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幻想異変録  作者: 凍曇
8章 孤城落日
99/151

99:1つの決着

『おい』

『……分かってる。上でも始まったな……。一条が頑張ってるのに私ばっかりが逃げてばっかりじゃあ、格好がつかないよなぁ?』

『私もあいつにばかり貸しを作るのも嫌でね。本気であいつをつぶそうと思うんだが?』


 魅魔と正邪は笑みを浮かべるとその場に留まる。


『おや、もう逃げるのは諦めたのか?』

『はっ、違うね』

『私達がお前を倒してやるってことさね!!』


 正邪が親指を下に向ける。

 すると世界が逆転する。


『これ、は……!?』

『マスタースパーク!』


 間髪入れず魅魔が放つ巨大な光線ががツキミを襲う。


『チッ、この程度……!』


 ツキミの目の前が瞬時に燃えあがり、炎の壁がマスタースパークとツキミの間に出現する。

 しかし、マスタースパークはツキミの背中に直撃する。


『ガッ!な、にぃ……!?』


(俺は確実に目の前に炎の障壁を作ったはずだ……!なのにあの光線は俺の背中に……!)


『チィ!まだだ!ボニー!』


 ツキミはロングコートの裏側に収納している銃を取り出す為に右手を動かそうとする。

 だが、


(左手……!?何故右手が動かない!?……まさか、まさか!?)


 ツキミは視界の端で正邪の顔を捉える。

 正邪はニヤニヤと親指を下に向けたままだ。


(こ、こいつ!……今理解した!!逆転したのは景色だけじゃない!俺自身の感覚(・・・・・・)も逆転させられている!)


 魅魔が何かを呟くと火の玉が周りに発生し、ツキミめがけて大量に飛んでくる。


(なんつー量だ!あれだけの技を出しておきながらまだ魔法を使えるのか!)


『クソがぁぁぁ!』


 ツキミは先程とは違い、後ろに炎の壁を作る。

 すると炎の玉は炎の壁と衝突しツキミは難を逃れる。


『おや、まだそんな余力が残ってたか』

『舐めた真似しやがって!!』


 ツキミは魅魔の周りを燃やそうとするが逆転しているため背後の何もない空間がただ燃えるだけだ。

 それが更にツキミを苛立たせる。

 

『クソがッ!!なら全部燃やし尽くしてやるっ!!!』


 だが、ツキミがその行動を実行する前に突如フードを被った男がツキミを蹴り飛ばした。


『!?』

『誰だ!?』


 魅魔と正邪はツキミを蹴り飛ばしたフードを被った男を探す。

 それは正邪の背後に立っていた。


『後ろだ!正邪!』

『はい、遅い』


 正邪の脇腹に靴の爪先がめり込む。


『ぐっ……ぶっ!?』


 正邪もツキミと同様蹴り飛ばされる。

 ツキミは起き上がるとフードの男に向かって吠える。


『誰だテメェ!!何しやがる!』

『女の子がそんな言葉使わないでくださいよ。ツキミさんこそ何してるんですか?』

『う……パーンさん……』


 男の声を聞くと途端にしおらしくなるツキミ。


『アリッサさん達がいつまでも帰ってこないので代わりに私が回収しに来たんですよ。まったく、遊ぶのも程々にしてくださいよ』

『申し訳ない……です……』


 パーンと呼ばれる男はツキミの元まで近づくとツキミをおぶさりそのまま窓から外に出ようとする。


『おい、私がお前達を逃すと思うか?』

『そんな事言う暇があったらさっきの妖怪を助けにいった方が良いですよ?肋骨何本か折っちゃいましたし』

『……あっそ。それじゃいいや。行っていいぞ』

『そりゃどうも』


 パーンは窓からそのまま飛び降りていった。

 魅魔は正邪を介抱しに正邪の元まで急いで向かった。

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