407 侵入者
「大っ・・・丈夫ですか・・・。パミルさん」「・・・ん。かなりギリギリ」「それよりプリメラ。よくやったわね」「え、ええ。まあ力を込め過ぎて、着地にまで意識が回っていませんでしたけど・・・」「わはは。私の土は活用がいっぱい・・・」「ええ。おかげで助かりました」「自慢するのはいいけど。早く自分で起き上がりなさいよ。プリメラもぎりぎりなんだから」「・・・も、もうちょっとだけ」
肩を借りてようやく立っているパミルに呆れつつも、リエナも限界が近いので手を貸せずプリメラ頼みとなっていた。休める場所に移動しようと瓦礫を踏み越えていると・・・。
「おーい・・・」「はぁ・・・。やった~・・・」
元気のない声で呼ぶバッツと、肩を借りたロロナが半泣きになりながら小さく喜んでいた。
・・・・・・
目の前にはいるのに合流するのに2分と掛かるほどに全員の体力も魔力も限界だった。ようやく開けた場所へと全員が集まるとへなへなと座り込んでしまう。
「つ・・・疲れた~」「私も~」「あぅぅ・・・」「・・・無念」「死んではいません」「「「・・・ぷ、あっはっはっはっはっはっはっはっ・・・」」」
誰から吹き出したのか分からない。だけど大変な試練を全員の力でやり抜けたことに皆が嬉しくてつい笑ってしまったのだ。一頻り笑いあった皆は改めて、周りの異空間の惨状を見る。
「・・・これ。オレ達がやったのか?」「うん。あのテロリストっぽいのもあるけど・・・」「``力の使い方には精神力が大きく関わってくる``・・・。お父さんの言った通りね」「(コクリ)ん。別に壊したいわけでも人殺しをしたいわけでもない」「・・・そうですね。私は・・・あの事件で嫌という程、知りました。キャリー達の様な人を生み出したくない」
目の前に広がる大穴。瓦礫となった周辺と更地になった景色。これまでの戦いを何とはなしに思い返しているとバッツがフと現実に戻った。
「そういや。ここからどうすんだ? 試練ってあの2人を倒す事だろ?」「え?あー・・・うーん。たぶん、そうなんじゃないかしら?」「他に戦う相手もいなかった」「そうですね。という事は・・・これで元の世界に帰ると・・・?」「・・・その筈なんだけど・・・。バッツゥ? 試練ってどういうのか私も分かんないけど、先輩達が出した訓練と同じようなモノかな?」「んー・・・なんじゃねえか? 一応倒したんだし、もうチョットすりゃあ戻れるんじゃねえか?」「・・・そうだといいのですが・・・」
初めての経験では先の事まで予測できない。その為、全員がその答えを持ち合わせておらず困り果てていると・・・地面から微かな振動が伝わってきた。
「え、なに?」「・・・きっと、これで脱出って事じゃねえか? 異空間が崩壊したりして」「崩壊って・・・。え、そしたらこの後ってどうなるのっ?」「(フルフル)わからん」「私も初めてです。確か異空間での不具合なら強制的に出されると思いますけど・・・」「私達の場合。これって試練・・・なのよね? 大丈夫?」「「「・・・」」」「だ、脱出口を探せっ!」「出口って、どこっ!?」「そんなの知らねえよ。とにかく早く探すぞ。どっかになんかねえか!」「何かって・・・ほとんど瓦礫だし・・・」「・・・困った」「そんな冷静なっ。もっとしっかりと探しましょっ」「出口ぃ・・・出口っ・・・!」
立ち上がった彼女達は、慌てふためきながらあちこち探し始める。・・・そこへ。
ボゴボゴッ!
「「「!」」」
大穴からナニカが飛び出てきた音と振動に全員がそちらへ目を向けると・・・。ドスンドスンと重い音を立てて黒く細長い四角柱・・・モノリスが立っていた。「?」バッツが知ってる?と指を指し、彼女達の方を見るが当然、首を振って返される。「(だよな)」と納得したバッツを筆頭に全員が慎重に近づいて行く。
「「「・・・」」」
目の前に落ちてきた黒いモノリスは直径が3メートル、横が70センチとくらいの細長さだった。綺麗に切断された断面図の様な表面は黒いとはいえ若干バッツ達や背景を反射するくらいの光沢があり、簡単に作れたりするような代物には見えなかった。
「・・・! もしかして、これが脱出口なのか? ワープポータル的な」「え、本当に?」「・・・そんな話聞いた事ないけど・・・」「(コクリ)怪しい・・・」「ですね・・・。ですが、特に変化もありませんし・・・。この異空間では何が正解なのか・・・」「・・・プリメラの言う事も尤もか・・・」「(コクリ)バッツ、慎重にね」「分かってるって」「(ホントかな~?)」「・・・怪しい」
疑いの目と心配の目で見られる中、バッツがモノリスの方へと手を伸ばした・・・その時だった。
「「逃げてっ!」」「「え?」」「へ?」
リエナとパミルの叫んだのは同時だった。突然の事に3人が彼女達の方へと振り向いた時、モノリスに亀裂が入った。「!」咄嗟にパミルが風魔法を放ち、リエナがロロナと奥にいたバッツの強引に引っ張った。「「あぁっ」」倒れた3人と入れ替わりに風刃が四角柱に向かって飛んだ。次の瞬間、全員の目が驚愕に固まった。罅割れた中から出てきた黒く細長い手が刃を掴み潰したのだ。
「なっ」「えっ・・・」「逃げるのよっ・・・。早く!」
強引に立たせてその場から離れようとするリエナ。あまりの出来事に思考が止まるバッツとロロナは彼女のおかげですぐに後方へと下がる事が出来た。その間もバキバキと亀裂は大きくなり、その中から無理矢理手が柱を押して、体を這い出そうとしていた。白に近い灰色のローブを着た黒いナニカにリエナとパミルは本能的な恐怖を抱く。それは見ていればバッツ達も同様だったが、2人はその比ではなかった。
「な、なんなのあ──」「とにかく逃げる」
プリメラの腕を掴んで、今すぐ叫び出したい恐怖から必死に耐え、走り出そうとした。そこで気付いてはいけない事に気付いてしまった。
「(あれ・・・もう1個は、どこっ!)」
緩慢に見える視界の中、飛び込んだ情報に大きく目を見開き周囲を確認しようとした所で、後方から重い音が聞こえた。
「ぁ・・・ぁぁ・・・」
驚いたプリメラが思わず腰を抜かし座り込んでしまった。・・・見たくない。それでもっ・・・見なくちゃいけない・・・。そんな極限状態の精神でパミルは勇気をもって振り返るとそこには、バラバラと上半分が半壊し、そこから腕を胸の前でクロスしたポーズのままのナニカがいた。
「っ・・・」「う・・・そ・・・」
これにはさすがのバッツとロロナも動けなくなってしまった。・・・それはリエナとパミルも一緒だった。モノリスが完全に壊れ、ズルリと滑り落ちる様にして出てきたナニカ。ガラガラと完全に砕け、石像から生きたモノへと変わり、動き始めるナニカ。前と後ろを挟まれて彼女達はその場で一切、身動きが取れなくなってしまった。
「・・・(何だ・・・! 何なんだっ、こいつっ)」「・・・っ・・・っ・・・!」「ぁ・・・ぅぐ・・・」「「・・・」」
バッツは必死に相手を睨み、震える体を抑えて立ち上がろうとする。そんな彼の腕に掴んで、必死に泣きそうな顔で同じく立とうとしているロロナ。プリメラはまだ立ち上がる事が出来ないが、心は強く保っていた。全身から嫌な汗を掻くリエナとパミル。5人に共通しているのは相手から魔力を全く感じない事。だけど、異様な存在感と恐怖だけはひしひしと伝わっていた。
「・・・ふざけんじゃ、ないわよ・・・。もう限界なのに・・・」「・・・最悪。これじゃあ・・・」
背中合わせで相手を睨みつける少女達。そんな彼女達の前で、まるで神に救いを求めるかのように手を組んでしゃがみ込むナニカ。何をしでかすのか分からない。とにかくこの場を離れる事が一番だというのだけが脳に信号として送られる。「「!」」2人は立てていなかったロロナとプリメラを無理矢理起こすと一目散に脇の空いている道に向かって逃げ込んだ。
「「・・・」」
逃げていく5人を見ようともせず、ただローブに顔が隠れたナニカは天を仰いで祈っていた。10メートル・・・20メートル・・・30メートル・・・。立った少しがこれほど遠いとは思っても見なかった5人。疲れと恐怖で、肉体も脳も精神もピークに達していた。それでも動かせているのは偏に行きたいという本能の欲求だった。
スゥッとナニカが空気を吸い込む動作。次の瞬間、女性の声に混ざって音は増幅され、ショックウェーブが巻き起こされた。
「「「きゃああああっ!」」」
周辺に転がっていた瓦礫と共に5人は数十メートルも吹き飛ばされた。周囲200メートルもの残っていた廃墟群は発信地を中心に波紋となってドミノ倒しのように超振動に堪えられずガラガラと崩壊していった。
「「「う・・・うぅ・・・」」」
幸い瓦礫の落下には巻き込まれなかった5人。何とか生きてはいるが虫の息も良い所だった。
「(・・・さい・・・あく、よ・・・)」
力を振り絞り立ち上がろうとするリエナ。同じく寝返りを打ち、もぞもぞと動こうとするパミル達。震える体に必死に力を入れ、時間を掛けてなんとか起き上がった。目の前10メートル。その先で横並びになったナニカが祈るポーズのまま彼女達の方を向いていた。
「(なん・・・なのよ・・・。これ・・・!)」
敵として見られている・・・。その異質な気配からはハッキリとそんな意思を感じた。・・・逃がすつもりもなければ、急に襲い掛かってくるつもりもない。何をしたいのか分からないその異様さが気持ち悪さを膨らませていく。
「・・・逃がす」
睨んでいたリエナの側に来たパミルが短く告げる。それに思わす鼻で笑ってしまう。「誰?」と用件だけを聞いた。
「バッツとロロナ」「分かった。・・・プリメラには申し訳ないけど、少しだけ付き合ってもらいましょ」「(コクリ)」
相手から目を離さず後退していくパミル。リエナが見張ってくれているのを信頼し、ゆっくりと振り返り、今打てる最善策を告げる。
「(これでも動かない。どういうつもり・・・?)」
石から出て来たとは思えないナニカ。どこからか吹いて来る風にローブが揺れ、その顔が僅かに見えた。輪郭は女性の様で端正な顔が予想された。やはり中の肌色は石像の様なグレー色で不釣り合いに黒く細長い腕が異質さをより際立たせていた。学園生活で習ったり、読んだどの本のモンスターとも該当しない。「・・・」目元も見えない。だけどしっかり捉えている事だけは分かる。
「(やっぱり。誰かが残らないと駄目か・・・)」
足止め出来るとは思えないけど、それでもなんとか時間を稼ぐ。そんな強い気持ちに意志が固まり始めた所で後ろの方が少しだけ騒がしくなる。振り向けないでも分かる。生き残れるチャンスが高い2人が嫌がっている。それでも・・・決めなきゃならなかった。
「パミル・・・」「っ! お願いっ・・・」
微かに上体を動かしたナニカ2体。それほど大きな声で呼んではいないが気付いたパミルが駆け寄ってくる。後ろで僅かに声を発し悔しそうな気配を感じたリエナは心の中で謝った。
``ごめんね・・・``
その言葉を告げて笑ってしまった昔を思い出す。数ヶ月前、親友を家臣達を守る為に嘘の笑顔を見せた時だった。
「(何で、そんな事思い出すかな~・・・)」
苦い思い出。たかだか異空間で現れた異質なモンスターに敗れるだけ。何らかの事情で時間は掛かるかもしれないけど、元の世界へと戻れる。・・・それなのに。あの時の・・・イヤな記憶が甦ってくる。
「・・・イヤな事は、楽しい事で吹き飛ばす」「・・・」「私も同じ・・・」
親友の言葉に思わず振り返ると、口角を上げたその顔は自分も同じ事を思い出してしまったと言外に告げているようだった。嬉しさと泣きそうな気持ちで口を震わせるも必死に我慢。息を大きく吸って前を向いて言う言葉は決まっていた。
「稼ぐわよ、パミル・・・!」「(コクリ)うん。リエナ・・・!」
残っている魔力を体内から使い切るつもりで引っ張り出す。頭が痛くなり、僅かに視界がグラつく。集中を切らせば、二度と起き上がれない。それでも彼女達は魔力を引き上げるのを止めなかった。
「私が牽制します。(ボソ)・・・これが最後の全力・・・」
並んだプリメラも体内に残っている魔力を全部使い切るつもりで魔法の弓を作り出す。不安定で弱弱しい弓を無理矢理、形に変えて弦を引き絞る。彼女達が戦闘態勢に入ってもなお、天を仰ぐように見上げた女性の顔のナニカは目を閉じ、その場で両膝を付いていた。
「(舐めてくれても良いわよっ・・・! この全力で、ちょっとでも稼げればっ・・・)」「(視えなかった落ち度で・・・友達を死なせないっ・・・!)」「(・・・お願い私の力・・・。もう少しだけ・・・持って・・・)」
準備を整える十数秒。とても長く感じる体感も・・・終わりの時が訪れようとしていた。
「・・・いきます」
プリメラの合図に、リエナとパミルは重心を落とし、体表にまで魔力を膨れ上がらせた。同じく、その瞬間にバッツとロロナが踵を返し走り始める。
「「・・・」」
薄く閉じていた目が開き始めた女性の像。白目も瞳孔も無い、ただ黄色く濁った眼球と連動する様に口も少しずつ開いて行く。完全に開き先ほどと同じショックウェーブが放たれるタイミングに合わせプリメラは2体のナニカに向けて魔法矢を射った。
ビィィィィィ――――、ギリリイイイイイイイィィィィィィィィィィィーーー・・・!!!!!!!!
見えない波紋が火の矢とぶつかり嫌な音を発する。火花を散らせる摩擦が不協和音となって周囲に響き渡っていく。射ちきったプリメラはその場で横へと倒れ込んでしまった。
「(ありがとう。これなら・・・)やぁぁぁあああああっ!!」「はぁぁぁあああああっ!!」
リエナは直径1メートルのオレンジの火の玉を投げつけると、追い打ちを掛ける様に時間差で槍を模した黄色い火を撃ち出した。パミルは相手の左右を挟むようにバッテンマークの緑の風を放ちつつ上空から8メートル級の隕石を落下させる。自分達の身を顧みない捨て身の攻撃だった。
「「~~~~~~~~~ッッッ・・・!!!!」」
完全に目を開いたナニカは共鳴する様に高周波を拡大させた。
ガアアアアアア、ドゴン!!ボガアアアアアアアアギイイイイイイイイイイイーーーー・・・・・・!!!!!!!!!!
もはや、どの何の音が生じさせたモノなのかも分からない衝撃と爆発と煙にナニカの姿は見えなくなった。同時に3人は吹き飛ばされ、数十メートルを受け身も取れず何度もバウンドを繰り返し転がっていく。
・・・・・・
ザ・・・ザッ・・・ザッ・・・。
遠くの方で微かに聞こえる瓦礫を踏む音。ぼんやりとした目で真っ先に覚醒したのはプリメラだった。
「(いった、い・・・。どう・・・な・・・っ!)」
意識が戻り、霞む目で飛び込んできたのは、ボロボロになったローブから異様に長く黒い手足の見せるナニカの姿だった。
「(う・・・そ・・・!)」
分かってはいたが、3人が出した全力にローブを引き裂いた程度に留まっている姿に絶望感を覚える。
ザ・・・ザ・・・。
猫背姿のナニカが辺りを見回しながらゆっくりと歩いてくる。大きく舞い上がった煙の為か、それとも身長の為か近くの瓦礫を乱暴に振り払っていた。それだけで数メートルもの障害物が吹き飛び、小さなクレーターを生み出す。
自分達を探している。その恐怖に碌に動けない体でも震える。
「ぁ・・・ぁ・・・、っ!」
ユラリと2体が自分達の方へと振り向いた。口を噤み、必死に今の状況を整理させる。
目の前には同じように転がっているリエナとパミルがいる。ピクリとも動かない事からまだ目が覚めていない事が分かる。声を掛けようにも気付かれるために発せず、動こうにも体力も魔力もほぼ尽きてしまい、ほんの数ミリ動くのが辛かった。緊張からくる心音と痛めた体からくる鼓動で頭が混乱しそうだった。
「っ・・・かはっ・・・」
出したくない音。だけど体が反応し自然と出てしまった鉄臭い血の味。ピクリと反応した1体のナニカ。のっそりのっそりと近づいてくる。もう1体も仲間に続き、近寄ってきた。その遅さが恐怖を倍増させつつもプリメラにはどうする事も出来なかった。
数秒後。煙が晴れてしまい、プリメラ達3人は見つかってしまった。「・・・っ」睨むプリメラを他所に、首を傾げ、前に倒れているリエナとパミルを覗き込むナニカ。痛みに耐え、気持ち悪さに耐え、苦しい呼吸に耐え、彼女は必死に這いずって、残っているかもしれない魔力を練りながら前へ進む。
「(待ち・・・なさい・・・! その人達は・・・絶対に・・・!)」
ただの試練。その敗北だけに終わらない事はプリメラもとっくに気付いていた。だからこそ地を這ってでも諦められなかった。必死に前へと進もうと伸ばす腕。そんな甲斐も虚しく、目の前で2体のナニカはリエナとパミルに向かってゆっくりとその鋭い爪を模した黒い腕を頭上へと持ち上げた。
「(やめて・・・。お願い・・・)」
目の端に涙が浮かび始める。自分の無力さを呪いたくなる。
「(お願いよ。・・・止めて・・・)」
頭の中で繰り返し同じ言葉を呟いていると後ろから駆け出してくる音が聞こえた。一瞬にして自分の上を通り抜けた2つの影はナニカを斬り裂いた。悲鳴を上げてくねったナニカは消える様に影に沈み込むと、遥か遠くへと現れた。
「・・・よく耐えた。お前達」「ここは・・・僕達に任せてください」
軽装鎧の溝に紫のスパークが走る。大盾を構え、彼女達の側へ絶対に近寄らせないという、大きな背中がそこにはあった。
「・・・見た事ないモンスターだ」「ええ。ですが、やる事は変わりません」「ああ(コクリ)。後輩達の試練だが・・・邪魔させていただこう」
ナルシャとドルゴの登場にプリメラは呆気にとられつつも、口元に笑みを浮かべるのだった。
【ジン・フォーブライト(純、クリス)】8才 (真化体)
身体値 301
魔法値 314
潜在値 355
総合存在値 708
スキル(魔法):干渉、棒術 8、マナ零子 8、感応 MAX




