265 掘り掘り・・・。最初の鉱物は多めに持っておこう
「んん゛ん゛ん゛~・・・っ。・・・ああ、ようやく到着か~・・・」「起きた?」
少し呆れている様な声を出してロロナが伸びをしているバッツに声を掛けた。
「いや~・・・ずいぶん時間掛かったな」「よく言うわ。ほとんど寝てたのに・・・」「あはははは。いや~悪い悪い。夜中の見張りでずっと起きてたから・・・」「でも、それってジン君が起きて教えてくれるから結局バッツは寝てたじゃない」「なははははは・・・」
笑って誤魔化す幼馴染にため息を吐いてしまうロロナだった。
「・・・しっかしよく分かるもんだね」「ホント、私も気付くのちょっと遅れちゃってたのに・・・」「まあ何回か野宿を経験してるので・・・そういう時の感覚って言えばいいのかな?そんな感じです」
流石に感知やサポートによる報せ何ていうワケにもいかず、それとなくトイレとか言ったりして起きたタイミングを見計らって、報せていたジン。
無理はあるがそれでユティとナルシャには納得してもらうしかなかった。
〔流石に同じ手は何度も通用しませんから、それとなく似た様な事態になりましたら色んな工夫をしていきましょう〕「(そうするしかないよな)」
適当にユティ達には笑顔で対応しつつ、サポートと対策を考えるジンだった。
・・・・・・
ホローグを出発して1日。
昼を丁度過ぎた頃、多少のトラブルに遭いつつもジン達は目的の町``トルースサンド``に到着した。
トラブルの原因は主に、前方を行く馬車の車輪が亀裂に上手いこと挟まってしまい、立ち往生した事だった。
山が多く、山岳地帯もあるこの国・・・ジルベガンでは馬車にもそれなりの対策は施されているが珍しい事ではないらしい。
それを狙ってまさに山賊をする者達も少なからずいる。今回、ジン達を襲った者達も少数メンバーだったが山賊だった。
ジンが出る幕も無く、あっさりとユティとナルシャが撃退。ほとんど武器を使わず身体能力のみで倒してしまった。
あまりの鮮やかさに、バッツとロロナが尊敬の眼差しで彼女達の戦いを見ていたほどだった。
その為、早朝辺りに着くはずが昼過ぎとなったのだった。
「で?どうするんですか?」「・・・それを私達に聞く?バッツ君」「ははは・・・。まあ、慣れてないんだろうね。良いだろう。ここは私達が案内しよう。本来は誰かに聞き、目的の人物を探して依頼内容を確認するのが先なんだが・・・ここは学生達もよく通るからね。泊まらせてもらっている行きつけの宿に向かおう」「行きつけ?」
ロロナがユティの方を振り向く。
「冒険者ギルドの近くの宿でね?比較的、静かで近くには酒場も無くて落ち着くには良い所なの」「へ~。そんな所が・・・」「ドワーフさん達もたくさん住んでいるから、酒に酔ってのケンカも珍しくないのよ。それに巻き込まれないようにって事なのよ」「ああ~、なるほど・・・」
ユティの補足にロロナとバッツが納得していた。
〔どうやら酔うとケンカを起こすようですね〕「(どこの世界でも吞まれるなって話なんだろうね。でもドワーフ達が争うってなんだかファンタジー感が増す感じで、少しだけ見て見たい気もしなくはない)」〔野次馬はどうでしょう・・・。巻き込まれる展開しか見えませんので止めましょうね〕
バッツ達の見えない所でウキウキさせてしまっていたジンにさっそく止めに入るサポート。
「それじゃあ行きましょうか」「確か、アッチだったな」
ユティに軽く聞きながら、扇動する様に歩いて行くナルシャ。それに続いてジン達も宿を目指して町の中へと入って行くのだった。
「へ~・・・なかなか良い所じゃない♪」「気を利かしてくれたのかな」
嬉しそうに、案内された大部屋を見回すユティ達。
「・・・でも、全員一緒でいいんですか~?」
ロロナはナルシャ達に小声で聞きながら、その視線の先はバッツを見ていた。
「?」
少しだけ振り返るが、すぐに興味を失せ、窓の方へと駆け出した。
「おい見ろよジン。すげぇ景色だぜ?」「?・・・おお~・・・山が凄く近い・・・」
町に着いた時から気付いていたが、窓から覗く高い景色から見た、その山は圧倒的な存在感をジン達に見せつけた。いや、圧迫感すら感じるほどだった。
「でっけ~・・・。こんなに近くて、向こうの住人は大丈夫なのか?」「外側の方はかなり頑丈な作りになっている山だそうよ?中とは違って、魔力を外の太陽とかから吸収しているんですって」「へ~・・・」
同じく窓の外を覗きに来たユティがジンやバッツに説明。それに続いてナルシャとロロナも、山を眺める。
「相当頑丈な作りで特殊な採掘道具でないと削るのも困難だそうだ」「じゃあ、地震とか・・・?」「起きてもヒビすらほとんど入らないそうだ。どういう作りになっているのか学者達も興味を示してたまに研究に来るそうだよ」「だから、すぐ傍に家を普通に建てても問題ないって事なの」
感心するジンとバッツ、ロロナの3人は再び視線の先を鉱山の方へと向ける。
そんな3人の初等部達の素直な反応の初々しさを微笑ましそうに見ている先輩達だった。
「さ、そんな事よりも。少し遅れちゃったけど昼食を済ませたら、早速依頼人に会いに行きましょ?」「何処にいるのか分かってるんですか?」「依頼書に書かれている鉱山に行って、誰かに聞けばわかるでしょ?」「あ、そっか」
ユティの言葉に納得したロロナはさっそく出掛ける身支度の為、持って来た荷物を置いた。そして、そこで思い出す。
「あ、じゃなくて」「「?」」
2人の先輩の方にコソコソと移動する。
「どうしたんだ?先に行くぜ?」「うん。先に行ってて」「ほーい。ジン、行こうぜ?」「うん」
部屋を出て、遠ざかって行く足音を確認してから再度、先輩達に問うロロナ。
「良いんですか?仮にも男と一緒なんて・・・。私は・・・まあ、バッツとは慣れていますけど・・・」
後半、恥ずかしそうにモゴモゴとしてしまうロロナ。
「はっはっは・・・。あの少年が寝込みを襲う様な行動を取るのかい?」「ふふふ。そうねー・・・。仮に出来たとしても私達相手に、そんな事をして無事でいられるかしら?」「あ、えー・・・?あー・・・」
恥ずかしさがあったロロナだが、ユティやナルシャに、本能のままに飛び込んで返り討ちに合う結末が容易に想像出来てしまい、杞憂だったと思い直す。
「まあ・・・あの子なら・・・」「おいおい・・・」
少し顔を赤らめて言うユティ。冗談なのか本気なのか分からない彼女に思わずどう止めようか考えてしまうナルシャだった。違う意味で危機感を感じる瞬間だった。
「はぁ・・・少年の隣には私が寝る。ロロナ。バッツの事が気になるなら、彼の隣には君が寝ろ」「ちょっ、ちょっとナッちゃん。それは勝手に決めない──」「これは決定だ。あの子の近くにお前を置いておくと、オカシな事をしかねん。私が見張るからそのつもりでな・・・」「・・・うぅぅ」
風紀員の立場として生徒会長に釘を刺すナルシャ。しょんぼりしたユティは自分の人差し指同士を筒にながらしょんぼりするのだった。
「(ジン君の方が、身の危険はあったのね・・・)」
ホローグで薄々気付いていたが、この瞬間ハッキリと理解したロロナだった。
・・・・・・
宿の食堂で食事を済ませたジン達はさっそく依頼人に会うために目的地へと向かった。
近づくにつれ、どんどんとその大きさと存在感を強調する鉱山。近くにはいくつもの山々があり、そこへ向かってルートが別れている。目的の山は一番手前にある真っすぐな道で、なだらかな坂の先にあった。
「・・・はあ~・・・ほとんどドワーフばかりじゃね?」「一応他の種族の人達もチラホラいるよ?」
採掘現場から出てくる者、それを町へと台車に乗せて運搬する者。見渡す限り、泥や埃にまみれた気骨隆々な男達ばかりだった。そんな者達が汗を流し働いていたのだ。中には珍しく女性もいる。力仕事の為、一般の女性よりも体が引き締まっているように見られる。
「何て言うか・・・むさ苦しいな」「こら、頑張って働いてくれてるんだから失礼な事言わない」「はっはっは、済まねえな坊主」
バッツの正直な感想を注意していたロロナに、気さくに1人のドワーフのおじさんが話しかけてきた。
やはりというかジンのイメージした通りの、身長よりもガタイの大きさで低く見えそうなドワーフがそこにはいた。
「すみませんバッツが」「はっはっはっは・・・。まあ、初めてここに来たもんは皆同じような感想を抱くんだ、ワシらの気にしておらん」
そう言うと肩に担いでいた大きな布袋を下ろし、改めてジン達を見る。
「お前さん達の恰好・・・ホローグの方の学生さんか?」「はい。私は中等部のユラウレムと申します」「同じくナルシャです」
代表してユティが挨拶。それにナルシャも続く。
彼女達が頭を下げた事でドワーフのおじさんも倣って頭を下げる。
「これはどうもご丁寧に・・・。で?ここには何をしに?」「ジン君?」「あ、はい」
呼ばれたジンは依頼書を見せる。
「どれどれ・・・。ああ~、学生クエストか。鉄鉱石を1つ採掘・・・。ん?何だこの数?」
書かれた内容に補足された数を見て、頭を傾げるおじさん。
「ああ、この子達。同じ依頼をいくつも同時に受けたもので・・・」「それでそんな数字になっていたのか・・・。はは、まあ鉄鉱石ならすぐに手に入れられるだろうし、問題ないだろう。屑鉄でも構わないんだろ?」「はい。依頼内容にはその様に書かれていますので・・・。それで・・・ガイタスさんという方は・・・?」「ああ~。ウチの大将ならあの中だ。付いてきてくれ」「助かります」
親切にドワーフのおじさんは同僚達が忙しく出入りしている大穴の中へと案内してくれる。
大きな荷車を使えるようにだろう、横幅が20メートル以上もある大きな穴だった。
「へ~・・・結構明るいし広いんだな」
天井や周囲を見回し、関心するバッツ。
入口からそのまま真っすぐにかなり奥まで大穴が続く。更にある程度奥へ入ると入口以上にくり抜かれた様に穴の範囲が拡がっていた。
「・・・凄い。こんなに穴を開けても崩れないんですか?」「山の外の壁は頑丈でな。削るのが難しいんだ。削ったとしてもそれを扱う為の武具を作るのも一苦労で、商売としちゃあ割に合わん。その為に山を1つ潰して、中の鉱物を埋もらせてしまう方が俺達、人間にとっちゃあ困るってもんだろ」「・・・確かに、そうですね」
ナルシャは同意しつつ、ツルハシで削っている者達を見た。
「皆さんのおかげで、今の生活は成り立っている。山1つ無くした所で大きな影響にはなりませんが、重要な生活の1部である事は間違いありません」「はっはっは。そう言ってくれるとやりがいがあるってもんよ」
気を良くしたドワーフのおじさん。
彼の案内で、1つの穴の範囲が狭くなった通路の先を通される。
「お~い、ガイタスの旦那~」「ん?どうした~?」
手を振って呼びかけられたドワーフの1人が、指示をしていた仲間に資料を渡して、歩み寄って来た。
「おう、どうしたんだ?」「この学生さん達が、旦那の依頼を受けに来たんだとよ?」「あん?依頼?」
思い出せないのか顎を擦り首を傾げる。ジンはすぐさま依頼書を見せた。
「これです」「ん?・・・おお~・・・!そんな依頼したっけな?随分前の事だからすっかり忘れちまってたわ。なっはっはっは・・・」
豪快に笑うガイタス。
「すみません。随分ため込ませてしまった依頼のようで・・・」「ん?ああ、良い良い・・・。ギルドから勉強の為だといって頼まれた事なんだ。俺達もすぐに出来る依頼しか頼んでねえんだ気にしなさんな」
本当に気にしていないため、ヒラヒラと手を振って軽く答えるガイタス。
「で?ここに来たからには受けるんだろ」「はい」「よろしくっす」「お願いします」「おおう。・・・って、坊主達だけが受けるのか?」「私達は・・・まあ付き添いの様なモノです」「初等部としての初めてのクエストですので。どこまでやれるのか見届けようと思います」「なるほどな・・・。ひひ、頑張れよ坊主ども」「うす!」「もう・・・調子良いんだから・・・」
頭を手を乗せて陽気にジンに言ったガイタスに、代わりに元気に答えるバッツだった。
改めて依頼書に目を通すガイタス。そしてある一文に気付くと止まって振り返る。
「ああ、それはこの子達がガイタスさんの依頼書の束を一気に受けたからです」「そうか・・・。まあ、簡単なモンだし大丈夫だろ」
一瞬、心配になったがすぐに気を取り直すと、再び依頼内容に目を通して、ジン達に指を指して方角を示す。
「鉄鉱石なら、あそこが掘り易い。ウチのモンは今、赤鉄を掘っている最中だから、ほとんどいないはずだ。好きに掘ってくれて構わん」「え?それで大丈夫なんすか?」「ああ。鉄鉱石は割と簡単に掘れちまうもんなんだよ。まあ、そうは言っても坊主達じゃあ少し手こずるかもしれねえが・・・」「構いません。その為の課外授業です」
ユティから言葉に納得したガイタスは案内した仲間にジェスチャーする。理解したドワーフのおじさんはすぐ近くにあった荷物置き場へと向かった。
「それじゃあ、コッチが渡すツルハシを使ってくれ。掘り終わったら、あそこか誰かに渡しておいてくれ」「分かりました」「それじゃあ、俺は仕事があるんでな」
そう言うと、ガイタスは踵を返し再び資料を受け取って仲間と話し合いを再開させた。
「ほいよ。あぶねえから気を付けろよ?」「ありがとうございます」
ジン達3人はそれぞれツルハシを受け取ると、教えてもらった採掘場所へとさっそく向かった。
・・・・・・
「お~し。やるぞ~♪」「力任せにしちゃ、ツルハシ壊れるわよ」「ははは、さっきのおじさんが壊れても構わないって言ってんだ。先ずは掘っていこうぜ?」「はぁ・・・」
バッツのこういう暢気な所に呆れつつも、諦めてロロナも壁に向かってツルハシを振り下ろすのだった。
「っと、かって~・・・」「っ・・・!」
ツルハシから離して両手を振るバッツ。ロロナも片手を離し痺れを感じて、手を解していた。
「みんな頑張れ~♪」「勢いじゃなく、体も使え~・・・」
観客のユティとナルシャは少し離れた所でのんびりと応援していた。
〔ジン・・・〕「(うん・・・ちょっとだけ・・・)」
ガリ・・・。
「(簡単に削れるんだが・・・)」〔どうやら身体能力だけで砕いてしまえるようですね〕
軽く、目の前の少し出っ張った小岩にツルハシをたて、ゴロっと簡単に削れてしまった事に少し驚いてしまう。
〔これは・・・。ジンは逆に、あまり体に勢いも付けない方がいいですね。もしマナを使うと一気に大穴が出来て、落盤事故を起こしかねません〕「(そこまで脆くはないと思うけど・・・気を付けよ)」
ジンはこっそりと、サポートの補助も手伝ってほとんどマナを使わない状態にして壁を削る事にした。
「(ボソ)・・・彼にはやはり無理という事なのか?」「(ボソ)本当にそう見える?」「・・・」
この町に来る時に立ち回ったこと以上にナルシャにはジンの力量が分からない。しかし、友人のその余裕っぷりから嘘ではないとも分かる。
「(色々と彼にも事情があるのだろう・・・。彼女の様に)」
微笑ましそうにジン達を見るユティを横目に見つつ、しばらくはツルハシを振り下ろし悪戦苦闘する彼等を見守る事にしたナルシャだった。
・・・・・・
「だああ゛あ゛あ゛~・・・っ!もう、無理っ・・・!」「・・・痛い・・・」
固い床に大きな音を響かせて、盛大に座り込むバッツ。その横で、静かに同じく座り込んでしまうロロナ。
「・・・もう限界?」「はぁ・・・はぁ・・・そんな事言っても、ユティ先輩。これ・・・硬すぎですって・・・」「手が痺れて感覚が・・・」「あらあら♪」
傍に寄ってしゃがみ込むユティ。その後ろを笑いながらナルシャが歩み寄っていく。
「ははは・・・そりゃあ。本当に力のみで岩を削ろうとするからさ」「・・・ええ?」「どういう・・・コトですか?」「ここで働いている人達はねー・・・別に、本当に力だけで掘っているわけじゃないの」「「?」」
お互いの顔を見るバッツとロロナ。
「彼等は別に大人だからガタイが良いからというワケじゃない。彼等は無意識に魔力を使っているから岩を削れているんだ」「この世界の生物には少なからず魔力が宿っているって事は習ったかしら?」
ユティはそう言ってバッツとロロナをそれぞれ見る。
「はい。生まれてきた時には少量でも持っていると」「そう。だから才能の有無なんて関係なくても、自然と体に魔力が宿る」「彼等はここで働いている内に少しずつ、岩を削るのに必要な魔力の運用方法を身に付けているんだ。だから、振り下ろすだけで壁を削ることが出来る」「当然、それまでには苦労もなさっていたでしょうが、それだけの力を身に付けるくらいツルハシを振り下ろしていたのでしょうね」「しかし・・・我々にはそれに対抗できる力がある」「必死に汗を掻いて働いてくださっている方々を、軽視してしまうようで申し訳ないのだけど・・・」
ナルシャがバッツ達に見える様に人差し指を1本立てる。ユティは心苦しいと思いつつも、否定しなかった。
「・・・そっか・・・魔力・・・」「正解」「え?え?」
何となく気付いたロロナが呟いた。それにナルシャが頷く。分かっていないのはバッツだけの様だ。
「魔力・・・。私達の体内に流れるマナは、ある程度出力を調整できるの。強い魔法やスキル、技なんかを発動させるときに練られるのはその為ね。豊富に宿っている為、魔力をたくさん持っているのよ」「そして、その力を多少だが・・・外。つまり、外部に放出してやれば・・・」「魔力で身体能力が強化できる」「ええ、そう。あなた達は戦士タイプ。魔法使いよりも身体強化には向いているはずよ?」「そうか・・・やってみます」「え?えっと・・・つまり・・・」「自分の魔力を多く外に出せばいいのよバッツ」「お、おお。そういう事か・・・!」
多少、ロロナの雑な説明だがそれで納得したバッツ。どうやらこれくらいの方がバッツには理解しやすいようだった。
早速、ユティ達の教えてくれたことを実践するロロナ達。
「んっ・・・。これはちょっと辛い・・・かも。・・・でも」「おお。・・・なんか出来る気がしてきた・・・!」
2人には光明が見えたようだった。
ガン!・・・ボゴン、ゴロンゴロン・・・。
「おお~・・・いける!」「やったー・・・!」
効果はすぐに現れ、それが嬉しくなったのか次々とツルハシを振り下ろす2人。
「あんまり無茶はしちゃダメよ~?」「普段よりも魔力を多く放出しているからな。魔力と体力が尽きる前に切り上げるんだぞ~?」「は~い・・・」「おおうっ!」
再び元の場所まで下がりつつ、見守る事にするユティ達。
「(さて・・・彼は・・・?)」
チラッとその先・・・ジンを見るナルシャ。
「(あまり変わってない・・・が・・・)」
調子が出てきたバッツ達と違って大きく壁を削られていないがジンの足元には、彼の拳の倍以上の大きさの石がゴロゴロと転がっていた。
「(ボソ)ね?言ったとおりでしょ?」「(ボソ)ああ、その様だ」
親友がウインクしながら掛けてきた言葉に笑いつつ答えるナルシャだった。
「(やれやれ・・・。ますます彼が分からなくなりそうだ)」
口元を綻ばせつつも、どう評価したらよいのか困りつつ3人の様子を見守るのだった。
【ジン・フォーブライト(純、クリス)】8才 (真化体)
身体値 21
魔法値 17
潜在値 16
総合存在値 23
スキル(魔法): 硬軟緩衝、棒術 0、マナ精緻




