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少年戦士と彼に憑依した女勇者の二人三脚行脚(連載版)  作者: 元々島の人


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嘘の裏

5月23日改稿しました。

 一方、ナターリアはパペット達を相手にしていた。

 襲い掛かるパペットの攻撃をかわすナターリア。


 ナターリアは手で触れる事で聖なる力を流し込み、霊を脱出させていた。

「貴様、それ程の力を!」

 レイ・ドルイドは慌てた。


 一方マーガスが遅れて到着した。

 そしてフォルスターも立ち直った。


「キルビル、迷惑をかけた。後は俺に任せてくれ」 

「任せてって、お前?」


 戸惑い気味のキルビルを後ろに引かせフォルスターは兄二人と対峙した。

「勿論俺も行く」

「マーガス」


 マーガスもフォルスターに並んだ。

「ようやく俺達とやる気になったかフォルスター」


 フォルスターはウイリアムスと、マーガスはケークと戦った。

 フォルスターはさっきまでの迷いみたいのが目に見えない。

 吹っ切れたのか?


 そして四者の戦いは始まった。

 フォルスターは一見目が変わったようであまり積極的に攻めない。


「どうしたフォルスター?」

「……」


 一方マーガスはケークを追い込み剣を吹き飛ばした。

 そして後ろに回り込み押さえつけた。


 フォルスターは一旦距離を取りおもむろに剣を止めた。

「何だ?」

 ウイリアムスはさすがに戸惑った。


「もうやめろ兄者」

「どう言う意味だ?」


「魔王軍なんか信じるのは止めろ。俺の事を殺したいなら殺せばいい。でも魔王軍には入るな」


 俺は続いた。

「そうだよ! サージェント・パークってやつはずっと魔王軍に尽くしてきたのに負けたら殺されたんだ! ましてあんた達を大事にしてくれるわけがない」


「兄者、もうやめよう」

「ケーク!?」


「もう、勝ち目はない」

「……分かった。許してくれフォルスター、俺はひどい奴だ。お前の肉親の情に付け込んだんだ。でも頼む殺さないでくれ。もう悪い事はしない」


「……」

 俺の目からして信じるか半々くらいだった。

 これ演技?


 キルビルは怒った。

「そいつは嘘ついてる! 騙されるな!」


「……」

 フォルスターは剣を捨てた。


「ははっ!」

 待っていたかのようにウイリアムスはフォルスターの腹に蹴りを入れた。

「ぐあ」


 そしてすごい速さでレイ・ドルイドを倒したナターリアに催眠ガスをかけ後ろに回り込み捕らえた。

「あっ!」


「この女を殺されたくなけば降参しろ」

「兄者……」


「ほら見ろ!」

 キルビルは怒った。


 しかし俺の目にはどうもウイリアムスが迷ってるように見える。

 そして

「くっ!」


 ウイリアムスはナターリアを放した。

「え?」


「う、うう、お、俺は女を人質にするまで男を落としたくはない……俺の負けだ。殺せ」

「兄者! 今ならまだ間に合う!」


「もう、間に合わないさ」

 そこに稲妻が天から落ちウイリアムスとケークを襲った。


「兄者!」

 俺達は駆け寄った。


「兄者! しっかりしろ!」

「俺はお前の兄じゃない。呼ばれる資格もない」


「一緒に遊んだ仲じゃないか!」

「そう取ってくれるのか。お前の兄にふさわしくないのは俺達だ。俺達の事は忘れるんだ」


「俺が強くなったのは兄者のおかげだ」 

「いや違うさ。お前は怖いからやる人間じゃない。人を守る為だろ?


「今は自覚で来たよ

「ありがとう、あの世で三人いつか会おう」


 そう言ってウイリアムスは息を引き取った。

 そこへ魔王の声が響いた。


「ははは! 勇者一行諸君! いよいよ直接対決の日が近づいてきたな! 待っているぞ」

「くそ」  

 俺はパークの時と同じで、善人を苦しめると言うより敵が殺された事で一層怒りが強くなった。

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