表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王生活っ!  作者: 山路みかん
1章 第15代目魔王 起床
17/26

カナとプリン 2

「さて…。集まりましたね…?」

 ルーランタンの聲が、絶極城のエントランスホールに響く。

 カナが提案した、《プリン作り》の参加者は、初めは三人だったが今は、カナ、ルシファア、こあくま四人、前代の〈選出者〉というサネ、指導者ルーランタン、そして魔王叶偉の八人となった。

 なんでも、この《プリン作り》は材料から採りにいく企画らしい。

 自動的に、絶極城の外に出ることは決定され、今から玄関を開けるということである。

 また、カナと俺はどちらか片方が城を出ると、もう片方は城に残らなければならないので、二グループに分かれることになった。

「では。今からAグループのカナ、サネ、ルシファア様、そして私ルーランタンが人間のテリトリーに行きます。ルートや目的地は私が全て決定済みですので、全て私にお任せください。Aグループが帰ってくるまで、Bグループの魔王様、クソこあくま野郎はおとなしくこのエントランスホールで待っていてください。…まあ、そうですね……五時間ほどで帰ってきます」

 ルーランタンはここまで言い切ると、くるりと体の向きを変え、絶極城の玄関、どでかい扉を睨んだ。

「それでは。魔王様、行ってきます」

 ルーランタンの後ろに、カナ、サネ、少年の姿をした堕天使が並ぶ。

「いってくるねー…」

 カナがそう言うと、前〈選出者〉と名乗ったサネが会釈する。

 そして、俺とカナにしか見えないルーシェルが、俺の方を向いてこう言う。

『女の子四人と一緒だからって、襲ったりしちゃ駄目だからねー』

 カナは顔をしかめてルシファアを睨んだ。

 カナはまだプリンを食べたルシファアを許していないらしい。

 俺は苦笑しながらいってらっしゃい、と小さな声で言うと、ルーランタンは魔術を唱えた。

「デ・カムノーン……」

 大きな音と共に、大きな扉が開く。

「デ・デデスルノーン・ルーア」

 そのとたん、ルーランタン達は眩い光に包まれ、高い音と共にその姿を消した。

「いいなあ、魔術。まだ俺、教えてもらってねえよ…」

 そう俺は小さく呟いた。

「まじゅつ?」

「まじゅつかあ?」

「まじゅつ!」

「にゃじゅちゅ!」

 やっぱり四人目の「にゃ」が難しい。

 そう俺は思ったが、こらえる。

「お前らはできるんだろ?」

 そういう俺の問いをを聞いて、こあくま四人はふふふと笑う。

「デ・カカスル」

「デ・カカスル!」

「デ・カカスルッ!」

「デ・デデスルノーン・アム!」

 三人目までの魔術は、それぞれエントランスホールにあった白銀を甲冑を動かした。

 しかし、四人目は。

「にゃあぁぁ!」

 その聲だけを残して、姿を消した。

「ああ」

「嗚呼」

「個人移動魔術…」

 前から、四人目は天然だと思ってたんだが、どうやら大正解だったらしい。

 四人で無言の相談をしていたが、しばらく待っていると。

「にゃあああ!」

 という聲を上げて帰ってきた。

 こあくま四人は笑顔で俺を理由なく見つめていたが、俺は「デデスルノーン」の方の魔術を自分から唱えないことを心の中で誓った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ