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幻想異変録  作者: 凍曇
7章 幻想郷
80/151

80:変質?

『はは……毎度毎度血まみれだな俺……』


 一条は柱に背中を預ける。


『やっぱりどんな魔法であれ、俺が魔法を使う事自体でリバウンドがくるか……。魔力とか知らんぞちくしょう……』


 一条は咳き込むと血は少量吐いてしまう。


『……これぐらいのダメージなら何とかなりそうかな』


 そう言うと一条は立ち上がり、数歩歩くがよろけて倒れてしまう。


『あー……、くそ……やっぱり……』


 一条はそこで意識を落としそうだったが、突然の轟音にギリギリ意識を保つ事が出来た。


『……近いな。ここじゃ敵が来たらバレちまうかな……。あの糸使いの人も逃げてるといいけど……』


 一条がダメージを負っている理由。

 それはアリスの傷を治すために無理矢理魔法を使った為である。

 普段であれば魔力の持たない者が魔法を行使しようとしたら、何も起きないのである。

 正しい儀式、魔法の使い方をやっても魔法使いでなければ一切魔法は行使出来ないのである。

 では何故一条は魔法を行使出来るのか。

 答えは一条の右手の甲にある文様である。


『一応パチュリーさんが眠っていても発動だけは出来るんだな……もう使いたくないけど』


 一条はドタドタ!と誰かが走って誰かが外まで走って行く音を聞いた。


(よかった……元気そうだ。後はバレないようにこっそり移動しないと)


 一条は裏口からこっそり抜けると近くに小さい小屋を見つける。

 その小屋には南京錠がかかっていたが随分と古びてるのか無理矢理開けたらドアの取っ手の方が壊れてしまった。


『助かった……取り敢えずここで今日は過ごすかな』


 どうやらここは倉庫らしい。

 埃を被った物が多々散らばっていた。


(絶対がさつな人が住んでたに違いないな……。ま、寝る分には構わないか)


 一条はドアを閉めると内側にも閂があったのでかけておく。

 そして壁におっかかると座り込む。


(起きたら……どうするかな……ダメだ……思考が……)


 一条は途中から寝息をたてて眠ってしまった。

 しばらくすると突如一条の目が開く。

 一条は無言のまま立ち上がる。


『……』


 自分の手をマジマジ見ると驚いたように今度は自分の体を見る。


『……』




-研究所-


『……?一条の反応が全然ないわね』


 夢美は目の前の膨大な量の数字の羅列を眺めながら呟いた。

 実は一条が入院している間に一条のデータを採っており研究所のメインバンクに入力されていた。

 このメインバンクに登録されたデータの人物は離れていても大抵の居場所が分かったり、どんな状態なのか、大雑把な部分が多いが分かるのである。

 方式としてデータに100%一致している人物をレーダーで発見するシステムである。

 普通100%なんて現実的には無理な数字である。

 どんなに精密にデータを採ろうとも、かならず小さなバグ、ズレ、時間による変化によって100%という数字はあっけなく瓦解する。


『んー……全然見つからん……』


 なのに何故100%の精密さでそこまでの数字を叩き出せるのか。

 理由としては夢美達の世界では科学が異常と言っていいほど発達してるのもあるが、もっともな理由が他にもある。

 このシステムを開発した岡崎夢美はまたとない天才であるからだ。


『……?似た反応があるわね』


 しかしこのシステムにも欠点はある。

 それは探している対象の保存されているデータよりも対象が変質(・・)していた場合である。

 例えば、多重人格(・・・・)であったり、体の組織が変質(・・・・・・・)した場合などである。

 基本これに当てはまるのは前述した通り、多重人格者であったり、手術で臓器移植をした場合の人物などである。

 しかし、一条はどれも当てはまらない(・・・・・・・・・・)

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