表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王生活っ!  作者: 山路みかん
1章 第15代目魔王 起床
26/26

カナと図書室 2

 灯りの一つもない、闇に覆われている絶極城の図書室を利用する者は、ごく僅か。

 とてつもなく広い上、本棚も高い。いくら一億を超える書物があるといっても、悪魔のわからないことは、この世界にどってほぼ必要ないこと。その理由故に、カナが“とある本”を探している現在も、図書室の中はおろか、近くの廊下でさえ、悪魔の姿を見ることはなかった。

 もちろん、独りで暗いところにずっといる恐怖は終始離れず、小さな物音がする度にカナは肩をびくつかせていた。

 「絶極城全貌地図」を手に入れ、カナは恐る恐るそれを開く。

「……ふむぅ」

 見開きに、小さい箱が敷き詰められている地図らしきものが載ってある。おそらく絶極城全体の地図だろう。恐ろしく広い範囲を記すその地図を見ていると、カナは自分が足を踏み入れた場所が、全体の五分の一にも満たないことに気付く。どうやらこの城は、私が想像しているものよりはるかに大きいらしい。

 それぞれの部屋の名前の上に、そこを紹介したページの番号がふってある。

「図書室、図書室……と」

 地図の一番端っこに、図書室と書かれた部屋があった。不思議なのは、その部屋が明らかに実際より小さく書かれていたのだ。比べてみると、自分の部屋である、『十五代目 〈選出〉者 室』とほぼ同じ大きさで表示されていた。

 しばらくそのことについて考えていたカナであったが、考えても良い答えが生まれることはないと思い、“本”探しに意識を戻す。

「図書室……15298ページ……」

 果たして、この「絶極城全貌地図」がそこまでページ数多い書物なのか、と疑問に思ったカナであったが、ぺらぺらとページを捲っていく度に納得していく。

「この本、すごいページ数……」

 誰に聞かせるわけでもなく、カナは呟く。

 どうやらこの図書室の本は、見た目が全てではないらしい。全部の本の分厚さが同じなのも、そのせいだろう。

 カナはそんなふうに考えて、15298ページ目を開ける。

 そのページから、図書室に関する文字でいっぱいだった。

「……で、私はどのあたりの本を探せばいいの?」

 仕方なくなにか“ピーン”とくるページがないか、カナはページを捲り続ける。

「伝記、伝説、各地方言い伝え……。物語、法律、図鑑……。……この“らのべ”って、なんなの……?」

 カナが聞いたことのない言葉も増えてきて、頭が痛くなってきたころ、15322ページの角が折れているのを見つけた。

 そこには、

「アインさんの特殊絶対性理論の関連図書」

と書いてある。

 これも全く聞き覚えのない語句だったが、その折れ目が何かをカナに言おうとしている気がしたので、カナはその棚に向かうことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ