魔王の心臓
ザンブラーの攻めはほとんど両手でブオンブオンと殴り掛かるものばかりだった。
これはまだ皆食らっていない。
でも不気味だった。
そんなに速いスピードじゃないんだけど、凄い威力そうなのが伝わる。
だけど大魔王が肉弾だけ?
それにザンブラーの表情が余裕綽々であるため「全然本気じゃないんだろうな」「他にもっと技が多くあるんだろうな」と言う先入観が働き緊張を生む。
ザンブラーはまず最前列の海斗をとらえようと腕を振るう。
どこか大味な攻めだった。
しかし凄いスピードでかわす海斗。
でもザンブラーはかわされても全く苛立ちを見せない。
ここでキルビルも攻撃に加わり彼の持ち味のスピードで揺さぶりをかける。
ザンブラーはキルビルに対しては踏みつけ攻撃にかかったが上手くかわした。
威力は凄そうだが足の動きがそんなに速くない。
二人はまずかく乱攻撃でザンブラーの出方を伺った。
ところが
「はあっ!」
と突如ハイジャンプしたザンブラーは降下踏みつけ攻撃を見せた。
地面が揺れる。
「もっと多くの技を見せたらどうだ?」
真面目な海斗が挑発にかかった。
ちょっとらちが明かない感じが続いている。
「はっ!」
突如ザンブラーはジャンプし上空で姿を消した。
「え?」
「見えない」
と思いきや凄まじいスピードで降下しずしんと床を思い切り踏みつけた。
「ひええ」
「俺達食らったら即死だったぞ」
「それに動きも見えなかった」
ザンブラーは言った。
「お前らは儂が様々な魔術でも出してくると思ったんだろう。いやいや。俺は肉体こそが武器でね」
「えっ!」
またザンブラーは上空に消えた。
「どこだ」
またザンブラーは勢いよく降下して床がめりこんだ。
「海斗がいない! どこだ」
「ぬっ!」
何と海斗はザンブラーの動きを読み隙を見つけ飛び掛かった。
「隙あり!」
何と海斗の剣がザンブラーの心臓に刺さった。
「ええ!」
「が、がうう、まさかこれほどとは、貴様はやはり真の勇者だ。何てな」
「え?」
ザンブラーはいともあっさり剣を心臓から引き抜いた。
「魔王が心臓を刺されただけで死ぬと思ったか?」
海斗はザンブラーのパンチを食い吹き飛ばされた。
「危ない!」
俺はダウンした海斗をかばい炎を発射しザンブラーのパンチを食い止めている。
「はっ!」
ラセル王子がバリアを作ってくれた。
「ぬうう。貴様は人違い勇者の方か、だがその白炎エネルギーは一体」




