能力発現
朝になり、ナタリーを、起こしました。
昨日助けて貰ったことから、しっかりした人なのかな?と思っていたら意外や意外、朝に弱いみたいです。ギャップが少し可愛いですね。
「んー…。おかーさん…?」
「違います。私ですよ。ほら、起きて下さい。」
「…うん。後5年後…。」
「起きてください!!!」
寝ぼけ眼で起き上がったナタリーに湖で汲んできた水を渡してあげた。
「はい、どうぞ。意外と朝弱いんですね。」
「ありがとー。そうなんだよー。はは、恥ずかしいとこ見せちゃったね。」
「可愛かったですよ。朝ごはんはどうしましょうか?」
「ばっ、ばか。…ここらへんだとラングの実が自生してるはず。」
「ラングって何ですかね。あれですか?」
赤い実が生っていました。。食べて見るとシャキッとした食感と、爽やかな甘みがします。こ、これは…!
「これって、林檎じゃないの?」
「林檎?なにそれ、ラングだよ。」
「ふーん…?」
そんなこんなで朝ごはんも終わり出発することにしました。
「そういや、シャーロット。ジョブはなに?戦闘職ではなさそうだけど」
「ジョブ?魔法使いーみたいなものですか?」
「え、魔法使い?」
ちょっと笑われました。どういうことでしょう?
「魔法なんてあるわけないじゃんか。かわいー。」
「え!?いやいや、ファイアーとかブリザーとかサンダーとかありますよね!?」
「なにかの絵本で読んだのかな?魔法少女に憧れる年はもう、遅いような…。」
確かに、私は10代くらいの少女ですけど。
いや、そういえば私何才なんでしょう。
まぁ、とりあえず話題を変えましょう。
ずっとからかわれるのは何か嫌ですしね。
「うぅ…。あのさ!ナタリーはどんなジョブ?なんですか?」
「え?あぁ、はいこれ。」
何かカードを渡してきました。、
名前:ナタリー (B)
性別:女
年齢:15
種族:人
レベル:27
ジョブ:狩人
・ジョブ特性
敏捷+2 器用+1
スキル
短剣術2、弓術3、レンジャー2
能力値
体力1
筋力2
敏捷5(3+2)
器用3(2+1)
知力2
どうやら、狩人は本当だったみたいですね。
「このBっていうのはなんですか?」
「狩人としてのランクだね。FランクからSSランクまであるよ。」
「じゃあ、Bだったら結構凄いんですね!」
「子供の頃からやってるからね。多分このカードは全員持ってるはずだよ。」
「ポケットとかにあるかな…。あ、あった!なになに…?」
名前:シャーロット (F)
性別:女
年齢:15
種族:異世界人
レベル:65
ジョブ:?
・ジョブ特性
?
スキル
??5 、??3
能力値
体力1
筋力0
敏捷2
器用0
知力2
??5
なにこれ、?マークだらけですね。不親切です。
「へ!?レベルたかっ!?ボクよりも高いよ!?それと、?はなんだろ?ジョブやスキルが?だらけだ。それに基礎能力値で1つおかしいのがあるのも気になるな…。」
「うーん、あ、後種族が異世界人になってますね…。」
「へ?異世界からきたの?」
「うーん、そこらへんの記憶が曖昧なんです。」
もしかしたらあの夢、関係あるかも?
「異世界からきたから、身分証明書が狂ってるのかもね。」
あ、これ身分証明書っていうんですね。
「異世界かぁ…。」
うーん、なにも思い出せない。
「おーっと?こんな森の中に2人も女の子が、しかも上玉ときたもんだ。」
「親分、俺右の金髪の女の子が欲しいっす!」
「おいおい、早まるな。ジャック。せっかちな男は嫌われるぜぇ?」
なんだか汚らしい男たちがやってきました。身なりからして盗賊とかですかね。ナイフや剣を持ち、私たちを取り囲んできます。
「な、なんですか…?」
ざっと20人くらいですかね。ナタリーは親分と呼ばれた男に弓を構えてます。
「おっと、抵抗はよしな。」
ナイフを投げ、ナタリーの弓の弦を正確に切り裂きまきた。
「えっ…」
ナタリーの顔には汗が浮かんでいる。これましかしなくても私もやばいですか!?
「まっ、女なんてそんなもんだ、どう頑張っても男には勝てないんだよ。よし、腕にこれをはめろ。」
手錠に鎖がついたようなものですね。
「大人しく俺たちの奴隷になりゃあ、殺しゃあしねえ。」
「嫌にきまってるよ!」
ナタリーが短剣を片手に、男の懐に飛び込みました。
「おうおう、元気な嬢ちゃんだ。」
「がふっ!?」
「ナタリー!?」
ナタリーは、腕に打撃を与えられ短剣を落とされ、お腹に膝蹴りを喰らわされています。
私も殴りかかりましたが、筋力0だとダメ、まったく効いてないです。ぽふっといい音がして足を蹴られ、転ばされました。
そして、抵抗もあえなく失敗し、手錠をつけられました。badエンドですか!?誰か助けて…!
そして、男達に引っ張られていきます。
その時…
鎖を何故か自由に動かせました。
私を引っ張っていた男は驚愕の顔をしています。
「…な!?からみついてくる!?」
私は鎖で男を縛り、鎖に力をいれると…。
ぶち…。
男の身体を上半身と下半身で分離することができ、目の前にはスプラッターな光景が広がってます。絶対子どもに見せちゃダメな光景です。
「はぐぁ…。」ぱたり。
「え、シャーロット、なにをしたの…?」
「い、いまなにをした!?」
ナタリーも盗賊の首領も驚いてます。
自分も驚きです。こんなことができるとは。しかし、人を殺めたのにも関わらずそんな悪い気はしない。悪人だからかな?それとも、過去に人を殺したりしてた…?
「私にもよく、わからない。でも、あなたたちのことは許しません!」
それからは私の独壇場だった。鎖を振り回すたび、盗賊たちは数を減らし、たちまち逃げていきました。
「なんなの…?その力。まるで魔法…。」
「なんなんだろう…。さっきの身分証明書の?が関係してるのかなぁ…。」
「かもね。でも、とにかく助かったよ、ボクが助けられちゃうなんてね。」
軽く笑ってるみたい。身分証明書を確認してみよう。
名前:シャーロット (F)
性別:女
年齢:15
種族:異世界人
レベル:65
ジョブ:鎖師
・ジョブ特性
?
スキル
鎖術5 、??3
能力値
体力1
筋力0
敏捷2
器用0
知力2
??5
どうやら、鎖術というのが関係してるのかも?
「こんなジョブみたことない…。」
特殊なのかな?でも、これで自衛できるかもです!やった!
しかも5だしもっと色々できるかもしれませんね!
とりあえず盗賊からお金だけ回収することにした。悪者だしね。私の方が有効活用できるはずです。いや、盗みじゃないですよ。本当です。