揺れる気持ち
勇者が勘違いだった。
国民全体に広まった訳ではないけど少なくない騒ぎとなった。
俺達は城に行き今後の話を聞いた。
失敗を詫びるナターリアに王様は言った。
「少し活動自粛をしなさい」
と言う事になり、行動範囲が狭められる事になった。
ラセル王子が久々に来た。
「やあ」
「これはこれは」
「皆すごく戦ってくれてありがとう。今度は僕も戦いに参加する」
「え?」
「足手まといかもしれんが」
「え……」
そして魔王との決戦の日は近づく。
しかし王様達は俺は帰った方が良いと言う。
「そんな、これまで戦って修行したのに」
「現時点では本当の水晶に映った勇者を探し出しその人に戦ってもらう」
「俺も戦いたいです」
「いや、勘違いで連れて来た君にもしもの事があれば」
「誰が勇者を連れて来るんですか」
「制限が解けたナターリアにもう一度幽体離脱して現世に行って探して来てもらう」
「俺は……」
「君は帰るしか」
「あ、確かに家族や友人に挨拶もなく来たから皆心配してるし、でも戦いが終わるまで帰れません! 真の勇者と一緒に戦いたいです」
そしてナターリアは一人で現世に再度行った。
俺は落ち込んだ。
アッサム様が来た。
「どうした」
「いえ、真の勇者の人が来てその人が俺よりずっと強かったら俺はいらないって事になるんですかね」
「……」
「まあ王様達は君を巻き込みたくないのさ」
「俺は最後までやり遂げたいです」
俺は制限されてるドクロコブラヒメに何故かあった。
「あの娘、多分あんたに惚れてるよ」
「……」
「一緒に戦いたいんじゃないかな。後幹部はゴーレムザイラスってのが残ってるんだけど彼はどうしたのか分からない」
そして三日後。
本当にナターリアは現世に行って帰って来た。
「連れて来たわ」
とても真面目そうな俺に瓜二つな少年だった。




