表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創造神の力で異世界無双  作者: TKG
異世界ディファード
204/221

作戦と多少の無理

短いです。

 

「俺じゃあ正面からぶつかった時に耐えられないと思うんだ。」


「そこを補助するのがキャロルの役目なんだから信頼しろよ。味方を強化したり、相手を弱体化させたり、回復したりさ。それに炎鎧だって使えるようになっただろ?」


 別に意地悪でこんなことを言っているわけではない。

 ラディックが耐えないと総崩れになることなんて目に見えてるし、初めて会った時のあの勢いはどこに置いてきたんだって話だ。

 最終的にパーティでどこまでいけるのかは分からないがいけるところまではいきたい。


 少し考えるだけでおかしな話だとわかるんだが、グリター先輩もパーティで挑んでいるはずなのだ。

 なのにグリター先輩だけが勝ったという認識が広まっている。

 まあいくつか考えられるが、俺が思うに勝った負けたは竜族が伝えるものなのかもしれない。


 パーティでいけるところまで行った後に勝とうと思えば一対一になるわけだが、パーティでの戦績と個人での戦績がどの程度から分かたれるのかは分からない。

 だが、勝利が俺のものだけではないと言われるところまでパーティで頑張りたいと思うのだ。


「まあ、それでも心配って言うなら考えるけどさ。それだとラディックが遊撃に回る可能性だってあるんだぞ?遊撃はなかなか後衛のサポートが受けられないと思っても動かないといけないけど大丈夫か?」


 後衛のサポートが見込めない以上、生半可な動きでは確殺される未来しか見えない。

 その場合はラディックが決定打を打てないと判断し次第、囮として作戦変更することもありうるだろう。

 勝つには俺かティアの攻撃を当てる他ないからな。

 きっと二人を背にしながら守りだけでなく、決定打を与えるほどの攻撃を行うのは難しい。

 そのことをラディックに伝える。


「じゃあ二人で前衛をこなせばいいだろ?」


「俺は今の自分の力で真正面からぶつかって勝てると思うほど慢心はしてないし、自分の力を過信もしていない。その上で勝ちに行こうって言ってるんだから多少の無理な作戦は必要だと思うんだ。」


 作戦っていうのは客観的に見てどんな状況でも対応できるというのが大事だと思う。

 自分がいくら勝てると思っていても、それが過信でしかなければたちまち意味のないものに成り下がる。

 だけど、どんな状況にも対応できる作戦を立てることは無理に等しい。

 作戦を立てる上で言われるのは、最悪の状況を考えて作戦を立てるということだ。

 そして作戦というのは、出来ることの幅が広がればそれだけ作戦の幅も広がるということ。

 難しいことをやろうとしているのだから、多少の無理くらいはしないといけないだろう。


「だから俺はラディックが二人で前衛をしないと無理だというのならそうしてもいい。でも、俺は絶対に勝ちに行くってことだけは覚えておいてほしい。」


「……分かった。」


 それは暗に一人で突撃する可能性もあるということだ。

 守りながらが無理ならば、攻撃は最大の防御を辞さない構えだ。

 三人に攻撃できないくらいの猛追を仕掛けてやればいい。

 出来るかどうかではなくやるのだ。

 だけど、それではパーティでというのは無理になる。

 それを理解していて欲しいのだ。


「まあ、もう少しだけ考えてくれないか?流石にそれは厳しいと思うからな。」


「では作戦は一旦保留にしましょう。他にもまだありますからね。では次に支給物資の確認をしましょう。」


 試練に挑むに当たって、どのパーティにも均等に支給物資が存在する。

 干し肉などの長持ちするタイプの食べ物から、着火剤、ロープなんかもある。

 一応、擬似的な依頼のような側面もあることはあるので、どんなものを用意したらいいのかの最低限のものが支給される仕組みのようだ。


「これなんか何に使うんだ?」


「小さいスコップですね。何に使うのでしょうか?」


 何かその都度色々と便利な場面もあるだろうけど、いつ使うのか皆目見当もつかない。


「そ、それは、その…お、おトイレの時じゃないかな?」


「あぁ、なるほどな。」


 たしかにいくら外とはいえ、そこらへんに放置するわけにもいかないからな。

 と無理矢理気味に納得はして見たものの色々な用途はあるんじゃないか?

 あれば使うだろうし、使い所も多いと思う。

 だからそんな恥ずかしそうな顔をしないでほしい。

 もう次にいってしまおう、うん。それがいい。


「じゃあこっちは?」


 よく分からないものは、いざ使うときの前に知っておかないとな。

 ということで、分からないものは全て聞いて行くことにした。




「…へぇ。効果は小さいものとはいえ、魔力ポーションまで支給されるのか。」


「冒険者には身近なアイテムだからな。あっても何ら不思議じゃないと思うぞ?」


 ポーション系は一個一個の値段もお高めで、さらに消耗品でもあるので冒険者の必需品の中でも出費が嵩むものの三本指に入ると思う。

 回復職がいなければ体力ポーションが必要になるし、メンバーが充実しているパーティでも魔力ポーションは必要だ。

 この効果が低いやつでも多少値は張るだろうし、試練に参加するパーティ分用意するとなるとかなりの大金が動いていることは想像に難くない。


 そんな風に色々と支給物資を確認しているうちに昼休憩を取る時間となった。

 ティアが見当たらないのはそういうことなのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ