次の町
2月9日改稿しました。
そして少し休んでから四百メートル程進むと俺達は町に着いた。
「解毒剤とか売ってないかな」
しかし薬屋を探す間もなく
広い場所、大通りの方で何やら騒ぎが起きている。
「魔王軍か? それともごろつきか」
その時、信じられない言葉が耳をかすめた。
「勇者が襲ってくる!」
口々に叫ぶ町民。
「今聞こえた?」
『勇者が襲ってくる』という言葉に疑問を感じた俺達は騒ぎのある方へ行った。
すると二人の少年戦士が町人を襲っている。
「やめて!」と逃げ惑う女性もいる。
彼らは何か、見た目がすごい善人そうなのだ。
誠実で正義感のありそうな顔。
魔王軍やごろつきとは違う。
何だか状況がわからない。
俺は聞いた。
「あの少年達魔王軍の配下?」
ナターリアは叫んだ
「あっ! あの人達は前に殺された男の勇者達、マルスとエリックよ!」
どういう事だ。
「操られてるとか?」
さらに近くの人は言う。
「あの人達は魔王に寝返ったとか言ってるんだ!」
「何をやってるんだあんた達は」
マーガスは真っ先に行って少年勇者達らしきに言い止めた。
「あ?」
少年勇者マルスはにやりとし言った。
信じられないような事を。
「俺達は魔王様に忠誠を誓ったのよ」
マーガスは面食らった。
「は! 操られてるんだろ? 正気になって下さい!」
普通、そう思うと思う。
しかし、勇者達の調子は変わらない。
「操られてなんかない。魔王様は我々に大いなる命と地位をお与えになった。素晴らしき力を。これこそが新しき栄光よ。魔王と和解し忠誠を誓ったのだ」
「催眠術かなんかで」
フォルスターは言った。
「俺は信じません」
エリックは言う。
「俺達にたて付く気か」
「どうしてもと言うなら」
二人はにせ? 勇者とついに戦い始めた。
そして俺達の前にはナターリアがもう一人現れた。
「え?」
偽者は言った。
「私が本物のナターリアよ」
周囲は騒ぎだした。
彼女は生きていたのかと。
「あいつ君の偽物? 死体を利用してる?」
にせナターリアは言う。
「私を倒さなければ町は救えないわよ」
「そんな、あれはナターリアの体? それを倒したりしたら君は生き返れない」
にせナターリアはいきなり俺に切りかかってきた。
「うわ」
「倒しても構わないわ!」
「俺には」
そしてフォルスターとマーガスは迷いながら戦っていたが、勇者の一人が言った。
「我々を殺せば我々は生き返れない」
「う!」
この一言で二人に隙が出来、攻撃をまともに食った。
「マーガス、フォルスター!」
「よそみするな」
「ぐっ!」
俺はと言うかナターリアの力だけどよけるのが精一杯だった。
「あいつ、私より少し動きが遅い。でもまがまがしい気配を感じる」
「誰かが化けてるって事?」
「うん。でもあの二人の勇者は本物みたい」
「えっ!」
「死体を操っているんだわ恐らく」
にせナターリアは二人の勇者を呼んだ。
「私に手を貸して」
「おう」
「これで三体一よ」
完全に避けるだけで精一杯だった。
しかし俺のピンチにフォルスターは叫んだ。
「たとえ、彼らが本物だったとしても、悪の手に負けてしまう人なんて尊敬できない! そんなのは弱い人間だ! だから快人、容赦するな!」
しかしかわすだけで精いっぱいだ。
ナターリアの腕を持ってしても。
「追い詰められちゃうわ」
町民は騒ぎだした。
「勇者パーティ同士の戦い? どういう事なんだ」
偽ナターリアは叫んだ。
「私達こそ本物の勇者です! 私達は平和をもたらす為に来たのです」
しかしナターリアは叫んだ。
彼女の声で。
「騙されないで下さい! 彼らは偽物です! 私が本物のナターリアです!」
「少年の口からナターリア様の声が!」
「信じて下さい! 私は不覚にも一度死んで期待に応えられませんでした。でも今はこの少年に憑依して力を合わせてるんです。この人はいい人です。マーガスやフォルスターも信じてください!」
町民は騒いだ。
「とても腹話術には見えない。ナターリア様の声だ」
「にわかには信じがたいが」
「ええい、こうなったら力で」
そう言った偽ナターリアの側に男の子が来た。
「なあに坊や?」
「お姉ちゃん本当に本物?」
「決まってるじゃない!」
「何か悪い気を感じる」
「ちっ、うるさいねこのガキ!」
「止めて!」
なんとナターリアの操作で俺の体が動き子供の前に出てかばった。
「信じて下さい! 私は本物です」
「僕信じるよ」
「おお、あの少年の声の方が何か本物っぽいぞ」
「ナターリア様が子供を攻撃したりするか」
「正体を現せ」
「ふふふ! 私はドクロコブラヒメ!」
遂に正体を現した敵と、さらにサージェント・バーグも現れた。
「正体を見抜かれたからには奴らをやれ!」




