異変の始まり
~数日後~
「私」 ………ん
私は目を薄っすらと開ける。視界には木造の天井。
「女性の声」 ……!レンさん起きたよ!
遠くの方で男の人の声が聞こえる。
「男性の声」 本当かっ!?
走ってくる足音
「私」 ………ここは?
女性の声の方を見る。
女性は青い和服、薄い茶色の長髪。
「女性」 ここは私達のギルドハウスよ。
「私」 ギルドハウ……
バンッ
男性がすごい勢いでドアを開けて入ってくる。
その男性は私の知っている人だった。
「私」 ノクトさん…
「ノクト」 レン!無事か!
「私」 え……えぇ、無事ですよ。
「ノクト」 よかったぁぁ……心配したんだからな!
ノクトさんが、ホッとため息をつく
「私」 心配かけてすみません……ところで……
「ノクト」 ん?
「私」 ギルドハウスって……?
確かギルドハウスは次の大型アップデートの時に実施される予定だったはずだ。
もしも、アップデートされたなら自動的にログアウトされるはずだ。しかし私はログアウトしていない。
「私」 ……ん?どういうこと…
「ノクト」 レンが倒れてたあの日、俺たちがレンを発見する少し前、予告も無く、ログアウトもしてないのに次々とギルドハウスが建ち、おかしくなったプレイヤー達が現れた。しかもそのプレイヤーはありえないステータスなんだよ。
「私」 おかしくなったプレイヤー………
私はマスターの事を思い出す。
「ノクト 」 レン、メニュー画面見れるか?
「私」 え?うん、見れるよ?
「ノクト」 気付くこと無いか?
メニュー欄には、「ステータス」や「アイテム」と並んでいる。
一番端には「ログアウト」の文字があるはずだ。
私は一番端に目を向ける……
「私」 っ!?
「ノクト」 気付いたか。
ログアウトの文字がない。
「私」 まさかゲームの中に閉じ込められたとでも?そんな夢なみたいな話…
「ノクト」 それが本当なんだよ。
「私」 ………
ゲームの世界に閉じ込められた……マスターと戦っている時に閉じ込められたと言うわけか…
「ノクト」 レンはこれからどうするんだ?
「私」 とりあえずギルドの子達とマスターに連絡とってみる。
「ノクト」 あぁそれがいい。
私はチャットをギルドチャットに切り替え話す。
「私」 皆大丈夫?
少し遅れて反応があった。
「ルル」 レンさん!
「黒剣士」 大丈夫ですか!?
「Main」 レンさんは今どこに!?
マスターの反応がない。悪い予感がする。
「私」 私は大丈夫。今知り合いのギルドハウスに居る。ところで…マスターは?
「黒剣士」 わからない……
メンバー達に危害を加えてなかっただけマシか……
「私」 わかった…今から戻る。
ギルドチャットを解除する。
「ノクト」 メンバー達は大丈夫だったか?
「私」 えぇ、でもマスターが……
「ノクト」 怪我したのかっ?
「私」 いえ、実は私の怪我の原因はマスターでして…
「ノクト」 なるほど………んで、そのマスターは?
「私」 どうやら、失踪してしまったらしくて……皆の事心配だから私戻ることにします!
「ノクト」 あぁ、それがいい。何かあったら連絡してくれ。
「私」 はい!ありがとうございました!
「ノクト」 あまり無理するなよ!
「私」 お邪魔しました♪
バイバイとお互い手を振る。
ガチャッ
ドアを開け外に出る。
すると、見慣れない住宅街のような場所に出た。
辺りを見回し自分のギルドのネームプレートのついた家を探す。
「私」 あ、あった!
そこには「黒猫の夜会」と書かれた銀のネームプレート家の外見は明るいブラウンの屋根に白い壁。煙突もある。
コンコンッとドアをノックする。
はーいっ!と声が聞こえ足音が近づいてくる。
ガチャッ!
扉が開くと……
「ルル」 おかえりなさい!レンさん待ってましたよ♪
「私」 遅くなってごめんね……
家の中に入りリビングのような場所に案内される。すると…
「「皆」」 レンさんっ!
「私」 ただいま!皆大丈夫?
「Main」 なんとか…
「舞姫」 えぇ、大丈夫です。
「私」 よかったぁ。みんな元気そうで何より♪
とりあえず……知り合いのところで聞いてきた話をするね。みんな座ろう♪
長方形のテーブルの周りに並べらへている椅子に皆座る。
皆にログアウト出来なくなったこと、何人かはわからないがプレイヤーに異変が起きていること、感覚が鋭くなったり自分達にも異変が起きていること等を話した。
皆の顔色が悪くなる。まぁ当然か……
「黒剣士」 閉じ込められたって…そんな…
「Main」 一生ここで暮らさなきゃいけないのっ!?
「私」 出れる術はきっとある筈だよ!まだその方法はわからないけど……とりあえず!マスターを探さないと!
「ルル」 …………そうですね、まぁ、ギルドハウスには生活する上での設備はすべて整っているし……
「舞姫」 マスターのことも心配だし、ここでくよくよずっとしてるってわけにもいかないものね!
「私」 よし!異変起こってからは死んだら生き返るかどうかわからないから、死なないように注意を払って探すよ!行きたくない人は無理にとは言わないからね。
「「皆」」 はいっ!
ここまで読んで下さり誠にありかまとうございます。かなりの駄文ですので、暇つぶし程度に読んでいただけると幸いです。
次は居なくなったマスターを探しに出かけます!