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創造神の力で異世界無双  作者: TKG
異世界ディファード
125/221

改造

「念願のお風呂は気持ちよかったの?」


「想像が先に行き過ぎてて思ったほどでもなかったよ。」


「そういうこともある。元気出して、光太。」


 くっそぉ!そんなこと言いやがるのはこの可愛いお口か!


「誰のせいだと思ってるんだ!コンニャロ!」


「言葉と行動が合ってないわよ?」


 なんだよ、俺はただ八つ当たり気味にレティの頬をムニムニしてたらだんだん癒されてきたってだけだろ?何かおかしいか?


「じゃ、クオ達も入ってくるよ。」


「光太も遠慮せずに来るといい。私たちは一向に構わない。」


「構うわよ!入ってきたら許さないからね!こっちにも準備ってものが必要なんだから…」


 準備が出来たら一緒に入るのオッケーなのか。


「みんなで行くのか?」


「ん。エマも一緒。」


「みんなで入った方が楽しいんだよ!」


「エマが入り方が分からないって話してきたのよ。だったらってことで一緒に入ることになったのよ。」


 そうなのか。風呂の存在を聞いたことがある程度らしいからな。

 入ったことがあるはずもない。でも、入り方とか気にする必要もないと思うんだが。

 まあ、初めてっていうのは不安なものかもしれないな。

 クオは違う考えらしいが。

 しかしだ、


「四人で入れるほど広くないぞ?それに一応囲ってあるとはいえ、覗きとかあるかもしれないぞ?」


「心配しなくても大丈夫だよ。」


「ん。結界を周りに張るから無問題。あ。」


 あ?こんなにわざとらしいあを聞いたのは初めてだ。なんて棒読みなんだ。絶対閃いたわけじゃなく意図的なものだろ!

 変なこと言い出す予感しかしない。


「安心してほしい。光太だけは入って来られるようにしておく。」


「そんなこと心配してないから!」


「し、仕方ないわね。そ、そ、そんなに一緒に入りたいって言うなら私も我慢してあげるわ。」


「一言も言ってないから!いいから早く行って来いよ!まったく。」


 いつものことだが、このままだと無益な言葉の応酬が続きそうだったので三人を部屋から追い出す。

 あれだけ楽しみそうにしていたエマを待たせているのだろうし、それも悪いからな。


「また後でね!」


「待ってる。」


「が、我慢よリルエル。恥ずかしさなんて捨てるのよ!………どう考えても無理よ………入ってきたら許さないわよ!」


 いってらっしゃい、クオ。

 残りの二人は知らん!さっきから行かないって言ってるだろうに。


「ゆっくりしてきてくれ。」


 さて。送り出したのはいいが、一人になってしまった。何をしようか?


「せっかくだし、制服の改造でもしようかな。」


 あ、勘違いしないでほしいがスカートを短くするとか、ズボンをボンタンのようにダボダボにするとかそう言った意味で言っているのではない。

 魔法学園の制服は上も下も黒なので暑いのだ。夏なのもそうだが、黒は日光を集めてしまう。


 ステータスが上昇しているおかげか、はたまた現代社会のように発展に伴ったヒートアイランド現象的なやつが起こっていないからか、それとも地面がアスファルトではないお陰か、体感的な意味ではそれほどでもない。

 だが、薄っすらと汗ばむほどの暑さはあるので張り付く服が微妙に居心地を悪くさせる。

 そしてこの世界には魔法という素晴らしい超常現象を起こし得るものが存在するのだ。

 それを刻印魔法でちょちょいと刻印してやれば…


「冷暖房完備!どこにいても居心地抜群!ついでに防御機能なんかもつけちゃったりした、便利さ抜群!超鉄壁の制服が完成するのだ!」


 ま、防御機能はいらないか。俺から漏れ出してる魔力程度で賄える防御なんてあっても足しにならないだろうからな。

 そうそう、今回の魔方陣は俺から漏れ出す魔力を利用したタイプにしようと思う。ずっと魔力流しとくのも面倒だから。


「ということで始まりました!光太の三分クッキングならぬ〜、三分リモデリング!」


 この部屋って改めて見ると、一人だと異常に広く感じる。

 四人で寝ても広く思えるキングサイズのベッド、それに対応しているようにこの部屋も広いのだ。

 さ、寂しくなんてないからな!ただ、誰かに見られた時にこんな広い部屋で一人で何やってるんだ、こいつ?みたいな目を向けられないために明るく声を出しているだけなんだからな!


 何言ってるんだろう、俺…

 き、気にするな!さあ、気を取り直して!


「まずは我が学園の制服を取り出します!これはあれですね。夏服にもかかわらず上下黒とはあの耄碌ジジイ、アホですね。今度全身黒に染めて砂漠にでも放り出してやりましょう。」


 爺さんがデザインしたのではないだろうが、学園長なんだからこの責任くらい取るべきだ。


「そして次に用意するのは…砂漠の暑さでも、活火山地帯のマグマの側でも涼しく!たとえ冷凍庫の中でも、南極の中心だって快適温度を保証!俺特製魔方陣です!」


 まあ、実際のところどう機能するのかは分からないのでその都度手を加えていこう。


「ということで、今後手を加えやすいように左胸の内側あたりに『コンプレッション』からの〜、『インスクライブ』!」


 完璧!これで俺から漏れていたまったく生産性のなかった魔力が利用できて、俺は快適な毎日が過ごせるという一石二鳥の成果が得られる!


「あ、そうだ。ポーチもいいけど、四次元ポケット的な感じにするのもいいよな。」


 ポケットから取り出しておかしいものはポーチの方にいれておけばいいし、ズボンのポケットからさっと小腹が空いたらお菓子を出す。うん、そうしよう。


「そうと決まれば。ポケットをひっくり返して〜、『コンプレッション』以下略!」


 一人でいるのに魔法名メンドイ!

 でも、黙って作業しているのは悲しくなるので却下という二つの真逆の事実に悩まされる俺。

 別に黙って作業しているから悲しくなるわけではない。それを行うにはこの部屋が広すぎるから落ち着かないのだ。

 もっと雑然としていれば別なんだろうけどな。

 宿なのでそうもいかない。


「うーん、他に何か必要な機能は…でも、やりすぎも良くないんだよな。おかしいと言われたばかりだし…」


 改めて思う。俺ってまだこの世界に来てそんなに経ってないのにもうおかしい部類の人間なのだろうか?

 か、悲しくなんてないぞ!少しでもクオに近づけてるってことだから嬉しいに決まってるだろ!褒め言葉だな、うん。


「よし、靴に飛行能力なんかもつけちゃおう。突発的に邪竜と戦うことになるかもしれないからな。」


 もう開き直って考え付いたらあれこれ付けていってしまう。

 任意で突然光りだすとかいう意味の分からない機能から、制服の自動修復と役立ちそうなものまで色々と。

 と言ってもそこまで俺の想像力は豊かではないので多くはない。


 代表的なものをあげると、ドレス・アンドレスの掛け声で着脱が可能に。これは今後服の数が増えて来たらナンバリングなり名称をつけたりして差別化すればヒーロースーツみたいな感じになるかもな。指輪とか腕輪とかベルトでもいいけど、それをマジックバック的なやつにしたりして…いける。やらないけど。

 は、裸になったりはしないからな!ピカッと能力はこの時に役立つかも。

 他にもちょっとした魔法耐性とか、俺自身が傷を負った時の自動回復機能も付けたりはしたけどオマケだ。


「途中から楽しくなってついのめり込んでしまったな。」


 集中し過ぎて無口になっていたのは見逃してほしい。

 というか、この着脱機能。誤発動がないように念入りに…面倒だな。やっぱりこれいらないな。


「よし、いらない機能は粗方消し終えたしこれで完成だな!」


 もうこれ人に渡せないものになってしまってるな。渡す気はないけど。

 今度、先生の話が長い時に寝ていても気づかれない機能と話が終わったら起こしてくれる機能をつけるのも面白いかもしれないな。

制服にどんな機能があったら便利でしょうか?

みなさんが考えつくものを教えてもらえるとありがたいです!

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