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幻想異変録  作者: 凍曇
8章 孤城落日
94/151

94:グングニル

『さーて、どうしたものかしらね』






『よし、行くわよ僕』

『はいはい』


 一条は天子に抱えられ空を飛んでいた。


『にしても飛べないとか大変ねぇ』

『飛べるのが当たり前とか思わないでくれます……?俺人間ですよ?』

『私の知ってる人間ほとんど当たり前のように飛んでるんだけど』

『きっとその人たちは色んな意味でぶっ飛んでるだけですよ』


 ちなみにどういう抱えられ方をされているかと言うと一条の脇腹に手を回し片手で抱えているという状況である。

 その抱えられ方の場合ほとんど抱えられている方は身動きが出来ないのである。

 理由はなんか動いたらバランス崩れて落とされそうだから、である。

 しかし実際のところ、そんな事はあまりないのである。


(……そうは分かってても動いたら落ちそうで怖いんだけどぉぉぉ!この高さから落ちたらシャレにならん!)


『ここの窓から入るわよ』

『窓閉まってますけど?』

『知らん』


 天子は窓を蹴ってガラスを割る。


『躊躇なくやりましたね……』


 天子は窓を完全に割るとまず一条を中に投げ込む。

 次に天子は割れたガラスで怪我をしないように慎重に入る。


『よーし、ここからは私達が大暴れするわよ!!』






『こっちが裏口だ』

『お前がいて助かったよ。これなら入り口探す為に城を壊さなくてすむからな』

『本っっっ当に私がいて良かったと思ったよ!ここに案内するのだって城壊されないようにするためだからな!!』


 そう言いながら正邪は裏口のドアを開けるとそこには鎧武者が1人立っていた。


『……』

『……(無言で刀を抜く)』

『魅魔さーん!!』


 正邪が横に飛ぶのと同時に光線が鎧武者目掛けて炸裂した。




-輝針城・二階-


『おお……揺れる揺れる』

『誰かもうドンパチ始めてるみたいね』

『あの映像に映ってた子供倒せば勝ちならさっさと屋上に行った方がいいかもしれませんね』

『そうね。早く針妙丸助けたいし』


 一条達はどんどん襖を開けて進みながら階段を探す。

 しかしあまりにも広く中々階段は見つからない。

 数分も経つと天子がイライラし始める。


『どうなってんのよ!全然階段が見つからないじゃないの!』

『こうなったら二手に分かれて探した方が良くないですか?』

『……それもそうね。それじゃあ階段見つけたら呼ぶか印をつけておくかしておいて』

『了解です』


 天子は右の襖を、一条は左の襖を開けて進んでいく。

 一条が開けた襖の先には巨大な鎧武者が立っていた。

 最初から抜き身で。


『うおおおお!?』


 振り下ろされた刀をギリギリ避ける一条。

 しかし部屋が狭いため刀の殺傷範囲が十分にある。

 このままでは次第に避けるのも困難になるだろう。


『逃げるが勝ち!』


 一条は天子が先程進んだ襖へと走り込む。

 天子なら軽く鎧武者を倒せると思い助けを求めにいくが。

 しかし襖を越えた先は鎧武者のいる元の部屋だった。


『……は?』


 鎧武者は一条を捉えると再度刀を振り下ろしてくる。


『っ!』


 一条は真横に飛び回避する。

 しかし鎧武者はその行動を読んでいたかの様に刀の軌道を変えてきた。


(横一閃……!回避出来るか!?……無理!!不可能だ!)


『魅魔さんごめんなさい!』


 鎧武者の刀が数センチで届くといったところで弾かれた。

 ギャリィンと刀特有の音が響く。

 鎧武者は何故弾かれたのか理解が出来ないという風に鎧兜を傾げる。


『……成功だ。魅魔さんの魔力で何とか作り出せた』


 一条の手には槍の様な形をした紅く光るエネルギー体があった。


『これがレミリアさんの力……』


 その槍はかつて紅い館の主人が使っていた武器と酷似していた。

 その槍は幾たびの戦いで威力を発揮していた。

 名を神槍グングニル。

 一条がレミリアから受け取った力の1つだ。


『反撃開始だ……!』

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