373 想いは繋がる
「どうしましょう?ベルトルン皇が全世界に向けて宣戦布告をなさいました」「落ち着きなさいウガム。まだ始まったわけではありません」「女王襲撃に立て続き戦争とは・・・。市民が不安になってしまいます」「わかりますが・・・先ずはあなたが落ちつかなくては・・・。その不安を皆さんに押し付けるつもりですか?」「っ・・・す、すみません・・・」
ジッとしていられないと行ったり来たり、部屋の中を動き回るウガム司教。あまりの出来事の連続に自分でも気付いていなかったのか、恥ずかしくなった事でようやく椅子に腰を付けて落ち着いた。困ったものですとアルタナル枢機卿は窓を見上げ、当時の事を思い出す。
「・・・あの時は、そのような素振りには見えませんでしたが・・・」「はい。ゴーレムを提供して頂いた時にも、惜しみなくお力を貸していただきました。・・・だというのにこんな急に?」「・・・噂は本当だった、という事ですか・・・」
残念ですとばかりにため息を溢し、項垂れるアルタナル。すると黙って聞いていたウガムが再び立ち上がった。
「・・・開始されるまでにはまだ時間があります。私が和平の使者として、中止を持ち掛けるよう話を付けに参ります」「待ちなさいウガム。・・・私が向かいましょう。アルメラの使者として、枢機卿の立場である私が行けば・・・皇帝陛下も無碍にはなさらないでしょう。あなたにはオーラルへ向かってください」「・・・オーラルですか?」「(コクリ)ええ。・・・あの後、どうなったのかをあなたに見て来てもらいたいのです」「・・・分かりました。それではすぐに出立の準備を始めて参ります」「ありがとうございます。もし訪問が許されるのでしたら、女王陛下には・・・どうかお元気な姿でまたお会いしたいと」「(コクリ)確かに。伝えて参ります」「よろしくお願いします」
早速、自分の机を整理したウガムは必要な荷物を持って立ち上がる。すると、そのタイミングで思い出したようにアルタナルが追加で話しかけた。
「ああ、それと・・・」「はい?」「その襲撃に関して、あなたの方で現地の話を聞いていただければ幸いです」「・・・何か気になる事でも?」「いえ。思い過ごしであればいいなと思いまして・・・」「・・・はぁ・・・?」「あなたの旅が無事であることを祈っておりますよ」
要領を得ないウガムにアルタナルはただただ微笑むだけだった。
・・・・・・
ガタン・・・ガタンガタン・・・。
定期的に何かが切り替わった様な振動。その度に一瞬だけ体が縦に微かに揺れる。カーブへ差し掛かったのか体が少しだけ傾く感覚がした。それもすぐに終わり、後は時折緩やかな左右への揺さぶりが起こるだけとなった。
「・・・ん」
閉じた視界に強い光が入ってくる。覚醒しかけているのに気付いた誰かの気配が目の前に感じられた。
「・・・」(あっ!起きた!良かったぁ~・・・)〔ですから言ったではありませんか。一時的に疲れて眠っているだけだと〕「うっふふふ。でも少しだけ心配だったのよね」
重い瞼が徐々に開いていく。ぼやけている視界では、フードを被った女性が白いフワフワと綿菓子の様な存在を優しく撫でている姿が見えた。
「・・・おはよう。お寝坊さん」「・・・ぇ?」
上から優しく声を掛けられ、ようやく半覚醒状態だった意識が目を覚ました。目深に被ったフードの女性は微笑みながらジンを見下ろしていた。思わず飛び跳ねる様に体を起こす。ちょっと驚いた女性は体を反らし、衝突を回避する。
「えっ?あ、ここは?えっ?」
慌てて周囲を見回す。それでも分からず立ち上がって見回した。
「え?どこ、ここ・・・。列車?」
左右に等間隔に取り付けられた座席。通りやすい様に作られた真ん中の通路。天井から吊り下げられた照明。上下に別れている小さな窓・・・。全体的に何処か古めかしいデザインだがジンは確かに列車の中にいた。
「ふふふ。落ち着いて。とりあえずは座ったら?」
隣にいる女性が椅子をポンポンと軽く叩き、座るように促す。``ええっ?``混乱しながらも大人しく従うと向かいの席に座る男性が笑った。
「はっはっは・・・。元気そうじゃないか男の子はそれくらい元気があるのが一番だ」「ふふふふふ。そうね。でも・・・周りの迷惑になるから、ちょっとだけ静かにしましょうね?」「あ、す、すみません・・・」
確かにそうだと条件反射で謝る。と、そこへ目の前に雲が・・・ゼクが飛び込んでくる。
(ジンっ、よかったよ。目を覚まさないから心配だったんだよ)「(あ、ああゼックン。ゴメンね。・・・でも、ここは一体・・・?)」(さあ、どこか分かんないよ)〔我々も先ほど、目を覚ました所です〕「(へー、そうなんだー・・・。・・・えっ!)」
ギョッとして体が固まってしまった。流しかけていたが、そもそも相棒であるサポートに気絶という概念があるとは思えなかった。そのサポートが気を失っていた。ジンの中での衝撃は凄まじいモノだった。
「ここは星想列車。あなた達はここに落ちてきたのよ?」「落ちて?」(どこから?)「たぶん、オーラルにある高い崖だろうな。列車はあそこも通るそうだ」「崖・・・」「憶えてないの?」「(・・・)」
ジンとゼクは同じように手を顎に付け思い出そうとする。フードで目元を隠された男性と女性の言葉から、薄っすらと少し前の記憶が徐々に思い出されていく。そんな時だった。2人の全く同じタイミングでとった仕草に思わず笑ってしまう女性。
「ふふふ。凄く息の合ったお友達ね。まるで兄弟みたい」(そうだよ!ジンとボクは友達で、色んな所に旅をしてるんだ)「そうなの・・・。でも、あんな所から落ちるのはちょっと危ないかな~?」(うん・・・。ごめんなさい)「素直に謝れて、えらいえらい」
しょんぼりしていたゼクの頭を優しく撫でる女性。そんな光景に向かいの席の男性も口角を上げて、微笑んでいるようだった。
「・・・あれ?お2人はゼックンが見えてるんですか?」「ゼックン・・・?・・・そうね、しっかりと見えているわ」「しかし、こんな所に精霊がいるなんてのは初めて見るな」「(本当に見えているんだ・・・)」〔ここは少々、異空間に似ています〕「(どういう事?)」〔周りを見てください〕
背伸びをする様に上体を起こし、僅かに突き出た座席の頭から周囲を覗いてみると・・・その異変にすぐに気付いた。乗車している人の顔がまるでアニメや漫画の様な目が描かれていない状態である事だった。ライトだけじゃなく、深い森を走っているこの列車に射し込んでくる光でも確認したが分からなかった。半透明や薄っすらと水色、輪郭は分かるが顔の部分だけが不透明だった。後は肌や服の色がしっかりしている目深にフードを被った人達と・・・不思議な光景だった。
「(何だこれ・・・?!)」
思わず目を見開き固まってしまった。起きた時は状況を整理するのに必死で意識していなかった。すると通路から2人の男女がこちらへ向かって歩いてくる。同じく目深に被ったフードで顔が分からない。どういう理屈なのか、下から見上げる形なのに見えなかった。
「はっはっは。何やら凄い形相だな」「こんな光景では驚くのも無理ありませんよ」「まあ、子供は元気なようで何よりだ」「うふふふふ。この状況を元気というのも不思議なモノですけどね~」「はっはっは・・・。確かに・・・」
声や口元から判別するに少しご年配といった印象だった。服に関しても傍に座っている人達に比べると落ち着いた色合いだとも気付く。
「他に何かありましたか?」「いや、ここに来たのは彼等だけのようだ」「ふぅ・・・。こんな所に来るというのも数奇な運命だな」「まあまあ、こんな機会なんて滅多にありませんから。あ、ありがとう。ゆっくりするのも悪くありませんよ」
``ごめんね``と言ってジン達を窓際に詰めると、親し気に話しながら老夫婦らしき人達が隣に座った。僅かに揺れる列車。徐々に視界が森から林へと景色が変わっていく。
〔どうやらお知り合いのようですね〕「(っぽいね)」
服装のデザインや色調は違うのだがどこか似た雰囲気を4人から感じた。純粋なゼクは素直にその事を聞く。
(ねえねえ?2人はだあれ?)「この人達は向かいに座る私の夫のご両親なの」「初めまして」「よろしくね」(よろしく。ボクはねぇ、ゼクっていうんだ)
体いっぱいに表現するゼクに元気な子だと老夫婦は微笑んだ。そしてその顔がフと自分に振り向かれたのに気付く。
「君達がどのようにしてこの列車に乗ってしまったのかは知らないが、あまり長いしない方がいいかもしれない」「?それはどういう・・・?」「この列車は、詰まった想いが少しだけ留まる場所なのよ。またあなたはここに居ていい人じゃないわ」「(なるほど異空間・・・ね)」
老夫婦の話に何となく合点がいく。いや薄々そうなのではないかとも分かっていたが、確信が持てたのが今だった。
「あの・・・少し聞きたいんですが・・・。ここにアルメラって人は来ませんでしたか?」「アルメラ?」「ふむ・・・また大層な名が来たな」
腕を組んだり、はて?と考える老夫婦。その反応から心当たりがない事を察する。
「(という事は・・・)」〔ええ。しっかりと星に還ったようですね〕
出来るとは言っても、初めてやる方法。確信が持てなかったのだが、2人の反応で少しだけ肩の荷が下りた気がした。ジンとサポートが人知れずホッとしていると隣に座る女性が話しかける。
「それって?始祖アルメラ様?」「ははは。また凄い名前が出たな。そんな名前の人物がここに来ていたら、流石に気付いているだろう」「そんな事が分かるんですか?」「(ふるふる)いいえ。実際には、時間を掛けてお互いが話し合えるようになったら分かるって意味なの」(?)「ここはね。想いを運び、乗せる場所なんだよゼク君。ただ、その想いってのを何処に置いて行くかが重要なんだ。その時まで、私達は何度でもこの列車に乗り続けるんだ」(???)
男性の説明にますます意味が分からず眉を寄せて、体を大きく傾けるゼク。変わって女性・・・男性の妻が言い方を変えた。
「ゼク君は大切な人に自分がいた事を覚えていて欲しい?」(・・・うん!だってみんな友達だもん。ジンもそうだしサポートもそうだし、ユティだってそうだし・・・みんなみんな。一緒に遊んだボクの大事なお友達。だから・・・ボクはみんなに覚えていて欲しい・・・!)「〔・・・〕」
精霊と人の寿命は違う。自我を持ってしまうと、その果てしない時の中を生きる精霊にとって人の一生はほんの僅かな事なのかもしれなかった。本当はもっと短いかもしれない。だが、明らかにそこには寿命という隔たりがあった。薄っすらとだが、明るく話しているゼクの言葉。その中に無意識に揺れるマナには悲しい気持ちと強い願いにも似た想いがあった。女性は微笑みながら静かに頷いた。
「そうね。私達も同じなの。それはきっとここに乗った人達、皆に言える事なのよ」(ここにいるみんな?)「ええ、そう」
表情は見えない。だが、そこには穏やかな雰囲気や、時々笑っている声が聞こえてくる。
「気持ちを残した者達が・・・後悔を残さないように見届けて、お別れを告げるために私達はいるの。相手にだけじゃない自分自身と向き合って、次に行くために」(・・・どこに?)
ふふっと柔らかな笑みを本当の事を話さない女性。ゼクは聞きたい気持ちがあるが、聞いていいのか迷ってしまう。外の景色は僅かな木々と草原へと変わっていた。明るくなった列車内で旦那がゼクの方をしっかりと体も向けて告げる。
「教えてくれる人ってのは、ようやく自分自身に踏ん切りが・・・覚悟が決まったって事だよ」(・・・それって・・・)
察したゼクは悲しそうにジンに振り返る。それはアルメラとの出来事を思い出したからだ。優しく撫でてあやす妻。表情は見えないがその雰囲気には慈愛が詰まっているようだった。
「悲しまなくてもいいのよ?まだまだあなたには色んな出会いや思い出がいっぱいいっぱい待っている。それなのに悲しい顔をしてちゃ、楽しめないでしょ?・・・ね?」(・・・すっ、うん・・・)
少しだけ鼻をすすり、泣きそうになった気持ちを立ち上がらせる。それに4人の家族が微笑んだ。
「はっはっは。それでいい男は強くあれだ」「きっとゼクちゃんには、これからもたくさんのいい思い出が待っているわ」「難しく考えなくてもいい。今の気持ちを大切にするんだ」「あなたも・・・。それからジン君も・・・もっとたくさんの幸せな人生を歩んでね」(・・・うん!)「頑張ってみます」「殊勝な言葉だな」「子供っぽくないな。もっと堂々としても構わんのだぞ?」「あはは・・・」
中身が高校生なものでとは言えず、適当に愛想笑いをしているとなんだか心配そうな表情をされてしまった。
(大丈夫だよ!ボクがジンと一緒にいるもん)「・・・ふふ。ええ、よろしくね」(うん!)
代わりに答えるゼクに微笑ましく、和やかな空間が流れた。気付けば列車は水の上を走っていた。水面を白く照り返すような明るく穏やかな景色がまるで列車内を癒しているようだった。
・・・・・・
プァ―――――――・・・!!
汽笛が鳴る。その音を聞いた女性はゆっくりと視線をジン達に下ろし、なんとなくだが寂しそうな表情をした。
「お別れの時間みたい。あなた達は降りた方がいいわ」(そんな~)
寂しそうな顔をするゼク。だがジンとサポートにはそうしなくてはならない気がした。
「行こうゼックン。俺達にはまだやらなくちゃならない事がある」(・・・)
水の上を走っていた列車が霧深い何処かへと走行。その速度が徐々に落ちていく。もうすぐ停車だろうとジンはゆっくりと立ち上がった。同じく降りようとする乗客達が出口の側へと移動し始めていた。
プシュ――――・・・!
何処かの霧深い閑散としたホームに煙を上げて星想列車が完全に停止した。自動で開け放たれた扉からゆっくりと乗客が降りていく。ジン達もその列に並ぶとその後ろを4人の家族が付いて来る。
見送ってくれるようでホームに一緒に降りてきた。そしてジン達は向かい合わせになって別れを告げる。
「はぁ・・・楽しい時間というのはひと時ね。でも・・・楽しかったわ。ありがとうジンちゃんとゼクちゃん」「僅かな時間でも、こうやって話せて楽しかった。達者でな」「あまり無理はするんじゃないぞ?いいか?お前達は1人じゃない」「・・・元気でね。本当に楽しかったわ」(うん。ボクも)「ありがとうございました。お世話になりました」
礼をして再び顔を上げた時、口元を強く引き結び辛そうな顔をしていた女性が突然、ジンとゼクを向かってしゃがみ込んで抱きしめた。
「あなた達が元気な姿でいてくれる。それだけで幸せに想ってくれる人がいる事を忘れないで」
強く抱きしめるその女性の体は震えていた。呼応する様に揺れ動く何かを感じる。ジンとゼクは小さな腕を彼女の背中へと回した。
(ちょっとだけど、お母さんみたいで嬉しかった。ありがとう)「俺も精一杯、生きてみます」「っ・・・!」
息を飲む女性にゼクはちょっと恥ずかしくも誇らしげに笑い。ジンは軽く微笑んで抱擁を受け止めるのだった。
プアアアァァァ・・・・・・!
汽笛が鳴る。列車が走る合図だ。
旦那が優しく妻の肩に手を乗せると寂しそうにはジン達からゆっくりと手を離して立ち上がった。頷く老夫婦が列車に再び乗り、遅れて夫婦も乗り始める。
自動で閉まるドア。再度鳴った汽笛と共に列車はゆっくりと動き始める。動き出す列車とは反対に移動した女性は最後列のドアから手すりのある外へと出てきた。激しくフードと中の長い髪を無視して、どんどんと小さくなっていくジン達をいつまでも見ていた。
そうして見えなくなった瞬間、崩れそうになる体を夫が支えた。遅れて老夫婦も外へと出てくる。
「大丈夫だ・・・。ジンは元気でやっている」「そうだな。妙な状態だったが・・・あの子なら無事だ」「信じましょうクラレス。孫達を」「・・・ぐすっ・・・ええ。・・・あの子なら大丈夫。だって友達がいたもの」「そうだな。・・・騎士になるという夢も本当に出来るかもしれないな」「ゼクちゃん、だったかしら・・・。本当にあの子は視えていたのね」「ワシらが、あの子の本当を流してしまっていたな」「うん。だけど・・・もう大丈夫だ」「・・・元気でね・・・ジン・・・」
・・・・・・
〔行きましょうか〕「そうだな。まずここがどこか知らないと・・・」(う~ん。こんなに霧があるんじゃ、見えないよ)
列車を見送ったジン達は誰もいないコンクリートの足場だけホーム階段をゆっくりと下りる。真っ白で方角も掴めない霧の中、乾いた地面を踏みしめただ道の続く先へと向かって歩いて行く。
土がむき出しの地面を道に沿って歩いていると霧が嘘のように晴れていく。先ほどまで視界ゼロと言っても差し支えないほどだったのに今は遠くに薄っすらと山が見えそうなほどにクリアになっていた。
そこで感じたのは肌寒さだった。思わずぶるっと震えてしまいサポートが風の膜を張ってくれる。
「サンキュー」〔あくまで風除けです。早く服を何とかしましょう〕「・・・あー、そっかー・・・」(ボロボロだったねー)
列車の中は丁度いい温度だったので、一切気付かなかったがジンは荷物を失い。上下ともに戦闘で破れたり燃えたりと穴だらけであった。冬の寒い季節にこれは死を覚悟するレベルである。
急ぎ近くの町へとマナを使って移動を開始しようとすると、サポートに止められた。
〔誰かいます〕「え?」(?・・・あ、ホントだ)
目を凝らすと前方の道にどういう理由で理由で作られたのか分からない、道に沿ったレンガの低い壁らしき物の残骸に座っている誰かがいた。助かったと思いジンが近づいて行くと、向こうは何やら驚いた様子で飛び跳ねると走って来た。
「うそっ、ホントに来た・・・!」「だから言ったろ?リーダーの勘は当たるって」
ジンには聞こえなかったが、そんな会話をしながら2人の男女は慌てて走ってくる。
「(地元の人?)」〔・・・そんな感じはしませんが・・・?〕
不思議に思いつつ、とにかくちょっとだけ助けてもらおうと目の前まで近づいた時、突然神妙な顔で話しかけられた。
「あなたがジン・フォーブライト君ね?」「え?どうして?」「少し話があって来たんだ。・・・その服の事もあるし、付いて来てくれないか?大丈夫、危害は加えない」(・・・?)「あなたと少しだけお話がしたいの。ちょっとだけ付き合ってくれないかしら?」「(どう思う?)」〔敵意はありませんし。問題ないでしょう〕「分かりました」「では、こっちへ」
先行する男女の背中をジン達が続いていると、思い出したように女性が振り返る。
「あ、そうだ忘れてた。ようこそベルニカへ・・・!」
歓迎するかのように片手を大きく広げ、女性は明るくそう言った。
【ジン・フォーブライト(純、クリス)】8才 (真化体)
身体値 136 → 178
魔法値 145 → 195
潜在値 153 → 211
総合存在値 251 → 333
スキル(魔法):干渉、棒術 6、マナ零子 5、感応 8




