422 世界の覇権
浮島はそれなりに大きい。不時着した飛空船から見えていた街並みの印象は近づくにつれ、その馬鹿げた大きさと規模に驚かされる。時代がそうさせていたのか、小さいと思われた建物ですら全長で数百メートル以上も存在していた。ゴーレムを隠す、あるいは忍ばせるには格好の場所だった。区画の感覚も現代の技術とは少々異なり、広めに作られていたりまたは小さめだったりとその規則性があるのかもしれないが、今の現代人には控えめに言っても分からない感性だと思わせた。それはベルニカ以上に最先端とも言えるし、前衛的な試みとも言えた。
「足は止めます」「私は空からっ」「道は俺が作る」
彼女達では分からない何気ない上下の道路仕分け。まるでジャングルの様に入り組んだ地形だが、それでもやる事は変わらないと、ユティは氷を周囲に霜として一気に広げる。それだけで潜伏していた近くの人型ゴーレム達の体を拘束する。そこへ大小様々な相手の大きさに合わせ微調整しながらロクサーヌが光を降り注ぎ、破壊して行く。慌てた反逆者、デッドグレムゲン達がビルから躍り出てくるがドレッドが一気に黒炎の下、屠っていく。
大きな門の様なオブジェを通過する頃には、土の地面がコンクリートへと変わり・・・長い道路を跨いだその先の大都会へと入っていく。少し遅れて後発組も門を通過して直線の道路をひた走る。その時、バッツ達は感じた違和感に自分の手を見つめた。
「?」「気付いたか?」「これは?」「飛空船でお話ししたマナ関連でしょう。周りを見てください。少しずつ町が修復されています。たった数日ではあり得なかった木々も生え始めている事から、急速に魔素を取り込んでいるのです」「そんな事して、世界は大丈夫なのっ?」「やべぇだろうな」「(コクリ)でしょうね。大陸中に存在するマナを集めれば、生物はおろか自然だって壊滅へと向かうわ」「ふざけんなよ。だったら今すぐ」「それが出来たら苦労しない」「あ?どうして・・・?」「出来ないのですね・・・。お姉様達が全力を出せない理由がある」「「「!」」」
その言葉にナルシャやドルゴ、メリリカが嫌な汗を流しつつも肯定して笑った。
「その通りだ。戦力も分からず、無闇に突っ込めない。他にも・・・君達が感じた様に、ここは大陸中から魔力を集めてしまっている為に、存在する魔素そのものが歪み、従来の魔力の扱い方が難しくなっている。相手と違い対応に追われている余裕が無い以上・・・無策に全力は出せない」「それに・・・恐らく阻害は出来なくとも、申し子相手の対策は最低限持っていると考えて置いた方がいいでしょう。重要な所さえ護り通せば、向こうにとっては問題ないのでしょう」「浮島そのものが急速に修復されている今、下手な魔力解放は自分の身を滅ぼすのよ。だからこそ、あの3人も進む道の周辺だけに限定している」「先に進んでいるユティ達の方が、魔力の異変には気付きやすいのだろう。私達は念のために周囲を警戒しつつ追いかけるのみだ」「分かった」「了解です」「おうよっ」「単純ニャ」
走る道は微かに焦げ、いくつもの穴が開き、その少し外は白い世界が一部形成されるという異様空間だった。ナルシャ達の進む道路を修復するには、少々時間が掛かりそうな惨状にも見えた。
ズン・・・ドガアアアンンン・・・!!
警戒しつつ追いかけていると、数百メートル程先でまたしても建物の一部がドミノ倒しに崩れ、土煙を上げた。そこには大会で見知ったゴーレムの姿があった。「ま、そうなるよな」と予想が出来ていたレックスが呟くが誰も驚かない。通り抜け様に人型の破片は腐るほどに見てきたからだった。そうして敵地だという事も含めて注意していたのが功を奏した。ビルの屋上付近で僅かに何かが反射したのをナルシャは見逃さす伸縮剣を払った。
ガィン、チュインチュイン・・・!
レックス達同様、僅かに潜伏していた者から驚いた気配を感じるナルシャ。彼女は全員から少し離れると奇襲した建物の壁に向かって紫電を走らせる。数秒と立たず、隠れていた者達が屋上で2名ほど感電した様な紫の光を輝かせて、墜ちてくる。
「「「!」」」「私が対応する。進めっ」「っ、走れ・・・!」
瞬時に理解したレックスは彼女を置いて全員を塔が立つ中心へと向かって走らせた。「先に行きますっ」と擦れ違いざまにドルゴが伝えると、彼女は口元をニヤつかせながらゆっくりと学生服を換装スタイルへと変えていった。
「(思ったよりも威力は低い。だが問題なしか・・・)やはり、広範囲には過敏の様だな」
ドシャッと周囲に血溜まりを作り、恐らく死んだであろう敵を確認して、ある程度の推測を立てる。
「敵とはいえ、人を殺めるのは・・・やはり嫌なモノだな」
マスクをしていなかった者の、つい先ほどまで生きていたという生々しさがほんの少しだけ咎められる思いだった。しかし、彼女はすぐに薄く笑って意識を切り替える。
「綺麗ごとは、後で考えるとしよう。私達は・・・お前達の野望を阻止するために来たのだからな」
彼女は鞭の様に伸びていた伸縮剣を一度ショートソードへと戻しながら、ゆっくりと振り返った。そこには先ほどまで隠れていたアーマー部隊やゴーレムにテロリスト達がゾロゾロと現れていた。建物の窓越しや壁に張り付いていたり、高所から彼女の前に飛び下りてくる者までいた。その数は200人にまで膨れ上がりそうだった。苦笑というか何というか、思わず開いた手を腰に当ててしまうナルシャ。
「(全く、何人集めていたのだか・・・)少しは人数を割けたかな?」「(ニィ)安心しろ。仲間もすぐにあの世に連れて行ってやる」
返事が返ってくるとは思っていなかった為、少し意表を突かれる。しかしそれも本当に意外だと感じただけであった。
「防衛部隊ってわけじゃあ、ないんだろ?」「当然だ」「アンタなんかよりアタシはあの子供を殺したかった」「だったら何故残った? その無駄に漏れている魔力からチマチマと狙うのは性に合わんだろう?」「こっちにも事情ってものがあるのよ」「わざわざ浮島に残るほどか? ・・・ふ、どうやら相当この島を墜とされる方が嫌なようだ」「墜とす? お前等だけでか?」「(はっ)、無理に決まっている(笑)」「たかが、換装だかを使えるだけの能力者が止められるわけないじゃん」「なるほど・・・。では試してみるか?」「試す?どっちが・・・w?」「言っておくが、お前達くらいの束じゃあ、あの子達は1人も倒せないよ。断言してあげよう」「ふはっ♪ この状況で強がりかよっ」
1人が笑えば示し合わせた様に全員が笑う。ゴーレムが待機状態のままの為に生まれた油断とも取れるのだが、ナルシャはただ笑みを見せて一頻り彼等の笑いが止むのを待った。その間に周囲の数と位置、所作を分析するのを忘れない。
「(逃がすと面倒だ、仕留めておこう。自動・・・プログラム、だったか? 彼の話を参考にすれば決められた行動に従っているだけだろう。可能性も捨てきれんが逃げる事はまずない。先に倒すのは・・・勘の鋭い者。だとしたら・・・情報は絞らせればいい)」「おい何笑ってるんだよ?」「いや、君達だけの特権ではないと思うのだが?」
軽く周囲の構造と戦い方を定まった所で、ナルシャはゆっくりと正面へと向き直る。
「お互い、時間が惜しいだろう? 始めよう」「・・・勝手に決めんじゃ、ねえ・・・よっ!」
武器を手に飛び出した男に、一斉に見方も動き出した。ナルシャは軽く回避すると近くにいたゴーレムを切り裂き、鞭の様に伸ばして捉えると遠くの敵に向かって、強めに放り投げる。
「「「!」」」
建物の一部が大きく崩れ落ちていく様に、彼等は驚きを隠せずいた。そんな彼等を置いて彼女はゴーレムの襲撃を避けて、弾き飛ばし、破壊していく。
「案外、脆いモノだな」「「「!」」」
わざとというニュアンスも含まれているが、本気で思った感想を述べただけなのに相手は頭に血が上り易かったのか魔力を解放して、殺意むき出して襲い掛かって来た。
「(それでいい。好都合だ)」
軽やかに回避して微笑む彼女に誘導され、彼等は周囲の道路や建物を破壊しながら追いかけた。大きく埃や塵を巻き上げ、暗い密集地へと誘われるが誰も、その理由に気付く者はいなかった。
・・・・・・
降り注ぐ光りと氷の雨。微かに呻く声も聞こえなくはなかったが、彼女達は手を抜くつもりはなかった。その見本としてか黒炎が正面に立ちはだかる敵を一網打尽にしていたからだった。その覚悟の強さが彼女達の気持ちを支えてくれていた。・・・がそれも塔の手前、大きな階段と通路が見えた所までだった。突然、塔の1階部分と地下から盛大に建築物を破壊して何者かが飛んできた事で思考が強制的に切り替えさせられる。
「「っ!」」
ぶつかった瞬間、重い衝撃が剣を介して彼女達の体に響く。2人にとって、その顔は僅かとはいえ忘れるわけには行かない相手だった。
「ガッハッハッハッハッ。やっと会いに来てくれたか我が嫁よ・・・!」
ガガンッ、ガッ、ドゴン・・・! バアアアンンン・・・・・・!!
「あなたはっ・・・!」 ガン、ガギィンッ・・・!「大会以来ですね。あの時は戦えず申し訳ありません」 ドガゴガギィガアアアアアッッッ・・・! 「ですが・・・今度は、全力で持って殺してあげます・・・よっ!」「「っ!」」「ロクサーヌっ、ユティさん・・・! っ!」「おっと」「やっぱ、これじゃあ防いじゃいますか・・・。さっすが隊長・・・♪」「フーバ・・・ディアス・・・」
大きく弾き飛ばされ、離れていってしまった2人を気にかけたいが目の前の元部下を放って置くわけにはいかなかった。その間にロクサーヌを追ってダンバースは塔から斜めに伸びる太い柱を滑って追いかけ、ユティはコンダートに押し込まれる様に町の端へと急速に遠ざかって行った。
「こんな気分で戦うのは・・・初めてっすね。隊長・・・?」「・・・」「あの時の決着を付けましょうや」「邪魔が入られるのは嫌だな~」「・・・そこまでするなら好きにするがいい。だが・・・後悔はしてもらうぞ?」「ヒュ~♪ 話が早くて助かる~」「その言葉・・・ひょっとして伝えたい遺言とか?」「それはすぐに分かりますよ」
クイッとヒースが親指で塔の中を指し示す。頷いたドレッドと一緒に彼等がその場を飛び上がって離れた瞬間、塔を中心とした周辺の道路と建物が一段と上がり、複雑な構造へと変化した。
「(これは・・・?)」「元々、この島は大陸だったんですよ。創慧法国アルメラはそこから切り離されて残った大陸の一部」「この世界のマナを取り込む事で本来の形を取り戻し始めているっつうわけですよ。まぁ大きすぎるのも問題だってレネッタちゃんは言ってたんだけど・・・」「どれくらい拡がる」「さあ~? まあ、こうして変化しているって事はこれから大陸が復活を始めようとしている所って事だけですよ。つってもアンタにはもう必要ない情報でしょ」「(吸い上げる速度が速まったと考えるべきか)」
ヒースの後を追って何度も飛んだり跳ねたり、走ったりと、盛り上がって伸びていくコンクリートの上を移動していく。浮島全体の変化は街を更に大きく複雑に拡張していく。もはやドレッド達が築いた道は意味を無くしていた。ボコボコと段々柱や厚い木や土といったモノ等が絡みつき、異質な形へと変化を続ける塔。もはやそこには遠くで見た全体の光景とは似ても似つかない形に変わって見えるだろうと容易に想像できた。
「(頼んだぞ、皆)」
彼は仲間を信じ、ヒースの後を付いて塔の中へと乗り込むのだった。
・・・・・・
ちょうど浮島が変化を始めた所だった後続組は塔から大きく遠ざけられてしまった。驚く彼等の前には舞台装置の様に突然50メートルもせり上がった大きなトンネルが出現のである。バン・・・バン・・・等間隔に取り付けられた蛍光灯が彼等を誘うように点灯していく。
「これって?」「また魔力を吸って変わったってか?」「そんな所だろうね」「どうするの?」「・・・先が分かれてる」
塔に続くであろうトンネルは更に2つの脇道があった。現在も変成中なのか、脇道には明かりが付いていなかった。目を細めて見ていたプリメラは途中で首を振って諦める。
「よく見えませんね」「真ん中にだけ明かり・・・。これもなんかの演出って奴なのか?」「狙ってか、たまたまかは分かんないけど、どっち道、進むしかないニャ」「上手く分かれる必要があるな」「(コクリ)だな。っで、どうする」「少なくともリエナ達は僕らと組まなくては・・・、っ!」「・・・まあそうくるよな」
レックスは頭をボリボリ掻きながら頷く。島の変化など気にすることなく、トンネルの周囲からゾロゾロとデッドグレムゲンやゴーレム、反逆者達が姿を見せてきたのだった。即座にドルゴが最後方。左右をニーベルとグロッグが盾となりメリリカはスッとレックスの後ろへと移動する。
「(ボソ)どうするの?」「(ボソ)単純に考えれば・・・真っすぐ行けば塔に入れるんだけど、俺達の目的は制御室だ。あの脇道の先に本命があるかもしれねえし、時間も掛けらんねえ。簡単に言うから分担して行けよ?」
まだ理解できていない者もいるが、概ね納得したように頷いたのを確認したレックスが作戦を伝える。
「(ボソ)メリリカ、目暗ましの魔法を撃て。同時に風の障壁を張って、1度でいい相手の攻撃を防いでくれ。そうしたらドルゴ君、土魔法は?」「(ボソ)可能です」「(ボソ)180度でいい。メリリカの魔法に合わせて壁を作ってくれ」「(コクリ)」「(ボソ)ニーベル、ミュティア、リエナ、パミル。お前達は右に出来たトンネルの先に行ってくれ。ベラール、ガジェット、メリリカ、グロッグは左だ」「「「(コクリ)」」」「(ボソ)バッツ、ロロナ、プリメラ、ドルゴ・・・お前達は真ん中を進め。状況次第では各自の判断で更に別れても構わないが、決して単独だけは避けろよ」「(ボソ)レックスは」「ここのお守りだ。ちっとはそっちに漏れるかもしれねえから、気を抜くな。誰でもいい、先に制御室に到達しろ。時間との勝負だっつう事を忘れるな」「「「っ!」」」
息を飲む者達がいるなか、ゆっくりとレックスは長剣を引き抜いてニカッと笑う。
「そうがっつくなよ。分かってるからよ」
欲しがっている気配に答えつつゆらりと魔力を解放し始める。
「(ボソ)時間がねえんだ。迷わず走れよ」
迷いかけたメリリカは深呼吸してから、しっかりと頷いた。確認したレックスが腰を落とし、武器を構えて飛び出そうとしたのとほぼ同時に彼女は上空に魔法を放った。ドルゴもまた地面を殴りつけ魔法で半ドーム型の壁を生成。一瞬とはいえ、意識を引っ張られた者達は突然視界を奪われた。
ザン、ブォン、ドゴン、バゴン・・・!!
下を向き、手で顔を覆い明かりから目を護ったリエナ達は、破壊音を耳にしながら一斉にトンネルの中へと走り出して行った。「「「!」」」戦闘音と走る音に気付いた者達が手当たり次第に、攻撃を仕掛けたり魔法を放つが、同士討ちが発生し悲鳴が上がるだけだった。
「行け―っ!」
レックスの声が更に周囲に焦りを生み、またしても連鎖的に同士討ちが発生する。
「(数さえ・・・っ!) 早えじゃねえの」
ギリギリと突き出された攻撃を防ぐ剣で防ぐ。先に立ち直ったのはゴーレムだった。人よりも魔道具や機械の一種である彼等の方が回復は早かった。走っていくメリリカ達よりも攻撃を仕掛けたレックスを抹殺対象と認識したようで・・・これ幸いと、上手くゴーレムを誘導しながらデッドグレムゲン達を斬り伏せていく。
「お前等にはここで退場してもらうっ」
・・・・・・
輪郭すらほとんど見えない暗闇。そこではたくさんのモノが今か今かと話し合っていた。
「おい、まだか?」「アセルナ。モウスグダ」「・・・ィィィィィヒヒッ。楽しみ~・・・♪」
ざわざわと騒がしくなるそれは100,200ではない。
「い・・・いつ、出た?」「分からねえ・・・。2年・・・3年・・・」「サァイ、キ・・・ン」「喰っていいのか?遊んでいいのかっ・・・?!」「アワテルナ・・・。そろそろ・・・ッ!」「「「!」」」
微かな光、硬質な音を立てて誰かが降りてくる。気付いた者から一斉に静まり返る。
「やぁ♪ 待たせたね~皆♪」
それはレネッタだった。逆光によりその顔は分からないが、その動きも相まってとても楽しそうに見える。
「君達に確認なんだけど・・・。ちゃんと連れて来た?」
その言葉に迷うことなく一斉に集まった者達が頷いた。
「にひ♪それは結構~♪」
そう言った彼女はゆっくりと近くのボタンを操作すると大きな窓がスライドして明かりを室内に取り込んでいく。白い雲に覆われた明るい世界に目を奪われたモノ達は自然と窓へと歩み寄り歓喜に振るえる。照らされた彼等の姿は全員が黒い翼を生やした異形と呼ばれる悪魔だった。
「さあ、君達。今から好き勝手に暴れてくれて構わないよ? 早い者勝ちだ、一体誰が大陸で生き延びている人間をたっくさん喰えるかな♪?」
窓ガラスはスライドして、隔てるモノがなくなり、外の空気がそのまま直に入ってきた。その瞬間、いてもたっても入れらなくなった悪魔達は思いのままに飛び立ち、野に放たれていくのだった。1人残らずいなくなったのをニコニコ顔で見ていたレネッタの目がスッと開かれる。
「(さぁ~頑張って・・・。あなた達次第なんだから・・・♪)」
クスっと笑う彼女。その冷笑にも見える一面を知る者は誰もいなかった。
・・・・・・
オーフェンツ・ヴァームのすぐ近くの宇宙空間。そこに極小さな空間の揺らぎが発生する。歪んだ小さな亀裂の中から誰かの話し声がした。
「始まった・・・」「おっ始めたかっ?」「ああ。待った甲斐がある。どうやら崩壊の時が来たようだ」「どうやらこっちもそうらしいぜ」
誰かの言う通り、薄く伸びたマナの波がオーフェンツ・ヴァームへと流れ込んでいく。
「呼び出した者がいたんだろうぜ」「・・・こっちもだ。誰かが呼んだのかそれとも・・・」
もう一つの薄い霧の様なマナも世界に向かって流れ込んでいくのを2人の誰かは楽しそうに眺めている。
「大丈夫か?」「問題ない。場合によっては奴らのマナも頂こう・・・」「ヒヒッ。楽しみ~・・・♪」
歪んだ空間は誰にも気付かれることなく、その揺らぎを小さく縮小させ、消えていった。
【ジン・フォーブライト(純、クリス)】8才 (真化体)
身体値 301 → 367 → ???
魔法値 314 → 389 → ???
潜在値 355 → 463 → ???
総合存在値 708 → 818 → ???
スキル(魔法):干渉、棒術 8 → MAX 、マナ零子 8 → 9 → ? 、感応 MAX → 干・・・?




