24話 牢屋の中でざまぁを叫ぶ
あの後の顛末をここに記そう。
なんてね、少しオシャレに始めてみたよ!。
え? あの後?。
特に盛り上がる事も無いから省くよ。
つまらないもん。
そもそもあの程度のダンジョンでの盛り上がりだなんて......そんなの僕の弟くんがあの程度で遅れをとるわけ無いじゃないか!。
それこそ最初は手こずったけど1度慣れれば余裕でしょ。
まぁそんな事はどうでも良いんだよ!。
ねぇそう思わない?。
「俺様を早くここから出せ! 貴様に協力してやっただろうが!」
えぇ? コッチだって色々協力したじゃんか。
確かに『◼️◼️◼️』の回収は手伝って貰ったけどその対価にダンジョンの制御装置とかあげたじゃんか?。
へへへ、お母さんが作った奴だから不良品だけどね!。
門外漢の僕から見ても雑にも程があるデータの羅列だし、良くもアレで管理者が務まってたよなぁ。
もしかして、僕と同じように作られた管理用の端末が居るのかも。
「ふざけるな! そのせいで俺様の計画は破滅だ!」
あっそう言えばまだ居たね。
牢屋の居心地はどうだい? 涼しくて気持ちいだろ? 興味無いけど。
それと計画って、ダンジョンの法則を変えて地上と同じようにドロップするようにしたいって奴だっけ?。
「そっそうだ! 出来ると言っただろう」
いや無理だよ。
普通に考えなよ。
『ダンジョンだってモンスター』なんだから、別のモンスターの素材を落とすわけないだろ?。
「は? ダンジョンがモンスターだって......ハハハ! 馬鹿を言うな!」
信じる信じないはどうでも良い。
そもそも、お前がどう思おうが興味がないし。
でもさ、その結果が今回のダンジョンの暴走でしょ? 学習しようよ人間。
うーん、やっぱり話してても興味がない湧かないなぁ。
コレと話すなら、弟くんの隣にいた女の子と話してみたいなぁ。
どうして戻って来たんだろ? 実力差が分からなかった訳じゃ無いだろうし......もし僕と戦ってたら一撃で挽肉になってたのにさ。
うーん、でもやっぱり興味無いや。
あっそうだ。あまりにも興味無さすぎて忘れそうだったよ!。
そろそろ此処に来た本題を話そうか。
「なっなんだ」
怯えるように僕を見る......えーと名前なんだっけ?。
......うん! どうでも良いや。
目の前のヤツに向けて僕は声高らかに言ってやる。
ねぇねぇどんな気持ち?。
手籠にしようと狙ってた幼女がきっかけで捕まってさ?。
せっかく脱走出来たのにまた弟くんに牢屋にぶち込まれてさ?。
しかも、成長した女の子に『1度も認識され無かった』なんてさ?。
いやぁ見てて楽しかったよ! 本当に最初から最後まで『何故か名前を知ってる気持ち悪い人』だったからね。
「くっくそ! ふざけるなよ!」
ねぇねぇどんな気持ち?。
アレだけ稼いでた財も弟くんのせいで一瞬で失ってさ?。
もう少しで手をつけようとしてた『デルタ』って子も弟くんに奪われたし..,..,いやぁ言葉にすればするほどに。
あぁ。
惨めだねぇ。
可哀想だねぇ。
泣きたくなるよねぇ。
「うっうるさい! 黙れ!」
そんなキミに素晴らしい言葉を贈ろう。
『ざまぁないね』
おぉ歯軋りして悔しそうにしてるよ。
やーいやーい! 悔しいだろぉ!。
ぷーくすくす、いやぁ『ざまぁ』って楽しいね!。
コレはお母さんもハマるのも分かるなぁ。
さーて、言いたい事は言えたし早速行ってみようかな!。
『弟くんを冷やかしに!』
/////////
「どうしたの?」
今、遠くで『ざまぁ』の気配を感じた。
どこか他人事のように冷たいけれど、根底にある熱して溶けた鉄のようにドロドロとした愉悦の気配。
この『ざまぁ』の主の性格は絶対に悪いな。
「ハイハイ、いつもの発作ね。折角ロディくん達にパーティーに誘われたんだからしっかりしてよね」
おっと悪い。
折角、行方不明だったお兄さん達が見つかったんだ。盛大に祝わないとな!。
普通、ダンジョン内で行方不明という事は死亡へ直結するする。
こうして再会出来るなんて奇跡としか言いようがない。
俺がこの後の事を考えて鼻歌を歌っているとミリシアが横から顔を覗いてきた。
「ねぇ、加減した?」
え?。
「大体こういう時に張り切るじゃない、前なんて街全部を貸し切ってお祭りしてたし」
......。
「何か言いなさいよ」
いや......さ? フォクシーさんとどうするか話して盛り上がってるウチに盛り上がってさ?。
狐堂の全在庫を買い取って港でお祭りする事になってます......。
ミリシアの視線が冷たい。
どうせ今回の報酬もあるし。
不自然な魔石とかも『インディシア』の学者達が高額で買い取ってくれたから懐は温かいし。
「......はぁ、別に怒ってないわよ」
ミリシアは暖かい目で俺を見て微笑み、手を取って走り出しす。
「さぁ! お祭りを楽しみましょ!」
天高く広がる青空とミリシアの笑顔がとても......とても眩しかった。
コレで1章はここで一区切りです。
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