスキルを棚ぼたゲット出来ているが。


「今度はちゃんと複合魔法で発動するように...」


 『ペルティングレイン』と『アースクエイク』を一つの魔法として発動するようイメージする。


 グラグラグラグラ

 ズドドドドドドド!!!


 うーん。

 発動したんだが、揺れているはずの地面が水の針に穿たれて土煙が舞ってよくわからない。

 的というか、敵に使わないと分かりにくい。

 これも帰りに、だな。


「魔法名は、これを広範囲に使ったらただの大災害だから、そういう意味を込めて『カタストロフィ』だな。」


 まあ大袈裟な気もするが、こういう名前もつけてみたかったんだよ。

 もう別に厨二病と言われても別にいいと思い始めてきている。

 だって、魔法が使えて、そういった知識があるのなら、誰だってこうなると思い始めたからだ。


「そろそろ帰らないと門閉まるだろうし、魔物相手に試しときたいよな。帰るか」


 帰り際に魔物相手に試したが、『マッドポンド』も『サンドストーム』も『ペルティングレイン』も『カタストロフィ』も成功と言っていいだろう。他の魔法も大方結果を出した。

 しかしだ。剣でも、他の魔法だってそうなんだが、その中でも特に『ペルティングレイン』が絡むとグロテスクだったことを追記しておく。

 どこにって話なんだが。


 あぁ、今日の夢に出てきそう。

魔力と書くかMPと書くか最近迷っていて、小説内でもどっちつかずになっていると思います。

なので、今後は魔力でいこうと思います。

ステータスでMPと表記した手前、MP消費ではないのかと思う部分が自分の中でありましたが、会話や一人称部分は魔力でいこうと思います。

そっちの方が作者的にしっくりくるからです。

なので今後は魔力=MPとお考えください。

もし、分かりにくいなどありましたら報告お願いします。

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